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【第17話】日本の在留資格の変化

前のお話で「自分にとってのとても大事なこと」というお話をさせていただきましたが、日本の永住権がようやくとれました。
それはそれは大変な手続きでした。

*法務省に出てる永住権獲得のためのガイドラインです↓

ア 原則として引き続き10年以上本邦に在留していること。ただし、この期間のうち、就労資格(在留資格「技能実習」及び「特定技能1号」を除く。)又は居住資格をもって引き続き5年以上在留していることを要する。

イ 罰金刑や懲役刑などを受けていないこと。公的義務(納税、公的年金及び公的医療保険の保険料の納付並びに出入国管理及び難民認定法に定める届出等の義務)を適正に履行していること。

ウ 現に有している在留資格について、出入国管理及び難民認定法施行規則別表第2に規定されている最長の在留期間をもって在留していること。

エ 公衆衛生上の観点から有害となるおそれがないこと。

出典:法務省|永住許可に関するガイドライン 原則10年在留に関する特例(令和元年5月31日改定)

昼は製薬会社で仕事、夜はコーヒーといった生活の中で、実は永住権獲得のためにも頑張ってました。永住権獲得のためには上記のような色んな要件があり、例えば収入や貯金がある一定以上なければならなかったり、ローンを組んでるとダメだったり、年金だったり税金の滞納があるとダメだったりとかなり厳しく、自分の友達も何人も挑戦していたのですが、ほとんどの友達は途中で諦めて永住権を取らなかったり、国に帰ったりをしてました。

またそういった要件に加え、永住理由書という作文もしなければいけなかったのです。

永住理由書には日本に永住したい理由だったり、これまでの経歴だったり現在の勤務先だったり、を全部で9項目に渡ってを2000文字から3000文字で書かなければならず、そんなに日本語の文章を長く書いたことがなかったのでこれにはかなり苦労しました。

その中に「なぜ日本が好きになったか」ということも書かなければいけなかったのですが、改めて「なんで日本が好きになったんだろう」と考えてみたら、

・日本人と相性が良かった
・なにより治安が良い
・日本では誰にでもチャンスが与えられている
・とにかく自分にとって住みやすい土地だった

なんで「日本では誰にでもチャンスが与えられている」と感じたのかというと、ぼくが今まで住んできた国では「アルバイト」というものがなく、自分が求めていた仕事に就こうにもすぐにはとても就けないような状況だったのです。(今ではそれぞれの国での状況も変わっているようですが。)

そんなことを毎週末カフェ巡りをしてる中で、カフェでぽちぽち書きながら、ようやく出来た理由書だったり色んな書類を持って申請をし、ようやく面接まで辿り着きました。

ただ、結果は不合格。

今まで色々とちゃんとやってきて、自分の中では日本の利益になるようなこともやってきて、苦労して書類を完成させてここまでやってきたんだから、と思い切って面接官に不合格の理由を聞いてみました。

最初はそれは教えられません、の一点張りでしたが、1時間くらい粘りに粘ってそれでもなんとか、と食い下がっていたら

「ほんとに住む気あるんですね?ならしょうがないですね。あなたの今の収入だと難しいです。安定した収入をもう少し増やしてください。」

それを言われた瞬間、今の会社で収入増やすのは難しいと思っていたので、「やっぱり永住権諦めようかな」と永住権の取得を断念してしまおうと思いましたが、やっぱりここまでやってきたんだからと思い、次の日当時働いていた製薬会社の社長に直談判をしに行きました。

「永住権を取得するためにはぼくの今の給料だとダメみたいです。これから先も日本で住んでいきたいのでどうしても永住権が必要で、申し訳ないですが給与を上げてください。それがダメなら3ヶ月間だけで良いので残業の許可をください。お願いします。」

「永住権取得のための年収の水準ってどれくらいなの?」

「聞くところによると400万円くらいあれば大丈夫みたいです。」

「それくらいで良いなら、今月から上げてあげるからもう一回挑戦してみなさい。」

とすんなりと給与を上げてくれたのです。
なんとか永住権獲得のための条件が達成できそうで、心の底から安心しました。

約束通りその月の給与から上げてもらうことができ、不合格を言い渡された2ヶ月後に再度申請をし、また面接に行ったところ、遂に申請が通り、ぼくも無事に日本の永住権を取得することができました。

前のお話でも書きましたが、その会社にいる理由もこの永住権の獲得のためだけになってしまっていたところがあったので、永住権を取得した瞬間にその社長に退職届を出しました。笑

その瞬間に社長が激怒して机を思いっきり蹴り上げました。まぁ当たり前ですよね、可愛がってくれてたし、挙句の当てに給与も上げてあげたのに、永住権取れた瞬間に退職届出されたらぼくでもたぶん同じようにします。

その後の退職までの流れは前のお話で詳しく書いてあるのでそちらを読んでみてください。

というわけで永住権も無事獲得し、正社員でいなければならないという制約も解除されたので、またここから少し自由になってコーヒーだけの道に進みます。

ただ、ここから皆さんがご存知のひみつ堂の方でコーヒー屋を出すことが出来るまではまだ少し先になります。このあとの数年間というのがぼくの人生を大きく変えるきかっけとなりました。

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★MAHAMERUコーヒーとは?

NHKにも出演したオーナーのリノが運営する松戸のインドネシアのコーヒーのみを取り扱ったカフェです。
URL:https://www.mahameru.tokyo/

住所:千葉県松戸市本町6-8平野ビル1F


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