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今だから振り返るオモイカネ杯 ~櫻井マヒロ視点~

おはようございます。
櫻井マヒロです。

このたび、私が共同開催している大型クイズ企画『オモイカネ杯』の、第7回大会が行われることとなりました。
先に行われた予選を経て本戦出場の16名を決定し、6/10に本戦・決勝が行われる構成となります。

まず、オモイカネ杯とはなんぞや?ということなのですが、VTuber思惟かねさんの主催で行われる「バーチャル界の皆様でつくりあげるクイズ大会」です。

私は初回大会から、共同開催の立場で大会運営者の一人として関わらせて頂いています。主にクリエイティブデザインや当日の司会進行補助と問読み、あとは一部作問とかもやっていたりします。
先日の記事通り私自身はバーチャルから降りた身ではありますが、引き続き共同開催として関わらせていただいています。

で。

初回開催からはや3年が経過しました。
大会の合計参加者数は数百人規模と、VTuberの企画、個人運営の企画としては異例なほどの規模に成長したこのオモイカネ杯。
このあたりでいっちょ、過去の大会を振り返りつつ「一体オモイカネ杯とは何だったのか?」ということについて、当事者の一人として記録を残してみたいと思います。

ただしここまでの規模となった大会ですので、おそらくひとりでは記録しきれないくらい広く、濃密な内容となっています。
できれば、この記事を読んだオモイカネ杯関係の誰かが続いてくれないかなぁ…そしてあわよくば大会本番がさらに盛り上がってくれればなぁ…なんてことも思いつつ、綴ってみようと思います。

オモイカネ杯が始まったきっかけ

オモイカネ杯は驚くほど些細なきっかけから誕生した企画だったりします。

世間は新型コロナウイルスの流行で緊急事態宣言が発令され、急速にリモート社会へとシフトしていく中。インターネット会議を様々な方法で行うツールの開発が流行し始めた時期でした。
そんななか思惟かねさんが、インターネット会議のシステムでクイズを行うことが出来るツールを紹介する記事を引用し、「私もクイズ番組のオファーお待ちしています」という発言を行いました。
それに対して私が行ったリプライから、オモイカネ杯は動き始めました。

VTuberという存在は不思議なもので。
「企画はやりたい、誰か遊んで!でも自分からは誘わないし誘えない、誰か私を楽しい企画に誘ってくれないかなぁ…(チラッチラッ」というムーブをするのが非ッ常に得意な生物だったりします。これは2023年現在もそうですし、2020年当時も同じくそうでした。

当時の私は、そういったVTuberへの当てつけ的なツイートをするタチの悪い存在だったのですが、同じノリでかねさんのツイートに対しても「でも誰も主催やらないじゃないですか」というリプライを返したんですね。

かねさんとはこの発言の直前、対談コラボで色々と語り合ったばかりで、そこでも「今後も色々楽しそうなことがあればやりましょうね!」ということを言い合ったばかりでした。
(上記あえてクソリプと書かなかったのは、一応の関係性が構築されていた間柄だったから…という言い訳)

そういった事情もあり、かねさんはそんな私に「主催もやってみたいんですよね~ところで一緒に運営やりませんか?」と返します。先の同意通り、私も企画をやる分にはウエルカムなので二つ返事で了承。

そしてそれから14時間後。

そこには元気な「12問の予選問題兼、大会応募フォーム」の姿が!
そう、かねさんは爆速で今のオモイカネ杯の原型となるものを生み出していたのです。

ちなみにこの時点では大会名も決まっておらず、「(仮)」という文字まで入っていたのですが、「企画者は自己主張をしろーーーっっ!!!」という私のゴリ押しにより、なし崩し的に大会名が『バーチャルクイズ大会 オモイカネ杯』に決まりました。

たぬき油性マジックを使うな~~~~!との主張により櫻井が作成した画像

当時のかねさんは、バーチャル上でのアイデンティティ確立が今ほど進んでいなかったこともあり、自分の姿を大写しにしたり、自分を全面に押し出したりと言ったことを苦手にしていました。

いま改めて振り返ると、そんな姿を横目で見ていた私の悪ノリお節介が、オモイカネ杯…ひいては、今現在のかねさんのアイデンティティ確立の一助になっていたのかなぁ、と思ったり思わなかったり。

第1回オモイカネ杯(2020/6/27)

なんでも初回というものはどこか模索しながら形を作り上げるものです。
オモイカネ杯も例外ではなく、大会名に「(仮)」を付けたままのスタートとなりましたが、それでも募集期間3日、16名の出場枠という無名の大会に対してなんと22名もエントリー。反響に非常に驚いたことを覚えています。

