テレビのバラエティを振り返る2021

この記事は、筑波大学Advent Calendar2021の19日目の記事です。

こんにちは。バラエティ番組大好きまひくんです。自己紹介は下の記事に書いてあるのでもし興味があれば見ていただければと思います。

今回は、今年自分が見たテレビのバラエティ番組の中で、面白かったものを書いていこうと思います。自分が見るバラエティ番組にはかなり偏りがあるので、これが入ってないだろ!と言われてもたまたま見てませんでした…としか言いようがないのでその点は先に謝っておきます。すみません。
ちなみに、昨年のランキングも載せておきます。別ブログ、別名義ですが、同一人物です。番組紹介文が今回のとほとんど一緒なのは内緒でお願いします(別の文章にするの面倒だし間に合わないので)。

YouTubeやNetflixなど、ネット動画全盛の時代の中で、なぜテレビ?と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、「最近のテレビはつまらない」という言葉だけが独り歩きしているような気がして、それが個人的に嫌なので、テレビも悪くないぞってところを少しでも感じていただけたらと思います。さっそく行きましょう。

10位 有吉クイズ ラブドール回

「有吉クイズ」は、有吉弘行さんと第七世代の芸人さん、若手タレントさんらでクイズをするバラエティ番組です。 今年からレギュラー番組になりました。クイズ番組のような点数を競う雰囲気はなく、ただ出題されるクイズを楽しむ番組です。出題されるクイズに一癖あって、有吉さんのプライベートに密着するクイズでは過去、有吉さんが尻毛脱毛やイボ除去を行ったことがクイズとなっています。他に、有吉さん以外の出演者のプライベートの密着映像から出題されるクイズも多くなっています。MC仕事の多い有吉さんが体を張る珍しい番組です。
1月7日放送回(このときは特番放送)では、有吉さんがラブドールのショールームに行って、真剣にラブドールを見ている様子が放送されました。今となっては冠番組多数、アナウンサーの夏目三久さんと今年結婚した有吉さんですが、ラブドールを真剣に吟味し、ショールームを出た後も有吉さんのすぐ側にラブドールが居続ける、という変な構図がとても面白かったです。よくテレビ朝日はこれをOKしたなと思いました。世間的に気持ち悪いとされる芸人さんがこれをやると純粋に嫌な気分になると思うんですけど、知名度と好感度が高い有吉さんがやるからこそ、面白くなっているのかなと思います。

9位 マツコ&有吉 かりそめ天国 あんかけ回

「マツコ&有吉 かりそめ天国」は、マツコ・デラックスさんと有吉弘行さんが、視聴者から届いたメールについて議論したり、ロケVTRを見たりするバラエティ番組です。視聴者メールは、本質的な議論をすることもあれば、全く関係のない話に脱線することもしばしば。そのトークのほとんどがテロップとBGMを入れただけの撮って出しで、ゆるい雰囲気を持ちながら楽しく発展していきます。どことなくラジオっぽいです。ロケのVTRの常連は、ずんの飯尾さん、オアシズの大久保さん、仁支川峰子さん、浜口京子さん、もう中学生さんなどで、一癖あるタレントさんが違和感のある面白おかしいロケをするといった感じです。
11月19日放送回では、マツコさんがあんかけ料理を食べる際に、あんが1口2口食べるだけですぐにサラサラになってしまうという悩みを打ち明けました。有吉さんは信じられないといった様子でしたが、急遽スタジオで検証することになり、あんかけ料理を数口食べただけで、嘘のようにあんがサラサラになり、有吉さんも「信じられないよ!かわいそう!」と興奮気味に話していました。なかなかの衝撃映像でしたが、唾液の成分であるアミラーゼの効用によるもので、ある意味人間として正しい反応ではあるのですが、なかなかの衝撃映像でしたね…

