やらなくなったこと

ゲームをやらなくなって随分経つ。

中学生くらいまでは、ゲームが生活の中心だった。毎日ひたすらプレイして、ゲーム雑誌で情報を得て、強く詳しくなっていった。このまま突き詰めて、ゲームが趣味の大人になるんだろうなあと思っていた。しかし、高校時代に一本ソフトを買って以降、ほぼやらなくなった。少なくとも10年近く、自分で新しいゲームを買っていない。

ゲームばかりしていた自分を責める気になれないが、それ以外のこともしておくべきだったと少し後悔している。子供のうちにしか読めないような本を読んだりしておけば、今の自分が抱えている思い出も、少し違ったものになっただろう。児童書にたくさんの種類や人気シリーズがあることを知ったのは、書店のアルバイトを始めてからだった。

スマホゲームやソーシャルゲームが普及した今、ゲームを始めるハードルは昔よりも低い。eスポーツだって市民権を得ている。そんな状態でも、始めてみようという気が起きない。今は本を読んだり音楽を聴いたりするので忙しいのだ。なぜあんなにゲームに夢中だったのか。それはゲーム以外に刺激をもらえるものが無かったからだとこの歳になって気付く。

人の趣味って変わるんだなあと思う。そうなると、今は読書や音楽鑑賞に夢中だが、数年後には一切していない可能性だってある。

数年後の自分は何をしているのだろう。スポーツに明け暮れているかもしれない。ある楽器の演奏がプロ級になっているかもしれない。そんな自分は想像もつかないが、昔の自分だってゲームをしてない未来は想像出来なかったはずだ。

人間何がきっかけで、何に夢中になるかわからない。またゲームを真剣にプレイしている可能性もある。少なくとも、数年後も何かに夢中になれるような自分と社会であって欲しい。

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