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梅雨はジェットコースター

大人になればなるほど、
苦手になる季節、梅雨。

天気に左右される日々で、
毎日身体が重く感じた。

失くした鍵が教えてくれたこと

一人暮らしを始めて6年目。

初めて家の鍵を失くした。

どこで落としたのかも分からない。
思い返してみても思い出せなくて途方に暮れる。

人生一、情けない日曜の夜だった。

夜勤中だった親に連絡して、
次の日の午前中には合鍵を届けてくれることになったけど、それまで、仕事ができない。

恥ずかしさとちゃんとしなきゃという気持ちの狭間で、仕事のLINEグループに連絡を入れた。

結局、出かけてすぐに落としていたみたいで、
誰かが分かりやすい場所に置いてくれていた。

夜に気づきたかった。

鍵が見つかって嬉しい気持ちよりも、
情けなさが勝っていた。

でも運いいじゃんって母が言った。
その言葉に救われた。

鍵が無いだけで、
こんなに不安な気持ちになるんだ。

今考えればバカバカしい、
そんな当たり前のことを知った日。

大切なものはきっと日常に溶け込むように当たり前にそばにある。

だから失くさないと気づかない。
失くしてからじゃ遅いのに。

ほんとバカバカしい。情けない。

1人でいたら、ダメになる

私って本当にダメな人間だと思った。

1人で家にいたら、いつまでもダラダラする。

やらなきゃいけないことから目を背け続ける。
そんな自分とは、大学に入ってからお別れしたと思っていた。でも違った。

一緒に頑張る人、なんでも永遠に話せる友達、そばにいてくれる人、支えてくれる家族。

そんな、周りの人の存在があったから、
私は変わることができた。

生きていて、ずっと何かをしていないといけないわけじゃない。でも何もしないで生きていく自分は考えたくない。

だからもっと大切にしようと思った。

ダメ人間の日々を終わらせてくれた人のこと。
こんなダメな自分のことを気にかけてくれる人のこと。自分が何かを頑張りたいっていう気持ち。

何となく日々生きていたら、
自分は1人でも生きていけるんじゃないかって
錯覚しそうになる。

いつかのnoteにも書いたけど、
やっぱり私は1人じゃ生きていけない。

私の仕事

人よりも色んなことを考えすぎる。

だからこそ、私にはできることがあると思った。
私の仕事は「考えごと」だと思っていた。

それなのに、
ここ最近、気づかないうちに思考を止めていた。

考えない方が楽だと思っていたのか、
考えても無駄だと諦めていたのか、
理由は分からない。

去年結構力を入れて臨んだ販促コンペも、
気づいた時には締め切りが過ぎていたりした。

ある飲み会で上司が言った言葉で、
ハッとした。

単純作業ばかりしていたらダメだ。
代理店の仕事は、考えること。

気づかないうちに、
任された仕事を淡々とこなす日々だった。

このままでいたくない。
突然やる気が出た。

勢いに任せて、
初めて自分から企画書を作ってみた。

その時、
死に物狂いで考え込んだ日々を思い出した。

どうやったらチームが変わるのか。
そのために私にできることは何か。

そんなことを毎日夜中まで考えた時のLINEを、
ついつい追いかけてしまった。

そこには今の仕事に活かせる言葉が並んでいた。

いつまでも私の背中を押してくれるのは、
制作に没頭したあの日々だ。

トラブルに救われる

どんな仕事でも、トラブルはつきものだ。

トラブルが起きた時の対応で、
その人の本質が見える時もある。

普段よりも生き生きする人を見ると、
トラブルが好きなのかなって思う。

必要以上に焦る人を見ると、
すごく心配性で優しいんだなって思う。

私はトラブル対応が終わった後の雰囲気が好き。

みんなで安堵の表情を浮かべる瞬間。
大変だったねって振り返る時間。
何だったんだろうねって笑い合う時間。

トラブルは、繋がりを深めてくれる。

本当はトラブルなんて起きない方がいいし、
起きないようにコントロールするべき。

でも実際、トラブルに救われた日があった。

久しぶりにこんなに笑った気がしたし、
仕事でそんな時間を過ごせたことが嬉しかった。

梅雨の嫌な空気が一気に晴れた。

苦手だったアイデア出しも、
いい意味で気楽に、
純粋に楽しめるようになったり、
やっぱり想像もしていないところから、
コロッと世界が変わることがあるから、
やっぱり人生は面白い。

