双極性障害と資格取得〜公認心理師試験合格までの369日〜
資格取得について語った動画はコチラ
私は双極性障害II型という病気の当事者で発症して15年になります。治ることは無いと言われるこの病気と付き合いながら、うつや双極性障害の方などを対象とした復職・再就職の支援をする仕事をして8年目でもあります。
支援職になって最初の頃は当事者経験を拠り所に働いていましたが、
「担当は産業カウンセラーとか資格を持った方にお願いします」
と言われたのを機に、資格があることで初めて土俵に立てる時もあるんだと、感覚だけでなく体系的に学問として学ぶ必要性があると実感しました。
そこから、気分の波とバランスをとりながらスクーリングや試験勉強をし、現職入社3年目に産業カウンセラー取得、6年目に精神保健福祉士取得をしました。
そして職場では経験年数が増え、今まで主とするグループワーク進行や面談対応のみでなく心理領域のプログラム担当も求められるようになりました。
集団認知行動療法を社内の臨床心理士の方に指導してもらう中で、心理についての無知さ加減を自覚。しっかり学ぶキッカケを求めていたところ心理系で初の国家資格である「公認心理師」が誕生したこと、またその受験要件の1ルートである「指定機関での勤務経験5年以上」に私自身が該当することを知りました。
そんな私の公認心理師試験合格への道。受験勉強と気分の浮き沈み、その記録をツイートと共に振り返ってみます。
はじまりの2018年9月9日
実は去年の受験も密かに企んでましたが、さすがに同年で精神保健福祉士とダブル受験は辛すぎると断念。今思えば正解でした。
このツイートは正式に第2回受験を決意した時のもの。
現任者講習会に申し込まないとと思ってても、どこで情報得られるか分からないまま、同僚がたまたま受講の話をしてたから間に合いました。ほんと助かった。
公認心理師現任者講習会
休み返上の四日間はハードさが予測できたので体調考慮の有休取得。長年、双極性障害と付き合ってきたので出来た判断でした。
第1回現任者講習会の時は何もかもが初で環境が行き届いてなかったらしいですが、その反省を踏まえられ、とても心地よく講習受けられました。ハードでしたが 汗
ミラクルで同じグループに心理のスペシャリストの方が。その方の独自の視点に心理師の目指す方向の片鱗を見させてもらった気がしました。
あらゆる国家資格の最後発だからこそできる事、これを考えていきたいと今も思います。
これでやっと試験を受ける権利を得られました。第1の壁をクリア、といった心境でした。
試験勉強
この書類をそろえるのは一苦労で、何よりも先に社内総務の方にお願いして勤務証明作成をしてもらいました。作成に時間かかるので。
精神保健福祉士は歴史ある資格でもあるので過去問の数も勉強方法も充実してて、私はひたすら過去問アプリをやってました。それが公認心理師は過去問が第1回、第1回追試の2回分しかなくて、ほんとどーすればいいんだぁと悩みました。
結局アプリは使わず、過去問も書籍になったものをひたすらやりました。
仕事に試験勉強にとハードにやり始めた頃、気分も上がり気味になり軽躁的な状態へ。良いと思った事は手当たり次第すすめ出す、私の軽躁サインの1つです。
私は妻と3歳の息子がいて、休みの日でも自由に活動出来るわけではなく。妻には度々協力してもらって、私は一人、コメダ珈琲かスタバに行って勉強してました。ただ、集中出来ずツイートばかりしてた時もありました、すみません 汗
軽躁の後、大きなうつ期が来て会社も数日休むほどに。低空飛行の中で受験票が届き、試験勉強最後の追い込みをと思い直した時。
試験直前に何がなくAmazonレビューみてたら圧倒的評価の参考書が!でも注文しても試験には間に合わない!!と悩んでKindle版で購入。これが私には正解で、持ち運びの負担なくスキマ時間に追い込み勉強できました。ただ、その影響で試験前日は一睡もせずこの参考書を5回周りくらい読むという、やっちゃいけない軽躁によるアクセルのふかし方でした。
第2回公認心理師試験
国家資格のスタート年と2年目の合格率の変化は国試あるあるで、初年度は高めに設定され2年目から難易度を上げ合格率を下げる傾向にあります。
公認心理師もそうだろうと頭ではわかったつもりでしたが、いざ目の前にしてみると会場の雰囲気や年一回しか受けられないという緊張感も相まってパニック!
