maho_m_stelz

ドイツ・ミュンヘン在住のフリー編集者、溝口シュテルツ真帆です。コツコツと暮らし、コツコツと書いています。

巡礼13日目〈ビジャフリア~オルニージョス・デル・カミーノ、30.0km〉

和田アキ子と一緒にうどんを食べるという奇妙な夢を見て目覚める。久しぶりの出汁のきいたうどんはとても美味しかったように思うけど、やはり和田アキ子との会話は緊張した…

巡礼12日目〈ビジャフランカ・モンテス・デ・オカ~ビジャフリア、30.6km〉

今日は夫と軽い口論になった。彼はもっとはやく先へ進みたい、しかし私の足は限界が近く、これ以上はやく長くは歩けない。それなら私のバックパックをよこせと言うのだ。ぎ…

巡礼11日目〈ビジャマヨール・デル・リオ~ビジャフランカ・モンテス・デ・オカ、16.7km〉

同室の夫婦に別れを告げ、また歩き出す。 ゆったりとした様子の、とても素敵なふたりだったが、最後に奥さんのほうから名を尋ねられ、互いに名前を名乗りあったのもなんだ…

二〇一六年十二月の短歌

ゆで卵鍋底を打つこつこつとこつこつとした日々少しさみしい この地では桃はオレンジ色なので桃色を「ももいろ」と、言えない いちにちじゅう毛布にくるまる私たちくたく…

二〇一六年十一月の短歌

オーブンのスフレ膨らみ窓の外見れば難民背丸めて行く 彼の焼くホットケーキが香りたつ土曜、秋晴れ、薬缶の蒸気 憂鬱と一緒に放てばくるくると楓の翼果地を目指しおり …

二〇一六年十月の短歌

夏過ぎしトスカーナの丘ただゆけばこちらへおいでとイトスギ揺れて 足指を壁蝨に喰われし搔痒は焼却したし思い出に似て ささやかな沈黙すてきで「秋だね」の言葉のみ込む…