8位 ドラフトコント2021

「ドラフトコント2021」は、2021年のお笑い界を代表するような5名の芸人さんが、一緒にコントをやりたいと思う芸人をプロ野球のドラフト会議形式で指名していき、ドラフト終了後に1からコントを作って披露し、どのコントが優れているかを決める、というバラエティ番組です。2021、とありますが、今年初めて行われた特番企画です。11月27日に放送されました。TBSのザ・ドリームマッチに形式が似ていますが、ドリームマッチはコンビが10組出来上がるのに対して、ドラフトコントは5人組が5チーム出来上がる、というのが大きな違いかなと思います。各キャプテンによってドラフトだったり、コントにも特徴が色濃く出ていて、いちお笑い好きとしてはなかなか興味深い内容でした。
山内さんのチームは王道コント、春日さんのチームはキャラ全開コント、小峠さんのチームはカオスなコント、大悟さんのチームは志村さんの雰囲気をまとったくだらないコント、又吉さんのチームは文学的な美しさをはらんだコントで、全部違うんですけど、全部良いんですよね。プロの芸人さんだからこそ、無茶ぶりに近いような企画でもうまくまとめられるんだなあと感心しました。

7位 考えすぎちゃん ON TV 〜ワンクールだけの大冒険〜 TBS江藤P回

「考えすぎちゃん ON TV 〜ワンクールだけの大冒険〜」は、ファーストサマーウイカさん、Creepy NutsのDJ松永さん、ハナコの岡部さん、当番組プロデューサーの佐久間宣行さんの4人が、Paraviのおすすめコンテンツを紹介しつつ、考えすぎてしまう雑談バラエティ番組です。各方面で活躍する4人のトークのうまさと緩い雰囲気、どうしても向き合ってしまう4人の真面目さが面白い番組です。もともとはParaviで配信されていた番組ですが、今年の10月〜12月の1クールのみ、地上波にて放送されています。
11月11日放送回では、TBSのプロデューサー・江藤俊久さんがゲストとして出演しましたが、江藤さんのエピソードトークが強すぎてそれだけで放送がほとんど終わってしまいました。オールスター感謝祭でやらかした話、さんまのスーパーからくりTVでVTRがハマらなくて怒られた話、学校へ行こう!の最高すぎる青春話、ビデオレターの裏話など、とにかくエピソードの1つ1つが強すぎて、全部のエピソードがすべらない話で優勝できそうなくらいのクオリティで、強烈に印象に残っています。

6位 くりぃむナンタラ 相方型破り回

「くりぃむナンタラ」はくりぃむしちゅーの冠バラエティ番組で、前身番組「くりぃむナントカ」から8回もの番組名変更を経て今に至る、人気長寿番組です。コアなお笑いファンが好む、馬鹿馬鹿しくて面白い企画が多いのが特徴です。僕はくりぃむナントカはほとんど見たことがなかったのですが、くりぃむナンタラに変わって放送時間が日曜の22時台になったのをきっかけに少しずつ見始めました。
11月21日放送回では、「型を破りたい相方たち!漫才のパターンを急に変えたら…!?」が放送されました。普段決まった構成の漫才師が突然全く違うことをしだしたらどうなるのか、という企画なのですが、芸人さんの新しい境地が垣間見えて面白かったです。ぺこぱの全否定ツッコミはめちゃめちゃ新鮮でした。単なる罵詈雑言が飛んでて面白かったです。一番良かったのはトム・ブラウンの合体しない漫才でした。布川さんのツッコミのタイミングが完璧で、みちおさんがめっちゃ焦ってて面白かったです。そこから発展して殴り合いになっていく様子も最高でした。トム・ブラウンは見た目通りヤバいコンビですね。