まさに頭真っ白になり、応援してくれた妻をはじめとする色んな人の顔が走馬灯のように流れ 笑
その後我に帰り、やってきた事を信じ、分からない問題はどんどん飛ばして確実なものを解いて自信を取り戻しました。
公認心理師の試験時間は午前と午後、2時間ずつの計4時間。午前の終わり間際に迷って変更した回答、変更する前が正解だとお昼に知り、午後のスタンスは直前に迷って直さないように見直し終わったら途中退出しました。体力的に限界だったのもありますが。。
解答速報、ギリギリ過ぎてここから合格発表まで気が気でない一か月を過ごしました。
I.Qテストではないので活かせたかどうかは分かりませんが、試験当日の私は軽躁状態でした。
合格発表
昨日、ツイッターで投稿しましたが、ほんと沢山の方に支えられての合格だなと反応をみて思いました。
改めて、応援いただき、また少しでも関心を持っていただきありがとうございます!
合格証明書は私が都内在住という事もあり、合格発表の翌日12時に簡易書留で到着しました。届いた書類を申請、受理されて正式な公認心理師を名乗れます。
さいごに
双極性障害と資格取得という側面で振り返ると、今回の受験は運が良かった。うつの波で当日を迎えていたら試験会場にたどり着く事すら難しかったでしょう。
試験日は私の体調に合わせて変更はされない。最悪の場合、試験を受けられなくてもまた来年あるねと思えるくらいの余裕がある試験だと自分を追い詰め過ぎず取り組みやすいなと思います。
私は今年受かるぞとは思ってましたが、私の受験要件ルートで受験できる試験は第5回目まで可能と確認もしてたので、どこか気が楽になる部分もありました。
さて、公認心理師を正式に名乗る為には資格登録の手続きが必要となり、手元に証明書が届くまで2、3ヶ月かかるとのこと。
それが手元に来た時、資格取得の実感が伴ってくると同時に責任も感じはじめるかと思います。心理について、全く無知だった私が、無知だという事を突きつけ、ここからがスタート、研鑽を積みなさいと示してくれる資格となりました。
双極性障害という病気と付き合いながら、引き続き支援の現場で実践し、学び続けたいと思います。
あと、私の活動や取り組みは今後もこういった形で現在進行形で発信していきますので、興味ある方はツイッターでフォローもらえると嬉しいです😊
参考:私が公認心理師試験合格に役立ったもの・工夫
過去問(解説が充実したものが良い)
参考書:心理教科書 公認心理師 出る! 出る! 要点ブック
参考書:IPSA 公認心理師試験対策標準テキスト '19~'20年版
河合塾KALS公認心理師講座の資料(第1回対策のものを同僚に譲り受けたけど、内容充実。投資できる方は実際受講されると良いかと)
サイト:心理学用語の学習 https://psychologist.x0.com/terms.html
不眠の科学(不眠症向けの認知行動療法の書籍。仕事で使う為たまたま読んでたら試験に出た)
リワーク、就労移行支援の現場で日々身につけた知識
●やってよかった工夫
通勤時間にやれるようにスマホを活用。資料などは覚えたいものを画像として取り込み。
参考書の出る出る要点ブックはKindle版にしてスキマ時間に見てた。書籍で買った参考書は分厚いので三等分して持ち歩いてた。
●やっときゃよかった
公認心理師・臨床心理士大学院対策 鉄則10&キーワード25 心理統計編 (買ったけど手がつけられず。第2回試験、統計かなり出ました 汗)
最後までご覧いただき、ありがとうございます。