「すべき思考」から離れて心にゆとりを持つ
皆さまお疲れ様です。
もう5月に入り、ゴールデンウィークが始まりましたね。
私は先月から高齢者施設の方に異動となり、仕事を覚えなければいけない分ゴールデンウイーク期間中も仕事でした(泣
今回は臨床心理学の中から、人の偏った考え方が生まれてしまう原因についてお伝えしていきます。
皆さまは「これだけはやらないと落ち着かない!」というルーティンや、
自身の先入観から失敗してしまったことはありますか?
ルーティンの場合その人の生活をよくする場合がありますが、
逆にストレスを溜めてしまう原因となることもあるのです。
今回はその偏ってしまった考え方である「〜すべき思考」から離れて、心にゆとりを持つ方法を紹介していきます!
1.なぜ「すべき思考」が生まれるのか
人はネガティブな心理状態に陥った時、
その原因となった出来事に注目する傾向があります。
例えばテストで赤点を取った場合、
勉強量が足りなかったと後悔する人が多いと思います。
しかし人によっては、
「自分は勉強なんてどうでもいい」と捉える人もいるかもしれません。
つまり、その出来事の捉え方によって「すべき思考」が頭の中で生まれるのです。
この「すべき思考」が生まれる原因は、
心理療法のABC理論で説明することができます。
このABC理論はアメリカの臨床心理学者である
アルバート・エリス(以下;エリス)によって提唱されました。
ABC理論とはA(Activating event)によるある出来事が、
C(Consequence)の結果を引き起こすとばかり考えてしまう
心理傾向を指します。
しかしこのAとCの間には自分の信念といえるB(Belief)があるのです。
エリスはこの信念を2つに分け、理に適った合理的な信念と
「すべき思考」に通じる非合理的な信念があると仮定しています。
この自分の中にある非合理的な信念に気づくことができると
心の負担を軽減することができるようになるのです。
2.私なりの「すべき思考」をなくす方法
前述のABC理論をもとに、偏った考え方である「すべき思考」をなくす方法を紹介しようと思いますが、人によって全く異なるので私なりの方法を紹介していこうと思います。
前提としてですが、すぐに自分の偏ってしまっている考え方を直すことは難しいと思います。
その為最初は日常の中で「すべき思考」から行動していることで、
辞めても支障がないことを見つけてみると良いと思います。
また、自分の中でルーティンとしてしまっていて辞めることが難しい場合、回数を減らしてみることも有利だと考えます。
今回はABC理論をもとに「すべき思考」から離れて心にゆとりを持つ方法を紹介しました。
今後も臨床心理に関する記事を投稿していくので、
興味のある方は読んでいただけると嬉しいです。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
参考文献:『臨床心理学 用語辞典』、オーム社、2008年