かねさんへの注目度の高さと、先にも説明した「企画に飢えた」VTuberというもののもつサガが成した結果…と、少し乱暴ですがそのように表現するのが適切じゃないかな、という感じはします。

予選終了後、大会の準備を急ピッチで進めていきます。
大会システムの構築や動作確認、配信に必要なクリエイティブデザインなどを進めていくのですが、当時は学術たんのような「VTuber以外の界隈」の方との交流が少なかったため、「VTuberとしての配信」を前提とした準備がうまく行かない部分がいくつか発生しました。

例えば、出場者は大会用のDiscordサーバーに招待し、そこで大会の案内や回答システムの動作説明、作問の提出、本人の素材提出などを行います。
VTuberであれば配信用の立ち絵素材などは当たり前に持っているのですが、他の界隈ではそれは当たり前ではありません。
他にも、進行のため出場者の情報を調べようとYouTubeチャンネルで自己紹介動画や直近の配信を見たり、Twitterのログなどを追ったりしますが、学術たんはYouTubeチャンネルを持っていないうえにTwitterもBOT運用の方が多く存在していました。

そういった事情もあり、普通のVTuberのコラボとの違いに苦慮しながらもなんとか大会の素地を作り上げていきました。
幸い、私とかねさんの出来る作業がうまいこと分散され、お互いがお互いをカバーしながら動けたということもあり、2名の運営ながらも16名もの大人数を迎える企画が形になっていきます。

現在のオモイカネ杯では予選終了から本戦までは1ヶ月近くの猶予があり、さらに予選前も入念な準備ができる期間を用意しているため、このときの2週間という期間がいかに短かったか。
それでもコロナ禍ということもあり自宅での作業時間が十分確保でき、さらに通話しながら何かを作り上げるという行為が学生時代の文化祭を彷彿とさせるような感覚があり。
高揚した気持ちで一気に作り上げ、大会当日を迎えました。

ちなみにここまで、初回からクレジットされているじゅりこさんについての言及がなかったのですが…大会数日前にかねさんから「実は以前対談したじゅりこさんに賞状デザインをご協力いただけないかお願いしたら、快くお受けいただいたんですよ~」という感じで、事後報告があったのでした。

実はこれ、オモイカネ杯運営のあるある話だったりします。

優勝…防災学たん (エントリー22名)
出場者16名:防災学たん、山口優さん、植物たん(三島彩子さん)、エトナさん、ビクトリカさん、火山たん、赤兎黒さん、V商人アキナさん、高梨ハヤテさん、政経たん、古典力学たんbot、蒼真アヤさん、利賀セイクさん、久伊豆宮子さん、ニッソちゃん(日本生類創研広報部さん)、沖春城さん

私もかねさんも配信自体の経験がそこまでなく、さらに大人数での進行となるため不安材料は非常に多かったのですが、蓋をあけるとその不安は見事に払拭。

ちなみに大会の直後はこんな記事も書いていたりします。
リアルタイムな振り返りも、改めて見ると色々と面白い。

本戦での出題持ち寄りや、決勝での突発的な解説など…普通のクイズ大会ではなかなか見ないような形式となりましたが、大会参加者のレベルの高さにも助けられ、非常に見応えのある大会となりました。
優勝した防災学たんは勿論ですが、参加した全ての方に対して素直に「凄い!」とリスペクトが出来る機会を作ることが出来たかな、と思います。

大会終了後はかねさん発案でVRChatを用いて打ち上げを行いました。
出場者のバックボーンも様々で、先に述べたように学術たんをやっている方はアバターすら持っていない方も多かったのですが、こういった形の交流を行うことで、後日コラボ企画に発展したり、口コミでのオモイカネ杯の拡散に寄与した側面が大いにあるのではないかと思います。

その流れの一環で、第1回参加者に対してのインタビュー記事を作ったりしてますので、ご興味あればこちらもどうぞ。

第2回開催記念ということで初回の感想を聞いていたのですが、出場者からは概ね好意的に受け入れられていたので、本当に良かったなぁ、と改めて思いました。

第2回オモイカネ杯(2020/11/14)

第1回の興奮冷めやらぬ中、はやくも第2回オモイカネ杯開催です。
今でこそ半年スパンで大会を開催していますが、このときは明確に開催時期を決めていなくて、「とりあえず3ヶ月おきとかでやってみます?」みたいなニュアンスだったような気がします。

