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緊急要望②!オリンピックの手話通訳を考える!

現在、東京オリンピックが開催して折り返しに入ったところですね。金メダル候補が予選敗退したりするなど精神的にも波乱な出来事が印象付けるほか、歴史的最年少のメダルなど嬉しい出来事などありましたね。

 やはりオリンピックは、子どもたちの夢を与える、希望を与える感動という力があります。しかしながら、一方でコロナ感染は急拡大するなど悪い現状は止まりません。だから反対の声もどんどん大きくなっているんですね。でも私は、そこに注目しているわけではありません。何よりとても残念に思ったことがあります。それはオリンピック開会式のことです。

 オリンピックにあるビジョンの一つは「多様性と調和」であり、「全ての人が、誰一人取り残されることなく尊重される」となっている。マジョリティ(多数派)もマイノリティ(少数派)も共に参加できる素晴らしいイベントを目指していくことを主張していた。ところが、コロナ感染拡大を踏まえ緊急事態宣言中のため、無観客という対応の決定となってしまった。そのために、国立競技場のスクリーンには手話通訳のワイプ画面を付けるという合理的配慮はしていたもの、国民のところには届かなかった・・・。

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近隣の国ではこのようにテレビで視聴できるということがネット上で拡散されているが、日本ではこのように整えていなかったという新たな問題が浮き彫りとなっていた。手話通訳のワイプ画面が終始4時間超えも付いていなく、字幕のみで終わっていた。字幕を付けているからなんとなく内湯は理解できるもの、タイムラグで少し遅れたり、誤字など正しく認識して反映しないために情報格差もありきこえる人と同じタイミングで楽しめることはなかったという切実な声が多く寄せられていた。

 実は、遡る日のことオリンピック開催に当たって、聖火リレー点火式に手話通訳が付いてなかったことがあり、全日本ろうあ連盟は合理的配慮がとても大事ということで、五輪・パラの開閉会式の放映では手話通訳を付けるように要望書を出していた。(以下、全日本ろうあ連盟HP「きこえない・きこえにくい視聴者等への情報バリアフリー環境整備について」より)

ところがこの要望書は反映されず、非常に不満をもったとして早く動いたのが聴覚障害の当事者らによる団体「NPO法人インフォメーションギャップバスター」理事長でろう者の伊藤芳浩さんが開会式翌日の24日、NHKなどに、「情報提供での合理的配慮を」と要望書を出したということが分かった。そのあと全日本ろうあ連盟も同様に改めて再要望書を提出したという。(以下、全日本ろうあ連盟HP「東京2020オリンピック・パラリンピックの開閉会式の放送への手話言語通訳の付与を求める要望への回答を受けての再要望」より)

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 このように合理的配慮を求める動きは私たちの生活において、とても大事なことであることを皆さんにも知ってもらいたい。私たちが出来ることは、おかしいと思ったらすぐNHKやテレビ局のHPに意見を出すことである行動である。一番最後のところに記載している「建設的対話」を行う場を儲けることがとても大事であることをぜひ実現することを願いたい。

放送におけるバリアフリーの実現には、もう少し当事者の意見を反映してこそ私たち聞こえない人が楽しめるという社会を作ることがオリンピックにあるビジョンの一つは「多様性と調和」であり、「全ての人が、誰一人取り残されることなく尊重される」社会へ歩み寄るためのきっかけではないだろうか。