なるこの神様行脚 #7
いろいろ世界が変わって
わたしを取り巻く環境も変わって、「当たり前」に押しつぶされそうになっていたことに気がついて
新しい場所で今、私は立つ位置を探しています。
そんなわけで、今回の神様は「高淤加美神」と「闇淤加美神」です。
ん? 読めない? それな!
「たかおかみのかみ」と「くらおかみのかみ」です
この二柱は、私の新しい職場から徒歩5分ほどにある神社にいらっしゃいました。
新たに来るわけですから、挨拶を、と思ったのですが、お賽銭が無い事に気がついて挨拶をしなかったのです。
そのせいか、ふと敷地内に入った途端
「あ・い・さ・つ」
と、強い視線を感じました。その時は心の中で誤り通し、やり過ごしました。さすが、水の神様。ホラー慣れしていらっしゃる……。ジャパニーズホラーは水がキーですからね。
そして、しばらくたって。なんとなく早く職場についたので、時間をつぶそうと神社にやってきました。
二礼二拍手と。
「挨拶遅いじゃないの!」
ひぇええええ!!! ごめんなさい! ごめんなさい!
「なんだ、あなた猿田彦の知り合いじゃない」
そうなんです! さっき、隣(分社)にいらっしゃったので、挨拶してきました!
「挨拶が遅れたことは許せないけれど、ちゃんと挨拶してくれたことはほめてあげる。あなた、新参者にしては礼儀が分かってるじゃない」
あはは、まだ怒ってらっしゃる……。
二柱いらっしゃる、といっても私の耳がとらえたのは女性っぽい声が一つだけ。まぁ、たくさん祀っている神社の場合、手が空いている神が来る、らしいですし。
「この土地の子どもたちの面倒を見てくれるというなら、感謝してあげなくもないわ。あの子達が健やかに育つことこそ、私達の喜びなのだから」
土地神、という面があるのだろうな、と思いました。日本の神様って、やっぱり分業がはっきりしている分、目が届きやすいんでしょうね。
「今までとは違う場所、流れるときに流されることもあるでしょう。それが世の理というもの。あなたがあなたで居続けること、それをわすれないで」
水の流れを司る神様だからか、耳をすませば水の流れる音が聞こえてきました。それは、私の世界が変わっていくことを暗示しているかのようでした。
援助金は私の創作物の印刷費に主に使用されます。 また、余裕があれば保護猫ちゃんにも使いたいなと思っています。よろしくお願いします。