第2回は運営側の体制も若干変わり、当日の進行協力として第1回出場の久伊豆宮子さんにご協力いただきました。じゅりこさんにも引き続き、商品のアイコンデコと賞状のデザインをご協力いただいています。

そして実はこの大会から、黒羽さなぎさんがサイレント加入していたりします。予選・本戦・決勝と、かねさんだけでは作問の負担が大きくなるのと、ジャンルの偏りが出るのではという懸念があり、作問協力としてご参加頂いています。

ちなみに、さなぎさん加入も事後報告です。
うんうん、それもまたオモイカネ杯だね。

優勝…ラテン語たん(初優勝) (回答79名、エントリー48名)
初出場9名:あろいさん、ラテン語たん、じゃこにゃーさん、皆月みもらさん、彩恵りりさん、ティエンさん、フーカさん、さっきのななさん、和こよみさん

第2回大会は、新規出場の方を初めて受け入れることになるため、運営側は非常に緊張しながら準備していました。第1回でも出場者の交流を促しながら盛り上げていたこともあり、第1回の方と第2回の方でテンションの差が出ないかどうか、萎縮しないように気をつけないと…という意識が強かったように思います。

まあ、第2回の出場者に今でもおなじみとなっている方が多いことから、その心配は杞憂であったことがおわかりいただけるかと思います。

そんな中で始まった大会、エントリー者の人数が倍以上に増えたことで大会レベルが急激に上昇していたのですが、決勝進出は第1回大会の予選TOP3+ラテン語たんという面々で、実は初回から実力者揃いだったという奇跡も起こっていました。

オモイカネ杯の問題は出題ジャンルの傾向によって得意不得意がはっきりと分かれるものが多く、展開を味方につけた方の順位が上がることがよく見られます。
初出場ながらいきなりの優勝となったラテン語たんも、得意分野を活かし展開を味方につけての優勝となりました。

ちなみに第2回も同じようにVRでの打ち上げを行ったりしていたのですが…参加者の知識レベルが急激に上がりすぎて櫻井レベルでは雑談にすらついて行けないこともしばしば。
それでも1を聞いて10帰ってくるような、知識のある方々の話は聞いているだけでも面白かったりします。
こういうコミュニティを作れただけでも、大会運営の意義があったなぁ…と自画自賛。

エキシビジョンマッチ(2021/4/17)

第3回開催記念ということで、主催者の思惟かねさんと第2回優勝者のラテン語たんのエキシビジョンマッチを実施。
ちょっと準備に手間取ってしまい、本来の開催予定より遅くはなってしまいましたが…ひとりでの準備はもうやりたくないのが正直なところ笑

エキシビジョンマッチのために問題を募集して準備したのですが、非常にバラエティに富んだものばかりで楽しく実施できました。
どちらが勝利したかはぜひ実際にご覧になって確かめてください。

第3回オモイカネ杯(2021/5/22)

運営陣の経験値も溜まってきた第3回。この回から正式に黒羽さなぎさんを運営に迎え、現行に近い陣容となります。
また第2回までの大会で、非常にボリューミーかつ労力が半端ないことに今更ながら気づいたりしましたので、反省を活かしつつ今後はオモイカネ杯を半年ごとの開催へと変更。

優勝…防災学たん(2回目) (回答92名、エントリー54名)
初出場5名:乃物けみかさん、宇喜多・W・要出さん、ながのりょうさん、アルセントさん、グラン亭栄酒蔵さん

3回目ともなるとだいぶ慣れてきて、着々と準備を進めていました…が、大会2日前に急遽アクシデントが発生し、櫻井眞尋が当面の活動を休止することになりました。
当然オモイカネ杯に出てる場合では無くなってしまいましたので、当日の進行アシスタントをさなぎさんにお願いし、本番を迎えることになりました。

しかしそんな状況でも、制作物を事前に用意していたことと、進行表を細かく作成していたため、当日の進行では大きなトラブルは無し。かねさんとさなぎさんの掛け合いも非常にスムーズで、まるで数十年来の友人のように見えなくも…

ちなみにこんな感じで進行メモを準備していました

また、ここまで名前のみのクレジットで表には出ていなかったじゅりこさんにも、優勝賞品の授与を行うプレゼンターとして出演を打診し快諾。大会に華が添えられました。

思えば、この回をきっかけに「かねさんと櫻井の共同企画」から、「みんなで作り上げる企画」へとカラーが変わっていったような気がします。

結果としてこの大会は外から見る形になったのですが、よく練られた大会構成とハイレベルな出題、出場者の知識量の豊富さがうまく融合し、非常に高レベルの知識バトルが凄い面白いなぁ…と、客観的な視点を得られたのはとても良い経験でした。

