映画「Coda」で泣きました
まさかこんなに泣けるとは思わなかった映画No1です。
ただの青春ものでも感動ものでもない、
今までに感じたことない特別な感情が溢れてきて
「何だこれは!」と衝撃を受けた映画でした。
この映画は2014年に公開されたフランス映画
「エール!」をハリウッドでリメイクし
2021年に公開された映画です。
元の「エール!」の方も鑑賞しましたが、
私は「コーダ」の方が断然好きでした。
あらすじを紹介します。
主人公のルビーは女子高生。
家族はルビー以外全員耳が聞こえません。
ルビーは学校に通いながら家族の漁の仕事を手伝い、
通訳として家族を支えていました。
そんな彼女の好きなことは歌うこと。
そして何となく入った高校のコーラス部で
音楽の先生に歌の才能を認められ、
その道への進学をすすめられます。
しかし、先天的に耳の聞こえないルビーの家族は
だれも「歌」を理解できません。
ルビーは家族と自分の夢の狭間で葛藤し…
という物語です。
映画の前半は比較的ゆっくり平和に流れていき、
海の近くの田舎町の様子や
陽気でちょっと変わった家族の様子を
ゆったり味わうことができます。
しかし後半。
まず初めて家族がルビーの歌っている姿を見る
発表会のデュエットシーン。
衝撃の演出でした。
とにかくいろんな感情が湧いてきて
「やられた!」と思いました。
そしてここから怒涛のクライマックス。
はっきり言ってどうしてこんなに泣けるのか
わかりません。
理由もなく自然に涙が出てくる、
こんな体験は初めてでした。
歌の力だけではない何かが
この映画には詰まっていると思います。
この映画には悪者が一人も出てきません。
主人公も家族も音楽の先生も片想い相手も
本当にいい人ばかりです。
そしてルビー役のエミリア・ジョーンズの
歌が本当に素晴らしいです。
癖がなく、ストレートに真っ直ぐ心に届くので
すごく心を揺さぶられます。
ルビーの歌うシーンは
すべて間違いなく名シーンだと思います。
ずっと家族と耳の聞こえる人たちとの
橋渡し役として生きてきたルビーが
家族を見捨てることなく本当の意味で自立し、
成長していくこの物語。
耳が聞こえなくてもルビーの思いを受け止め、
送り出す家族の愛が素晴らしいです。
ちなみにルビーの家族(父、母、兄)を
演じた3人の役者さんたちは
本当に耳の聞こえない方たちだそうで、
手話での会話がものすごくリアルでした。
選曲も素晴らしく、映画の中で出てきた
「You're all I need to get by」と
「Both sides now」 の2曲はとくに好きになり、
いまだに聴くことがあります。
この映画は難しくないので
だれにでもおすすめできますし、
また見返したいな、と思う作品でした。
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