結局何者になりたいのか

日々生きていて、
結局私は何がしたいんだっけ?と
考え込むことがある。

受験がしたいと言って小学校から塾に通った。

私立の中高一貫校に入って、
高い学費を払ってもらっていたのに、
勉強だけの日々が嫌になって、
公立中学に入った友達が羨ましく思ったり。

よさこいサークルに入って、
本当にやりたかったことから目を背けて、
勉強はそこそこに、
バイトを掛け持ちする大学生活。

就活が全然うまくいかなくて、
サークル、バイト以外に、もっと就活のためになることをしておけばよかったと思ったり。

就職して、業界の実情を知って、
この道で良かったのか分からなくなったり。

全部、自分で決めたことなのに、
私はいつも誰かのせい、何かのせいにして、
選択の責任を他になすり付ける癖がある。

大抵のことは自分が頑張ればなんとかなる問題で、考える時間自体が無駄なことがほとんど。

結局はいつまで経っても中途半端な人間で、
何でもやる気があるのは最初だけ。

書いていたら自分のことが嫌いになってきたけど、色々振り返っていて、気づいたことがある。

私は自分に矢印を向けて頑張ることが苦手。

だけど、矢印が外に向かっている時、
本気になれるということ。

他人事を他人事として放置するのが苦手で、
知らない間に自分事化しているということ。

やっぱりただのお節介人間だ。

きっと私は自分のために人生を送るより、
誰かのために人生を送っていく人なんだと思う。

何者になりたいか考えながら生きるより、
生き抜いた先で何者になれているか、
それを楽しみにしながら生きるべきなのかも。

人生って面白いくせに、難しい。
難しいくせに、面白い。そんな感じ。

「めんどくさい」を愛す

誰かがやらなきゃいけない。

避けては通れない、めんどくさいこと。

まだ社会人2年目の私には、
当たり前のようにそれが降りかかってくる。

何も飾らずに言うと、本当にめんどくさい。

でも、嫌いじゃない。

めんどくさければめんどくさいほど、
かける時間をどれだけ減らせるか、
ムキになって逆に燃える。

効率が上がると、
今度はクオリティーが気になり始める。

求められてない速さで、
求められていなくても、
何か1つ+αの状態にして返す。

無意識的に、この流れが染みついていた。

「めんどくさい」を乗り越えた先には、
「ありがとう」と圧倒的な爽快感が待っている。

だから私は、「めんどくさい」を愛している。

私がめんどくさいと感じる前の段階で、
一体どれだけの人が、
めんどくさいことを乗り越えてきたのか。

考えだすとキリがない。

私が快適だと感じるとき、
きっとどこかで誰かが、
「めんどくさい」に向き合っている。

そう思うと、人に優しくなれそうな気がする。

めんどくさいことも、
めんどくさいな〜と思いながら、
なんだかんだ頑張っちゃう。

そんな自分は嫌いじゃないかも。

梅雨はジェットコースター


朝起きた時、天気が悪いだけで、
もう何も頑張れない気がする。

ちょっと晴れただけで、
今日はいい日になりそうな気がする。

何もかも、天気に左右される梅雨。

天気に左右され、気分が上下に揺れる。

終わりが見えなかった6月も、
まるでジェットコースターみたいに、
あっという間に過ぎた。

どんよりした日々でも、
思い返してみると、愛しい日々に見える。

梅雨が明けたら、何をしよう。
何歳になってもわくわくする季節、夏が来る。

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