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人生の履修カリキュラム

人は生まれる前にカリキュラムを組んでくると聞いたことがある。
だけど生まれるとすべて忘れる。
どんなゲームシステムだよっ!て思うけど。

周りを見てると、人によって人生の履修科目が違うんだなと思う。たとえば「恋愛」「結婚」ていう科目を選ばなかった人たちがいると思うのだ。同級生で昔から恋愛にまったく興味のない子がいる。若い時から惚れた腫れたも聞かないし、好きな人ができたという報告も一度もない。普通に可愛いし、頭脳優秀で性格も面白く、料理もできる子だ。結婚したらさぞや良妻賢母になるだろう。
でも「なんか(恋愛とかに)興味ないんだよねぇ」と若い時から言っている。

彼女だけでなく、私の周囲には一定数、そういう恋愛無頓着組の人たちがいる。人としてはかなりまっとうであり、本人が望みさえすれば色恋の1つや2つなぞ簡単に起こせそうなのに、だ。
人としての健全さと恋愛への傾注度は比例しないようだ。なんなら「人としてどうなの?」てタイプの人間が大勢結婚して子までなしているケースを見聞きするよね。

娘が幼稚園の時、とてもおませなお友達がいた。
その子は年中さんの頃から異性を意識しているタイプだった。
楽しそうに友達と話してる彼女に「なに話してるの?」と聞いたことがある。彼女は含み笑いをしながら「おとこのはなし!」と答えた。まん丸ほっぺのあどけない顔で。
この年からそんなこと言うんだ…と私は心底驚いた。
その子は教育実習で男の先生が来ればきゃーきゃー言ってたし、小学校に入っても低学年で恋愛ドラマを毎週夢中で見ていたという。
同時期、うちの娘は「妖怪ウォッチ」を大喜びで見ていたというのに…

この子と私の同級生では履修科目がかなり異なるのだろう。

「うーん、今回は『恋愛』は履修しないでおきます。前回の人生で散々やったので疲れました。今回は『孤独』と『自立』を選択しようと思います」
みたいなやり取りが雲の上であったのかもしれん。

同級生は一流大学を卒業後、某大手企業に勤続30年。
都内にマンションを購入し、バリキャリとして今日も働いている。

まあ、今後電撃入籍なんてこともあるかもしれないけどね。人生何が起きるか分からないから。

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