話すことが苦手だから、ライターになった
私は人前で話すことが苦手だ。
準備をしていないと、何を話したらいいのか分からなくなるし、瞬時に良いことが言える頭の回転の速さもない。
どちらかというと、ゆっくり考えて結論を出したいタイプだ。
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大学時代は関西に住んでいた。頭が良く回転も速く、主張の強い人たちに囲まれていたことで、「話すこと」にどんどん自信を無くしていた。
でも、そこで培われたのが「テキストコミュニケーション」だった。
いろんな人と関わる大学生活やサークル活動で、「メンバーに伝わるよう、自分の考えをまとめてメッセする」「誰がどう言ったのかはっきりする」ということは、私の中でとても重要だった。
テキストコミュニケーションとは
「テキストコミュニケーション」は、文字通り「テキスト」で「コミュニケーション」を行うこと。
オンラインで仕事のやりとりをするリモートワーカーには、欠かせないスキルのひとつ。文字だけでこちらの考えていることが伝わるように、配慮や工夫を凝らさねばならない。
いつ、誰が見ても伝わる文章を
ライティングを始めたときに、「質問がじょうずだね」と言われたことがある。
長い文章は箇条書きにする、最初に「質問が3点あります」と付け加えるなど、スキルを教えてもらったからと言うのもあるが、
「いつ、誰が見ても伝わる文章を書こう」という意識が、いつも念頭にあるからだと思う。
もちろん伝わらないときや訂正するときもあるが、基本的にテキストコミュニケーションで困ったことはとても少ない。
「伝える」と「伝わる」は違う
ふわっとしたニュアンスや、自分の中で内容が整理できていないと、せっかく質問をしても伝わらない。
何回も「それってこういうことですか?」とやりとりを繰り返すことはお互いに苦痛だし、相手の時間を奪っている。考える労力もかかるし、どんどん疲弊してしまう。
誰でも「意思疎通がスムーズな人と、一緒に仕事をしたい」と思うよね。
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自分は「伝えた」と思っていても、相手に内容が「伝わっていない」と、やりとりの意味がないのだ。ズレが生まれて取り返しがつかなくなることもある。
クライアントワークならなおさらで、お仕事は続かなくなってしまうよね。
「テキストコミュニケーション力」と「質問力」
「テキストコミュニケーション力」と「質問力」は、似ていると思う。
調べたらわかるかもしれないから、質問をする前に自分で調べる。質問する際は「どこまで調べて何が分からないのか」を明確にする。
そうすることで、相手は「自分が何を返答すればいいのか」分かりやすくなる。
ふわっとした質問だと、相手は何を答えればいいのか分からない。考える時間も調べる時間もとるし、共有する参考文献も大量になる。
「テキストコミュニケーション力」と「質問力」に共通するのは、相手とって分かりやすいのか、配慮をすることだと思う。
文章のやりとりがいつも上手くいかない、伝わらないという人は、内容が自分主体になっていることが多い。分かりやすくするための主語や修飾語が抜けていたり、「相手に分かりやすく伝えよう」という意識がなかったり、分かりにくい専門用語や漢字ばかりの文章だったり。「自分はこれで分かるから、相手にも伝わるだろう」と思ってしまう。
そして、「自分が相手の時間を奪っている」という認識がないのではないだろうか。
それに気がつき、配慮するだけでも、ずいぶん変わってくるはずだ。
何かが苦手なら、何かが得意なはず
私は「話すこと」が苦手だ。
パッとまとまらないし、知らない人ばかりだととても緊張する。
でも、あらかじめ原稿を作るだけで、考えがまとまり言いたいことがスッキリする。だから、いろんなイベントにも登壇できる。
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「書くこと」が苦手なら、他に自分の強みがあるのかもしれない。
zoomのやりとりや対面でのコミュニケーション力が高く、人前に出ることが得意な人も多い。自分の強みを生かしたコミュニケーション方法で、生き生き活動している人はとても多いよね。
やりとりをする上で必要なのは、ただ「相手に対して配慮をすること」だと思う。
自分自身の「テキストコミュニケーション」について、あなたはどう思いますか?