パートナーができた話4

「彼に本当の私を見せてみよう」

を実践する機会は、思いのほか早くやって来ました。


その日は1日、出かける用事がなく、誰かと話す機会もなく、1日中家の中で作業をしたりパソコンに向かったりして過ごしているうちに、いつの間にか日が暮れて夜が訪れ始めたのに気付いた時でした。

窓から外を眺めると、空はもうすっかり暗くなって街灯が点灯し始めていました。

その時、急に寂しさが私を襲ってきたのです。

今日一日、誰にも必要とされなかった。誰にも話しかけられなかった。ずっと独りだった。

それまでやっていた作業が手につかなくなり、「寂しい」という感情でイッパイになり、「こんな私なんていなくても良いんじゃないかな」と思い、先日、急に亡くなってしまった友人のことを思い、「なぜ亡くなったのは友人で、私が亡くならなかったんだろう」と思い…と感情がどんどんネガティブなスパイラルに巻き込まれていきました。

その時に、「あぁそうだ、彼に連絡してみよう。彼に今の私を見せてみよう。」と思ったのです。

私は彼に、「こんばんは。今、電話しても大丈夫?」とメッセージを送りました。

メッセージを送ってすぐに、彼から電話が掛かってきました。

彼「どうしたの?」

これまでの私だったら、「ちょっと声が聞きたくなって」と言ってお茶を濁していたと思います。

でもこの時の私は、「自分の弱いところを知らせないように強がりを言ったり、隠したり、ポーズをとりながら、仮面をかぶったままの自分を卒業したい」と思っていました。

それで彼に、「本当のことを伝えようと思っているのだけど」とか「今までの自分は…」とか前置きしつつ、途切れ途切れに「今日一日、誰とも話さないうちに夜になって、寂しくてたまらなくなって、電話で話したくなったの。」 と話しました。

彼は優しく、「そうだったんだ。」と言いました。そして、彼もそういう時があると教えてくれたのです。

「彼に私の弱みを見せて、受け入れてもらった。弱みを見せても大丈夫だった。」私はこの時に、彼に魅かれていく気持ちが急激に強くなったように思います。

でもその一方で、「好き」の感情に流されまいと必死で耐えている自分もいました。

そのイメージは、こんな感じです。

嵐の中、私が断崖絶壁に立っています。絶壁の下は濁流の川。強い風が川に向かって吹きすさび、私は必死で川に落ちないように耐えているのです。

川に落ちてしまったら、あっという間に濁流に飲み込まれ、流されてしまう。

川に背を向けて、歯を食いしばり、そっちには飛ばされないぞと必死で耐えているのです。


なぜ私は「好き」の感情に流されないように、こんなに耐えているんだろう?

自問自答してみると、その答えは2つありました。

ひとつは、男性とのやり取りで、優位性を保っていたいという気持ちです。相手と余裕を持ってやりとりしたい。私が選ぶ側になりたい。愛すよりも、愛されたい。この先うまくいかなくなっても「まぁ、しょうがないか。次!」と軽やかに次の目標に向かって方向転換できる自分でいたい。

もう一つは、「好きになるのが怖い」という気持ちです。2度離婚している私です。相手を好きになってしまった後に、またうまく行かなくなってしまったら「やっぱり私は愛されない」をまた体験することになってしまいます。


そんなかたくなな私の気持ちが、ある時気づいてみると消えていて、

「あぁ、私は彼が好きなんだ。」

に変化していました。


嵐の中、崖っぷちに立っていると思っていたのですが、

嵐も崖も消え失せて、晴れた日のおだやかな日光の中に私はいました。

激情に流されることなく、

「あぁ、私は彼が好きなんだ。」

をただ、受け入れている。


何が起きたのかを思い起こして、

次回、書いてみようと思います。

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