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猫の幸せって?ノラネコが連れてきた子猫たちは・・・(第二章)

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  ➡ 猫の幸せって? ノラネコが連れてきた子猫たちは


朝、私が玄関のドアを開けると
決まってチャトラが猫ハウスからガタガタと跳び出して来る。
いつもチャトラが奥に居て
手前にドラミを抱いて寝ているものだから、
ガバッと起きあがって出て来る時にドラミが引きずり出されて
突然落っことされてしまい、
めんくらったように眠そうな目をショボつかせて
ボーッとしているのが可愛くもおかしい。
               
チャトラは「ニャーオ ニャーオ」と大騒ぎしながら
目をキラキラさせて、
私が持ったキャットフードのボウルを見詰める。
ドラミはといえば、
いつも黙ってチャトラの後ろの方に座って待っているのだ。
そして、チャトラが自分のお皿に入れて貰ったエサを
「ウマウマウマウマ」なんて言いながら
ガツガツと「イヌ食い」で平らげてしまう頃には、
ドラミはいつも半分近くも残して、
さっさとどこかに行ってしまう。
彼女は相変わらず少食で痩せこけている。
残ったエサはもちろんチャトラがいただいてしまうから、
チャトラはかなりおでぶちゃんになってしまった。

             
こんな子猫たちに、とんでもない不幸が襲った。

よく見かけるご近所の飼い猫が、
チャトラの大騒ぎを毎日聞いて
食事の時間だと覚えてしまったらしく、
すぐどこやらから跳んできて庭の隅に待機していて、
私の姿が見えなくなるとチャトラ達を追い払って
エサをひとり占めしようとするのだ。             
だから私は食べ終わるまで待っていてやらなくてはならない。
ちょっと私が家に入れば
子猫たちが「フギャー、フギャーーーー!」と大騒ぎするので、
私が玄関を開けると、サーッと逃げてしまう。
可愛い顔のメスの茶トラ猫だけど
顔に似合わずコイツは本当に意地が悪くて、
その内に子猫たちが寝ている猫ハウスの上から手をのばして、
強烈なネコパンチで彼らをいじめるようにまでなってしまった。 
  ((+_+))
子猫たちも私も
毎日このメス茶トラ猫に悩まされた。
私の留守にイジメに来るらしく、
私が外出から戻ると必ずどこからか二匹が戻って来て
庭を走り回ったり木に登ったりして はしゃぎ回る。
こんな様子をみるたびに胸が痛む。 
そして「あのショウワル猫め!」と腹立たしい。
この子たちは
私の居ない間どこでどうして過ごしてるんだろう。
夫が家に居ても頼りにならないのだろうか?

  うーん、夫はほぼ無関心だもんねえ・・・

一般的に茶トラ猫は人なつこく甘えん坊で飼いやすいと言われる。
昔我が家で飼っていた茶トラ猫もそうだったし、
チャトラもおっとりしてて甘えん坊で可愛いのだが、
この可愛い顔したメスの茶トラ猫は
まったく人なつこそうな感じがしない。

ネットで調べてみると、
メスの茶トラが産まれる確率は茶トラ全体のおよそ2割以下程らしい。
(確かにメスの茶トラ猫ってあんまり見た事ない)

そして、茶トラのオスに比べて「甘えん坊」と言うより
「マイペース」という感じの子が多いとの記事も有る。

   フーン あれって「マイペース」なの?
    なんだかなあ・・・・
     
そう言えば
まだチャトラとドラミが我が家に来る前のこと。
珍しいメス茶トラが近所のお宅にいたので
「おいで」と言ってみたが、
警戒心あらわにじっと私を見つめているだけで寄りつかなかったっけ。
このいじめっ子はあの子なのかも・・・

このお宅では茶トラ数匹と白黒やグレーなど
何匹もの猫を飼っていて、
時々そのお宅に用事があって行くことがあるけれど、
エサはいつもあちこちに置かれたお皿に残っているから、
食べ足りないってことは無いはず。
だけど当然 猫同士の争いもあるだろう。
もしかしたらこのメス茶トラはいじめられっ子で、
その腹いせに我が家の猫ちゃん達をいじめに来るのだろうか? 


かわいそうな子猫達は
日中私が家に居ない時はどこで過ごしているのやら、
私が帰って来ると数秒も経たない内にどこからか走って来て
庭でかけまわって遊ぶのが日課になっていた。

何週間たっても
夜昼なく子猫たちをいじめに来るメス茶トラ。  
夜中に起きて追い払う私もたまらない。

毎日寝不足 "(-""-)"  

さすがに見かねた夫が、
「これで囲んでやるから別のところに巣を作ってやれよ」と
藁束を一抱え持ってきてくれた。

私は、あのいじめ猫がここに来てみて
” 居なくなっちゃった” と認識することを願って
もとの物置の猫ハウスはすっかり跡形もなく片付けてしまった。
そして、
新しく段ボール箱で猫ハウスをつくり、
そして西側の壁の隅にぴったりとつけて置くと、
夫が小屋全体を藁で囲い
目立たないように壁側の隅から入れるように入り口を作ってくれた。

しかし果たして肝心の猫ちゃんたちがこのワラ囲いを見付けて
自分たちの住み家と理解できるだろうかと心配だったけれど、
その夕方餌を食べた後チャトラがタッタと走って行って
藁で囲ったおうちにソロソロと入ったのだ。
続いてドラミも入った。

  ヤッター (*^◯^*) 
 
私たちがおうち作りをしているところを
どこかから見ていたのかもしれない。
だけどあのいじめっ子茶トラがすぐこの新居に気が付くのでは?
と心配していたのだが、夫のアイディアは大正解だった。
その晩から私は猫の悲鳴で起こされることは無くなった。
そしてあの意地悪茶トラの姿を見る事も無くなった。

    ヤレヤレ  

      つ ・ づ ・ く 

          

猫の幸せって?ノラ猫が連れてきた子猫たちは・・・第三章


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