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子育てと保育の違い2

こちらの記事の項目2の詳細について、書きます。

2.子育てでは、子どもの振る舞いの責任は、親に向く。保育は、子どもの振る舞いへの、保育者への責任追及は限定的。

親にとって、子どもとは、成果物という面があります。

特定の作業プロジェクト遂行した結果成果として出来上がったもののこと、を広く意味する表現

Weblio辞書

子どもは、「もの」ではありませんが、子どもを産んで、育てるという「プロジェクト」の結果、「こんな子どもに育ちました」という感じですね。

子どもは、親の遺伝子を持って生まれてくるので、元々の素質が、親に似ています。容姿が良い親の子どもは、容姿が整っている場合が多いです。IQの高い親の子どもは、IQが高い場合が多くなります。運動が得意な親の子どもは、運動が得意な場合が多くなります。

そして、子どもが育っていくにつれて、生活習慣を教えたり、お行儀よくすることを教えたり、しつけをします。
学校に通うようになれば、どんな学校に通わせるのか、そして習い事をする子、塾に通う子等、親の教育方針によって、学んだり身に着けることが少しずつ異なってきます。

子どもがいわゆる「良い子」に育てば、親は、「良い親」ということになります。
逆に、乱暴だったり、お友達と上手に遊べなかったり、勉強が苦手だったりすると、
「一体、あの子の親はどんな育て方をしたんだ!」
とか
「親の顔が見てみたい」
等と言われるわけです。

子どもの生まれ持った素質も、親の責任。
子どもの生育環境も、親の責任。

とにかく、何でもかんでも、子どものことで何かあれば、親の責任が問われます。

「あなたの子どもの〇〇さんは、忘れ物が多いけど、それは〇〇ちゃんの問題。親は悪くないですよ。」
なーんてことはないですね。

「あなたの子どもの〇〇さんは、忘れ物が多いです。ちゃんと見てあげてください。」
と言われます。

という訳で、親は、周りの人から「自分が」どう思われるかが気になるので、子どもをよりきつく叱る、という場合もあるわけです。

「(子どもに向かって)あなたがちゃんとしてくれないと、私が周りの人に責められるのよ!」
とイライラしてしまう親。

これ↑は、子育てしていた当時の私の心境です。
子どもたちと外出時、周りに他の人がいない時はそれほど怒ったり注意したりしないのに、誰かが近くに来ると、
「他の人にどう思われるか」が気になって、こと細かく注意したり指示したり。
「ホラ、私はちゃんとやっていますよ、しつけ。」
とデモンストレーションしていました。

一方、保育の場合は、
保育者は、保育している子どもと遺伝的なつながりはないので、その子の生まれ持った素質は、保育者の責任とはなりません。

そして、子どもの振る舞いに合わせて、
「こういう場合は、こうするんだよ」というのをやってみせたり補助したりはしますが、それぞれの子どもの成長段階としてとらえるだけで、
「〇〇ができないと、私の保育のやり方が悪いと思われる!」
ということは、ありません。

保育している子どもがひどいケガをした場合などは、
「保育の目が行き届いていないのでは?」
と指摘されることはありますし、あってはならないことですが。

保育者は、保育している時間内では、子どもの保育に責任を持ちますが、
あくまでもその時間内だけです。

「何でもかんでも、子どものことは親の責任」
は、子育ての大変なところです。


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