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40歳になって。

去年の夏に40歳になり、生き方を変えました。

これまで最大の目標は「ヒット番組を作ること」でしたが、やめました。ヒット番組を作るのを諦めたということではありません。それだけを目標にするのをやめた、ということです。

思えばずっと自分で自分を追い込んで来ました。「長くテレビ制作にいる以上は…」「東京に来た以上は…」と、誰に言われたわけでもないのに、1人でハードルを置いて1人で倒して…を繰り返してきました。

テレビ制作18年目になりましたが、8年目の時に立ち上げた『真夜中パンチィ』『やかせて!ソーセージ』『ソガのプワジ』という若手芸人さん5組との番組を1年半やって以来、僕が立ち上げたレギュラー番組はありません。

『ソガのプワジ』が終わってから、毎年のようにレギュラー化を目指した新規の単発にチャレンジしてきました。でも、今のところそれは叶っていません。

レギュラー化に至らなかった理由は様々ですが、「ヒット番組を作る」ことだけを目標にしていることで、いつも「自分は足りない人間だ」と思い、勝手に苦しんできました。自分と誰かを比べて、足りない部分ばかりに目を向けていました。

「自分は足りない」と思うことで努力できたり、もがくことができた部分もありますが、40歳になって今までの自分の歩みとこれからを冷静に考えました。言い方を変えると「自分には何があるのか」を考えました。

「僕の持っているもの=僕の実力」ではありません。僕の培ってきたものと、一緒に番組を作り上げた人たちや支えてくれている人たちのことです。

40歳になってから8カ月が経ちました。レギュラーの『初耳学』、特番で『セダイゴエ』『喜怒哀ラフ』の2本、和牛の『情熱大陸』と「自分が持っているもの」でフルスイングできている気がします。(フルスイングできたからと言って「満足できている」…というわけではないのが難しいのですが)

あと、まだ発表できないことばかりなのですが、ここからの1年はずいぶん盛りだくさんになりそうです。

ヒット番組を作ることだけに捕らわれない40代を過ごしたらどうなるのか。この生き方が前向きなのか後ろ向きなのかすらわからない状態ですが、これからの自分が自分で少し楽しみになっています。

前にも同じようなことを書いたけど、この先どこに飛んでいくかわからない僕のテレビマン人生を、このnoteを最後まで読んでくれたあなたに見届けてもらえたら幸いです。