「ベルリン天使の詩」を観ました。

 私は、大学3年生の時にダンス部同期のハナの作った作品が大好きでした。現実に流れている時間よりもずっと長い時の流れを表したような、連綿と続く命のつながりを表したような、そんな作品で、踊っている私という人間もこの広い宇宙の確かなる構成員であることを感じさせてくれました。
 その素敵な作品の創作の元になったのが、この「ベルリン天使の詩」という映画でした。まだ、ベルリンの壁がドドンと存在していた頃の様子を描いています。天使から見たベルリンを生きる人々の様子が描かれています。とても詩的な言葉たちで紡がれています。
 
 あの時も、みんなで映画を観よう!ってことになり、ガチャコンとVHSのビデオテープを回したんです。とっても懐かしいあの頃の記憶は、青春のキラキラです。

 とこらが、映画の中身はというと・・・。   全く記憶になし。

 なぜなら、途中で寝てしまったから。
見終わって、あの場面がどうのこうのと盛り上がっている仲間に入れなかった私。だって、わかりにくいんだもん。主人公は誰なの?もっとなんか、ハプニングとかは起きないの?なんで白黒だったりカラーになったりするの?
 悔しかった私は、もう一度見たい!と言い張り、見せてもらったところ、、、寝ました。テヘペロ。3回目を希望したら、お前はもう諦めろ、とのお達しがあり、とうとう見ずに終わったわけです。

 それがつい先日、子どもと見に行く映画を検索していたら近くの映画館で放映されているではありませんか。こ、こ、これは、何としても見に行かなければならぬ!、と私の心が指令を出したのでした。

 3度目の正直やいかに!!!

 堪能しました。寝ませんでした。感動的でした。
 あ、あの時のあの場面はこのシーンから作られていたのねー、とか、あの時盛り上がっていた場面はここなのねー、とか、30年の時を経て答え合わせが出来たわけです。
 さらに、現在の私がやってみたいこと、作ってみたい世界、がそこにあったりして興奮したわけです。これに関しては、神様のプレゼント的な感覚すら覚えてしまいます。神様は、私が見るべき時に見せてくれたわけです。今の私が見たら、全然退屈ではなく、全然意味が分からないなんてことはなく、あの時難解に感じたすべてが素敵に感じられました。やっほい!

 30年分、歳をとった甲斐があったってことですな。

 そして帰って来て、あの頃みたいにサントラCDをぽちりました。いつか無理やり聞かされる共演者が出てくることでしょう。悪しからず。

 あの世まで持ち越しそうなカルマをひとつ消化したぞ、という小さな喜びを報告してみました。



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