5位 しくじり先生 俺みたいになるな! ラフレクラン西村回

「しくじり先生 俺みたいになるな!」は、しくじり先生と称した人生で大きくしくじってしまった人が自分と同じ失敗を他の人がしないように、反面教師として学校の授業形式でプレゼンを行うという番組です。授業で用いる教科書がスライドの役割をしているのですが、それにかなり工夫がなされています。しくじり先生はバラエティの中ではドキュメント性が強い番組ですが、その番組のスピンオフ企画として、しくじり学園お笑い研究部というバラエティに振り切った企画も数多く放送されています。現在はABEMAにて毎週放送、地上波は月1放送。
4月12日の放送では、しくじり学園お笑い研究部の企画で、「ラフレクランがイマイチはねないを考える」が放送されました。お笑いコンテストでの成績も良く、順調に実力をつけているラフレクランの2人がテレビではまだ活躍できていないという現状を考えていくという企画なのですが、西村真二さんのキャラクターがとんでもなく面白かったです。好みは分かれるタイプのキャラですが、僕は大好きです。自分のことを全人類の上にいる圧倒的主人公だと本気で思っているのが凄いです。いそうでいなかったキャラだと思います。この番組でラフレクランはコットンに改名し、コットンの今後に影響を与えた大きな放送回となりました。

4位 相席食堂 Mr-1グランプリ山田勝己回

「相席食堂」は、芸能人が一般の方と相席をしながら旅をするロケのVTRを見ながら、逐一千鳥さんが止めてツッコミを入れていくバラエティ番組です。ロケに行く芸能人の人選にやや癖があり、あまりロケが得意ではない人が選ばれる傾向があります。千鳥さんのキレキレのツッコミと愛のあるイジり、たまに出る爆発的な神回が特徴的です。関西ローカルの番組ですが、TVerで全国で見られる他、AmazonPrimeVideoなど有料サブスクで過去の放送回を見ることができます。
12月14日放送回では、M-1グランプリが直前ということにちなんで、芸能界を代表するMr.(ミスター)の中のNo.1を街ブラロケの面白さで決める企画、Mr.-1グランプリが行われ、前後編に分かれたうちの後編が放送されました。後編では、Mr.マリックさん、ミスターパーフェクトこと槙原寛己さん、ミスターSASUKEこと山田勝己さんの3人による街ブラの様子が放送されました。槙原寛己さんがロケ中に株で大損してロケどころではなくなっている様子もめちゃめちゃ面白かったのですが、それ以上に山田勝己さんが最高に輝いていました。至って普通のつまらないおっさんなのですが、食リポが慣れていないのがとんでもなく面白い方向に転がって、ノブさんもしばらく笑いが止まらなくなるほど面白かったです。

3位 水曜日のダウンタウン ラヴィット生放送中にあのちゃん遠隔操作回

「水曜日のダウンタウン」は、芸人さんが自ら提唱する「説」や企画をプレゼンし、その「説」や企画を検証したVTRをスタジオで見るという番組です。ダウンタウンの浜田さんがMC、松本さんがパネラーで、他にゲストパネラーが数人います。この時代にしては珍しくコンプライアンスのギリギリを攻めた企画も少なくありません。炎上したりBPOから注意されることもあります。一方で感動的なドキュメンタリー企画、数週間に渡った大作VTRなど、攻めた結果と言うべき面白い企画もたくさんあり、企画がウケた、ハマったときの反響が一番大きいバラエティ番組です。
10月20日放送回では、「『ラヴィット!』の女性ゲストを大喜利芸人軍団が遠隔操作すればレギュラーメンバーより笑い取れる説」という企画が放送されました。TBS系列で平日の朝に放送されている番組「ラヴィット!」の女性ゲストにイヤモニで大喜利が強い芸人さん達が指示を出して、生放送のスタジオをざわつかせようという企画なんですけど、それがめちゃめちゃ面白かったです。仕掛け人の女性ゲストに、何を言い出すか分からない雰囲気を持つあのちゃんを選んだということがまず完璧で、芸人さんの指示も面白い上にカオスで、見ていてハラハラしつつも爆笑しました。

