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しゅうかつロック、ボクにも言わせて 「第94回 ロック対談_だぶる模話模話模話〈サケトレインロック㉚〉~〈伝説のあの人…私はいかに憧れたか編2 吉田拓郎の巻 ガラスの言葉、花嫁になる君に、馬、リンゴ、シンシア、ペニーレインでバーボン、地下鉄にのって、落陽ほか〉~」

模話1「伝説のあの人続きね」

模話2「今日はちょっと毛色が違うと言いますか…日本のフォークの巨匠ですかい?」

模話1「フォークとロックってさ…洋楽の分類と日本の分類だと…なんか違わない?」

模話2「そうだけどね。アメリカのフォークもフォークロックっていう分類とはちょっと違うし…でも、線を引くのは聴いてる側で、本人たちはあんまり考えてやってるわけじゃないんじゃないかな」

模話1「ボブディランの例もあるしね。でもさ、エレキギターもったらロックってわけでもないし…フォークギターがフォークってこともなくなったから…かえって自由に解釈できすぎて…フォークってなんだろうって知りたい人はわかりにくい時代かもね」

模話2「吉田拓郎さんって、元々ロックバンドやっていて、ナベプロに入れなかったあとにフォークギターでひとりでやることにしたとか、ウィキペディアに書いてあったけどね」

模話1「それで、謎がとけることもあるんだよね。いわゆるアメリカのアメリカとかさ…ジョーンバエズとか聴いている人たちの音楽とは似て非なるものじゃん?」

模話2「もわくんは一時期成り行きでフォークバンドに参加したじゃない? その時もアメリカとかジョーンバエズをやっている人たちをみたわけでしょ? どう感じた?」

模話1「以前さ、内田勘太郎さんがチャボさんとの対談で、『フォークの人のやるブルース、あかんねん』って言っててさ…チャボさんが『そういう見方もあるのか』って感心していたことがあったのよ」

模話2「なんとなくわかるよ。フェアポートコンベンションは好きだけど、彼らのやるフォークブルースって、なんか自分が聴いてきたブルースとちょっと解釈というか…違う感じするもんね。お行儀がいいっていうか(笑)」

模話1「反対にさ、ジャニス・ジョプリンのフォーク時代のカントリーブルーズってもろマ・レイニーみたいな感じで…ドスンときたもんね」

模話2「人間がやってることだし、タイプ違うし、好み違うし、視点も違えばとうぜんだよね」

模話1「拓郎さんのフォークってのも、もともとサム&デイブとかローリングストーンズとかビートルズ好きでエレキギター弾いたりしてたわけじゃん? ジョーンバエズはどこにも入ってないよね」

模話2「曲はポップなものもあるし、異質な方ではあるよね。でも、拓郎さんはもわくんにとって何が憧れのあの人だったの?」

模話1「歌詞の意味までわからないしさ…でも、小学校のときに聴いても、
これが痛快な音楽であることはわかるじゃん?」

模話2「どんな曲をきいてたの?」

模話1「4つ上の兄貴は、もろ中学生で拓郎世代なわけ。ボクはそのアルバムで…なんか好きな曲あればいいなくらいで、アルバム聴かせてもらっていただけなんだけど…兄貴がこの曲はどうだとか、拓郎ファンの同じような性質として、こっちがわからなくてもいかに拓郎がすごいか、いかしているかをおかまいなしに語るわけよ(笑)」

模話2「ロックファンに近いかな?(笑)」

模話1「でもさ、兄貴の聴き方とはボクはまるで違うから、たぶん、洋楽的な響きだとか、いままで聴いたことがないようなメロディーにひかれて聴いたんだよね」

模話2「曲名でいうと?」

模話1「ガラスの言葉とか、花嫁になる君にとか、馬とか、リンゴとか、シンシアとか、ペニーレインでバーボンとか…有名な曲も好きだったけどね」

模話2「小学生にしてはマニアックな曲が好きだったのね(笑)」

模話1「もわもわくん。ギターを持ったフォーク少年がまず覚えようとする曲は何か知ってるかね?」

模話2「君が弾きたかっただけでしょ(笑)、正解は?」

模話1「吉田拓郎の落陽に井上陽水の東へ西へじゃないかと思うんだよね」

模話2「かっこいいよね。花田裕之さんも落陽カバーしてるよね。もっくんも東へ西へを歌ってたね」

模話1「ストロークがかっこよくて、コード進行がぐっとくるしね。まず、目立てる、持てるかもしれないというかっこよさだよ」

模話2「相変わらず、いかにももてないやつの話だね~(笑)」

模話1「人間なんての静岡県の嬬恋のライブは県民では有名だったし、兄貴の影響はあったけど、吉田拓郎さんって、やっぱり華やかでかっこよかったんだよね」

模話2「襟裳岬で日本レコード大賞の作品の作曲者として表彰式にジーンズで出てきたのはかっこよかったっていうよね」

模話1「ボク見てたよ。なんか、すごいことが起こってますみたいな出来事だったことは子どもなりに理解できたよ」

模話2「セブンスターショーだっけ? かまやつひろしさんとユーミンが共演したシリーズで、一人で出たよね。見たの?」

模話1「見た。かっこよかった。テレビに出ないといわれてたあの吉田拓郎が1時間出るってんで、兄貴はテープレコーダーで録音してたな」

模話2「拓郎さんは他の歌手やミュージシャンに曲を提供してたよね?」

模話1「それが、大きいかな…キャンディーズの曲とかさ。石野真子とか。それだけじゃなくて、フジカラーのコマーシャルソングとかさ、猫ってバンドの雪とか地下鉄にのってって…大好きでさ。なんかポップで洋楽っぽかったんだよね。ちなみに地下鉄にのっての歌詞と歌がその後の上京につながった気がするんだよね。遠くの街にいきたいな~って」

模話2「ジェリー藤尾さんのほうじゃなくね(笑)」

模話1「あれも名曲だね。でも、シンシアとか…アメリカのフォークロックのイメージだよね。かまやつさんも共演してるせいかもしれないけど…アメリカンフォークロックの曲みたいじゃん。ラジオにゲストででたどんとがシンシアをうたってたこともあったよね。結構ロック系にも影響ある方だと思うよ」

模話2「今日のあの人は吉田拓郎さんでした~。続く~」