優柔不断とやけくそ
色んなことを考え過ぎて、
考えなきゃいけないことがあまりにも多くて、
処理できないまま、時間に置いていかれた。
9月の「あっという間」とはまた違う種類の、
儚くて悔しい「あっという間」な日々。
島出張
10月の一大憂鬱イベント、島出張。
朝4時に起きて7時前の飛行機に乗った。
もうその時点で、コンディションは最悪だった。
どんなに憂鬱なことも、意外と始まってみれば大したことなかったりするけど、今回ばかりはそう思えなかった。
色んな島を見渡せる展望台に行くと、
「ほら、あそこ国東ですよ」と
また帰省したくなるような言葉をかけられた。
こんな近くにいるのに帰れないのかあと思った。
どこか地元の方言に似た言葉遣いと、
空気を感じながら、
少しずつ心が洗われている気がした。
本島から、島に渡る。
船に乗るの、いつぶりだろう。
ちょっとドキドキした。
カフェインを入れても眠気が覚めない疲れ切った体を、爽快感と水しぶきが洗い流してくれた。
ついに島に上陸した。
日本にこんな場所があったんだ、
そう思うような、
初めての「島」を感じた。
自然のパワーなのか、仕事中なのに、
そんなこと忘れてしまいそうで、
島に馴染んでいる自分がいた。
去年から出張が多かったから慣れてはいるけど、
この特殊な環境は初めてで、流石に疲れていた。
ちっぽけ
アラームが鳴る前に、
船のボーッという音で目が覚めた。
島だな〜と思った朝6時。
もっと島を感じたくなって、
海辺を散歩してみた。
住民の少ないこの島では、みんなが知り合いで、
すれ違う時には必ず挨拶をする。
昨日来たばっかりなのに、
私も真似してみる。
あんなにここに来るのが嫌だったのに、
まだ帰りたくないと思ってしまった。
帰りの船に乗って、
たくさん話した島民の方に手を振った。
遠ざかっていく島を見ながら、
涙が出そうになった。
私にできることってなんなんだろう?
そもそも何がしたいの?
色んな疑問が次々に浮かんできて、
「自分」という存在が、
とてつもなくちっぽけに感じた。
生活を整える
たまに冷静になって、部屋を見渡して、
自分でもびっくりするくらいに散らかっていることがある。
綺麗すぎるよりちょっと汚いくらいが落ち着く。
でもあまりに散らかりすぎていると、
自分の心の乱れが可視化されたようで、
自分のことなのに他人事のように心がざわつく。
さすがにこれ以上あと回しにはできないと思って掃除を始めると、いつか使うかもと思って残していたものが全部いらないものに見えてきて、ものすごい勢いでゴミ袋がパンパンになる。
掃除のあとには毎回、
いらないものはすぐ捨てると誓うのに、
未だに「いつか使うかも」の癖が消えない。
掃除をすると、部屋の空気がスッキリして、
いつもより身軽になる気がする。
掃除をしながら、
この部屋で過ごした日々を思い返す。
残り少なくなったこの部屋での生活を噛み締めようと思えば思うほど、離れたくなくなるのはなんでだろう。
退去日は決まったのに、
まだ次の生活をする場所を決められずにいる。
引越しのためのお金を計算しながら、
久しぶりの節約生活をして、
頭が回っていなかったりもする。
生活の場所はきっと人生を大きく左右することになると思うから、いつもよりも慎重になりすぎて、優柔不断さに磨きがかかっている。
考えに考えすぎてもはやどこでもいいと思ってみたり、誰かに決めて欲しいと思ってみたり、頭が疲れすぎてやけくそになってる。
不動産の人が言ってた、
引越し経験が多くなればなるほど、こだわりたい部分が増えてなかなか決められなくなるって。
まさに今の私だなあと思う。
早く決めて、夜はちゃんと寝れるようにしたい。
この時期はいつも
自分のことよりも、誰かのことを考えて、
誰かのために日々を送るのが心地よかった。
島出張がきっかけで、
また自分のことを考えるようになった。
考えないようにしていただけで、
思っていた以上に、
考えなきゃいけないこと、
考えたかったことが私にはあったみたい。
それを放置しすぎてたから、
毎日毎日、考えても考えても追いつかなくて、
また放置してしまいそうになる。
変わったつもりでいたけど、
私は結局、中途半端な人間だった。
そう気づいた帰り道、
とてつもなく自分が嫌いになって、
悔しくて情けなくて、
秋の夜風がいつもより冷たく刺さった。
新しい経験もして、刺激的な日々だったけど、
優柔不断とやけくそな自分が見え隠れして、
何ヶ月かぶりに気持ちが晴れないまま月末を迎えてしまった。
全然内容に納得できてないままのぐちゃぐちゃな文章が、今の私を表している気がする。
なんとなくいつもこの時期の私はこんな感じ。
それに気づいてちょっとホッとした。
悩めることがあるだけ、きっと幸せだね。
って思わないとやってられない、
明日からまた頑張ろっと。
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