第4回オモイカネ杯(2021/12/4)

第4回オモイカネ杯はマッシュルーム師匠櫻井眞尋が復帰。
1年ぶりのオモイカネ杯となりました。そうか、1回抜けると1年ぶりになるんだな…というよくわからない気付きもありました。

ちなみに第3回の途中から制作環境をAffinityベースに変えたので、このあたりから現行のクリエイティブデザインっぽくなっていると思います。経験とツールの差がやっぱり出るなぁ…と改めて。

大会自体では予選問題の回答人数がついに3桁に到達。
完全に祭りの様相を呈してきました。運営もタイヘンネー。

優勝…乃物けみかさん(初優勝) (回答125名、エントリー56名)
初出場3名:てとらさん、式代りりかさん、峅井ひづきさん

出場者は右肩上がりで増えるも初出場の方は3名と過去最小。
今までどんな高レベルで大会やってきたんだよと思わず突っ込みたくなりますが、今回もひとクセもふたクセもある出場者に囲まれました。よき。

大会では、乃物けみかさんが予選満点、決勝も15問中14問正解と、圧倒的な成績を残して優勝しました。予選と決勝は全て運営陣が問題を用意していますので、こりゃまずいと対策会議が開かれます。
「けみかたんをなんとかする」という、学級崩壊状態の学級会が行われた結果、次回以降の難易度調整がさらに過酷になってしまったのでした…

ちなみに第4回大会と前後していずちさんに運営チームのイラストを頂きました。やったーすっげー!!!!

第5回オモイカネ杯(2022/5/28)

早いもので第1回大会からまる2年が経過。
オモイカネ杯も、VTuber界隈の企画として円熟味が出てきた感もあります。

そんなオモイカネ杯に全面協力してくれているじゅりこさんを、しかも第3回からはプレゼンターも努めてくれているじゅりこさんを、表に出さないのはどういうつもりだい…?という自分会議が行われた結果、この回からメインビジュアルにもじゅりこさんを含めた運営チーム全員を出すことに私の独断で決定。
それにより大会サムネは驚異の20人登場となり、デザインチーム(という名の私)の頭を悩ませることになったのでした。

優勝…乃物けみかさん(2回目) (回答131名、エントリー61名)
初出場5名:木月リアさん、ぴーちゃんさん、ひつじがみさん、常陸秋子さん、グラノーラさん

初出場、カムバック組、常連組などうまい具合に混ざりあったオモイカネ杯という化学物質は、バーチャル界における超電磁誘導を見せ燦然と輝いて行くのであります…とよく解らないコメント。

大会出場者のレベルアップを象徴するように、本戦終了時点で4位タイが4名並ぶという異常事態。サドンデスを行いジャンルに助けられた三島彩子さんが決勝進出。また歴代優勝者の防災学たんが決勝進出ならずという厳しい展開にもなりました。
そんな決勝戦。前回同様に乃物けみかさんが圧倒し、見事2連覇を果たしたのでした。

学級会、効果なし!

鍵垢の方なんでお名前出せませんが、今回も運営チームのイラストもらっちゃった。ありがとうございます。どやどや。

流石に2大会連続でけみかたんに圧勝されてしまうと運営の立つ瀬が…という悩みと、レベルアップしすぎるとみんな楽しむどころじゃ…という矛盾を抱えたまま、オモイカネ杯は3年目のシーズンへ進むことになったのでした。

第6回オモイカネ杯(2022/12/3)

そして記憶にも新しい第6回オモイカネ杯。
この回、実はオモイカネ杯が始まって以来、はじめて回答・エントリー頂いた人数が減少しています。

実際Twitterや配信コメントなどの色々なところで、難易度が高くなりすぎたあまり参加への消極的なコメントがチラホラと見え始めるなど、とっつきにくい企画になってしまっていたというのもあります。
そのため運営陣で検討し、若干ではありますが大会フォーマットに手を加えることになりました。

