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SDGsが日本で進まないワケ

世界全体で持続可能な社会を目指すSDGsの取り組みが遅れている。

気になるのは日本企業のサプライチェーン(供給網)だ。基準となる指標をチェックすると、輸入品に関わる項目で日本の評価の低さが目立つ。水資源を大量に消費する、二酸化炭素(CO2)を多く排出する、強制労働が行われているような国から原材料などを輸入している姿勢が問題視されている。

欧州連合(EU)は6月末に森林破壊を招いたパーム油やカカオなどの輸入を禁止する規制を導入した。輸入元や取引先で強制労働が行われていないかの確認を企業に義務付ける法案の審議も進んでいる

持続可能な供給網を整えるために輸入元を含めて人権や環境に配慮する意識が日本は低い。

人権関連規制は、現実に、日本企業にも影響を及ぼしている。

カリフォルニア州ロサンゼルス・ロングビーチ港では2021年1月5日、衣料大手ユニクロの貨物輸入が保留された。貨物に積載された綿製の衣料製品について、新疆生産建設兵団(XPCC)が関わる綿製品を禁輸するWROに違反するためだったという。

ユニクロは再審査を申請したが、米税関は綿の加工に関与したXPCCが強制労働に依拠していないことの証明が不十分として、申請を棄却した。

なお、ユニクロは強制労働の存在を否定。
今後も人権尊重を最優先課題として取り組み、米税関と協働して輸入通関の継続に向けて対応を進めるとしている。

取り締まりの強化を踏まえ、企業は人権順守の対応を進めている。例えば、スポーツ用品大手アディダスは、新疆ウイグル自治区との綿糸取引を行わないようサプライヤーに勧告し、同自治区政府を介した人材雇用を禁止した。ナイキも、サプライヤーに該当取引があるかの確認を実施するほか、同自治区の製糸工場を利用する衣料品ギャップは取引先と協議しつつ対策を検討。飲料大手コカ・コーラはサプライヤーに法令順守を求め、第三者機関の監査を活用する。MUJIブランドを展開する良品計画は、新疆ウイグル自治区に由来する綿製品の対米輸出を中止。

米議会の超党派諮問委員会「米中経済安全保障再考委員会(USCC)」は、中国のネット通販企業を問題視する報告書をまとめた。このうち、強制労働や知的財産権の侵害などに懸念があるとして矛先となったのが中国発祥の「SHEIN(シーイン)」だ。

シーインの人気は米国で「ZARA」や「H&M」など欧州ブランドをしのぐ。低価格のアパレルや雑貨を販売する国・地域は日本を含め150以上あり、毎日のように大量の新製品を販売して若者の支持を得てきた。

一方、取引先の縫製工場の労働環境が劣悪だと批判されたことがある。著作権をめぐるトラブルも度々起きている。

環境に悪影響を及ぼさないようにゴミの分別をしたり、日本初の市民気候会議に参加したり、近距離の際は電車や自転車を利用する、強制労働の懸念がある企業の商品は購入しないようにしている。

小さなことでも実行し、一人一人が意識していることを発信することで変化に繋がる。小学生も当たり前のようにSDGsという単語を知っている時代だ。大人が見本を見せ、日本を変えていきたい。

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