資本調達とは
JFEHD、公募増資・転換社債で2000億円
JFEホールディングスは、公募増資と新株予約権付社債(転換社債=CB)を組み合わせて2000億円規模の資金を調達する方針を固めた。温暖化ガス排出の少ない電炉や、EV普及をにらみ、大規模な脱炭素関連の投資に充てる。資本効率を高めるため、負債の活用を重視してきた日本企業が資本調達で成長投資に動く転機となる。
日本の鉄鋼業界は国内全体の約1割相当の温暖化ガスを排出し、脱炭素で10兆円規模の投資が必要とされる。JFEは30年度に13年度比でCO2排出量を3割以上削減する計画で、一連の脱炭素投資は1兆円規模になる。22年に使途を脱炭素関連に限定する「トランジションボンド(移行債)」を発行した。
資本調達とは
上場企業が株式を発行して投資家から資金を調達すること。「エクイティファイナンス」ともいう。設備投資やM&A(合併・買収)など成長投資に必要な資金を確保したり、傷んだ財務を手当てしたりするために実施する。公募増資や新規株式公開(IPO)、将来株式に転換する可能性がある新株予約権付社債(転換社債=CB)などの方法がある。
発行済み株式数が増えると株主にとっては1株当たりの利益が薄まるため、株価下落を招きやすい。楽天グループは5月に公募増資と第三者割当増資で3000億円規模の資金調達を発表し株価が下落した。
公募増資では価格決定まで株価が大きく動き、企業には目標の調達額に届かないリスクもある。株価安定には増資後の利益成長シナリオが欠かせない。
成否分ける3つのM
鉄鋼業界で巻き起こる成長戦略の再構築。その成否は3つの「M」にかかっている。
JFEのPBR(株価純資産倍率)は4日時点で0.6倍台。BPS(1株当たり純資産)よりも株価が低いPBR1倍割れの水準で時価発行増資をすると、BPSは希薄化し、既存の株主に迷惑をかける。
5日の東京株式市場で売りが殺到し、前日比220円(9%)安の2217円まで下げたのは、市場の初期反応としては当然だろう。
それでもJFEがあえて増資に踏み切るのは、脱炭素への投資で成長を加速しなければ生き残れないという判断がある。
英QUICK・ファクトセットによると2023年3月期の営業利益率は4%台。新型コロナ禍前の19年3月期に比べ0.7ポイント低下し、日本製鉄(約9%)からは水をあけられていた。19年末のドルベースの株価を100とすると直近は130。一方、日鉄は160だ。JFEにとって「M(margin)」の改善は緊急課題だ。
株式市場は「増資=EPS(1株利益)の希薄化で売り」という発想が根強い。だが、それも時と場合による。マイナス金利時代の終わりが近づくなか、新たな時代の成長戦略という文脈で資本政策を考え直す時期に来たということをJFEの決断は示している。
鉄鋼業界の脱炭素に向けた動きを株式市場は前向きに評価する傾向が強い。韓国のポスコ・ホールディングスは電気自動車(EV)向け電池材料への巨額投資が好感され、株価が好調だ。19年末のドルベースの株価を100とすると直近は200を超える。
鉄鋼業界の再編観測は製造業の景気のボトムで起きることが少なくない。12年の新日本製鉄と住友金属の合併(現在の日鉄)の前年や17年の中国・宝山鋼鉄による同・武漢鋼鉄の吸収合併の前年などだ。USスチールの営業利益率は22年12月期が14%。4期前の7%台から大幅に上昇した。需要回復に向け、好採算企業を取り込もうという動きが活発化しても不思議はない。これが2つ目の「M」だ。
問題は3つ目の「M」、中国の不動産(mortgage)不況の行方だ。宝山鋼鉄の株価が110と低迷しているのが象徴的だ。高金利が続く米景気の先行きも予断を許さない。
鉄鋼メーカーは新たなステージに突入した。
激しい優勝劣敗の競争の場でもある。
脱炭素。個人としてできることとは
脱炭素ビジネスが注目されていますね。
個人としてできることは僅かかもしれないが、出来ることはやっていこうと思います。
一つ例を上げると、食器用スポンジ。
これは、使い続けるうちにマイクロプラスチックが生活排水として流れてしまうそうです。
今年の4月に山梨のコテージに宿泊した際、植物生まれのスポンジが置いてあり利用しました。
プラスチック製のスポンジより馴染みやすく、汚れもしっかり落ちた。スポンジが土に戻るというのも良いです。
自宅でも初めて植物生まれのスポンジを購入した。
12個で2500円と安くはないですが、スポンジ1個を2ヶ月程利用しているユーザーがいたため、長期的に見ればコスパは良さそうです。
今日から使うのが楽しみです。