優勝…てとらさん(初優勝) (回答122名、エントリー52名)
初出場3名:あいさん、もよゆらさん、ヴェスティジアルさん

第6回大会では新たな取り組みとして
・決勝での得点ボーナス『キャッチアップチャンス』
・決勝戦用の出題問題公募
を実施。

まずキャッチアップチャンスですが、決勝の特定の区間で「その時点の順位に応じたポイントを上乗せ」する制度です。仮に上位との差が開いた場合でも良いところまで追いつくことが出来る可能性を持たせました。
あくまで「追いつく」というのがミソで、そこから抜くためにはやはり実力が求められます。演出とガチの両立を目指した苦肉の策と言えるかもしれません。

スーパーひと…じゃなくてGolden Smol Kaneちゃんを掲げる

オモイカネ杯という大会は、「エンタメに寄り過ぎた昨今のクイズ番組とは一線を画す知識のガチンコバトル」をやりたいというところから始まっています。そのため、得点ボーナスなどのルールは本来採用する余地の低いものであると言えます。
しかしながら、運営スタッフは「参加者、視聴差は、運営陣みんなで大会を楽しめるようにしたい」という考えを共通して持っています。出場者が決まり「今回は○○さん出るから優勝は決まりかな~」なんて声が聞かれてしまい、実際にそうなってしまっては、楽しみが失われかねません。
クイズレースとしての見どころを増やすという意味でも、こういったルールの必要性が議論されていました。

次の決勝の問題公募について。
決勝用の問題は、基本的に運営陣で制作した問題を使用しているのですが、本戦に比べて出題の幅が狭くなることで、波乱が起きにくく攻略されやすいというデメリットが存在していました。
(ついでにいうと「尖った」問題が出にくいというのもあります)
これをカバーするため、第三者の問題を採用し、決勝の展開を面白くしようという意図です。今までの大会でも、本戦に出場しない過去の参加者の方に問題を募ったりはしていましたが、これの対象を広げるイメージです。

そしてこれらの新ルールのもと行われた第6回大会は、展開として非常に…運営陣が想定していた以上の波乱の展開となりました。

本戦では乃物けみかさんが圧倒的な差をつけて1位通過、ぴーちゃん、彩恵りりさんが続きます。そして4位タイには予選上位常連のあろいさん、てとらさんが同点で並びました。
サドンデスでは8問、問題を用意していますがふたりともピタリと並走。全ての問題を使い切り、裏で隠し持っていた問題リストからなんとか画像を作り…ついに決着。
サドンデスだけで30分もかかるという、非常に運営泣かせの展開でした。

決勝戦も白熱の展開となります。
公募問題やキャッチアップチャンスなどの新規要素がいい具合に作用し、なんと12問目終了時点で4人が同点で並ぶ展開。
最終問題でてとらさんが抜き去り、初優勝を決めたのでした。

終わってみれば新要素がうまく作用し、非常に盛り上がる展開の演出に一役買ってくれました。大会開始当初から「エンタメよりガチ」というところが頭にあったのは事実ではありますが、企画をやるならどうせなら盛り上がりたい。
そういった運営陣の葛藤の一部に、ひとつの答えが出た大会だったのかなと思います。

第7回オモイカネ杯(2023/6/10)

足早に振り返りましたがここからは未来の話。
先日予選も行われ、本戦出場の16名が決定しました。

今回から運営にエトナさんが合流。5名体制での大会運営となります。
出題ジャンルの幅を広げたり、切り抜きShorts動画を制作していただいたりと、今の運営陣で手が届かないところをカバーしてもらっています。

運営陣のあいだで、オモイカネ杯は回を重ねるごとに「内輪化」しているのではないか、という懸念がありました。こういった新たな動きで、少しでも外向きの情報発信に繋げられれば、さらなる盛り上がりが期待できるのではないかと思います。

第1回大会から3年が経過しました。
その間、個人的には2回ほど姿かたちを変えることにはなりましたが、それでも変わらずオモイカネ杯という大会を支えるピースとして、微力ながら力添えできればと思っています。

いつの頃だったかもう覚えていませんが、かねさんと「オモイカネ杯を10回、20回と続く大会にしていきたいですね」ということを話し合ったことがあります。
ものごとを長く続けるためには、「変えるべきもの」と「変えるべきではないもの」両方が必要になります。企画としての芯を強く持ちながらも常に新しいことを取り入れ、参加者、視聴者、運営陣が楽しむ場を提供することこそが、この先もこの熱狂を長く続けていく秘訣になるのではないでしょうか。

まあ、堅苦しい締めになってしまいましたが、しばらくはこの楽しい企画がライフワークといえる活動になって行きそうな雰囲気があったりします。
みんなが楽しめるように楽しんでやっていこうと思いますので、今後もよろしくお願いします。

それでは皆様、ご安全に


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