2位 テレビ千鳥 おっさん達大号泣回

「テレビ千鳥」は、千鳥の二人が、ただただやりたいことをやる番組です。そのほとんどが、大悟の企画にノブが付き合うという感じで進んでいきます。カッチリした企画というよりは、フワフワした、よく分からない先が見えないような企画に顔を突っ込んでいきます。酒、タバコ、パンティーは頻出です。テレビ番組の見逃し配信アプリ、TVerのマイリスト登録数が全テレビ番組で最も多く(180万以上!)、人気のある番組です。
3月7日放送回では、「面白新キャラクターを作ろう! おっさん芸人応援宣言」という企画が放送されました。「面白新キャラクターを作ろう」という企画は、テレビ千鳥の中でも印象的なキャラクター、イニガを生み出した企画で、今回はどうなるかと思っていましたが、良い意味で裏切られました。40歳を過ぎて苦労している芸人さんが新しいキャラクターになって幕の後ろから登場するのですが、登場前に、芸人さん本人に刺さる感動的なVTRを見てから登場するという演出があり、それによって芸人さんが大号泣しその状態で登場するというカオス状態となりました。中には千鳥さんすら泣いてしまうVTRもありました。最後のアルコ&ピース平子さんの扱いも最高でした。笑いと泣きが入り交じる、とんでもない回になりました。

1位 有吉の壁 監視カメラ回

「有吉の壁」は、有吉弘行さんから○の判定をもらうために、あの手この手でたくさんの若手、中堅芸人さんが有吉さんを笑わせようとするバラエティ番組です。この時代には珍しい純粋なバラエティ番組です。無茶振りも多く、体を張る芸人さんや、コント師が多く出演しています。アシスタントは佐藤栞里さんで、有吉さん、佐藤栞里さんがよく笑うからこそ、芸人さんが輝く番組になっていると思います。朝早くからロケをして、たくさん撮っているからか、毎週安定して面白い番組という印象です。
8月25日放送回では、箱根での修学旅行と第して、箱根でロケを丸一日行い、様々な企画が放送されました。その中でも、チョコレートプラネット持ち込み企画「監視カメラの壁を越えろ!お忍びプライベート選手権」が、今年見た中で一番面白かったです。ホテルの室内で短いシチュエーションコントを行って有吉さんを笑わせるという企画なのですが、いろいろな芸人さんが別々の場所で全く違うコントを行っていた中で、有吉さんの的確な指示によってそれぞれが繋がっていき、アドリブコントの展開が猛烈に加速して、めちゃめちゃ面白くなっていくのが最高でした。今のところこの企画はこの1回のみの放送ですが、今後も是非ともやってほしいなと思う、素晴らしい企画でした。

総じて

今年も面白い番組がいっぱいありましたね!去年のアメトーークのアンガ田中VS扇風機とか、相席食堂の瀬下回みたいに、見た目のインパクトが強烈すぎて面白いみたいなものは少なかったですけど、企画が考えられていたものが多かったなと思います。そんな中で興味深かったのは、テレビ千鳥のおっさん芸人回でした。感動と笑いが綺麗に両立していて凄かったです。フジテレビで単発で放送されていた「バチくるオードリー」で、芸人さんが書いた歌詞をミュージシャンがアレンジして良い曲を作るという企画があったんですけど、そこでもオードリーの若林さんが綺麗な涙を流されていて、かつその状況に笑ってしまう、みたいなことがあって、そこでも同様に、号泣している様子は面白いんだなあと再び思いました。
テレビって最近は「見よう!」と思わない限り、全くと言っていいほど見なくなってしまうものだと思うんですけど、今ではTVerなどで手軽にテレビ番組をどこでも見られるようになったので、いろいろな番組に触れてみると良いんじゃないかなと思います。コンプライアンスやインターネットの普及もあってテレビの表現は年々厳しくなっていますが、個人的に、テレビはまだまだ面白いと常々思っています。まあ自分がゲラなのはありますけどね。

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