見出し画像

仮谷真歩『“自分の好き”を伝えたい』

周りに合わせる必要なんて無い。自分のペースでいいから、自分にとっての合う、合わないを見極めることが大事だと私は思います

スポーツに魅了され、そのいつからか、スポーツ業界での仕事を志すようになった。しかし、その目標はあまりにも漠然としていた。

私、もともと引っ込み思案で人前で話す事も苦手だったんです。でも、ずっとそんな自分を変えたいと思っていました

自身が分析するこのような性格とは裏腹に、彼女は「やらない後悔よりも、やってしまった後悔」が出来るような選択をするように心がけているのだと言う。何故、自称引っ込み思案の彼女が、そのような行動を選択出来るのだろうか。

大学1年生の頃に、学科内のオリエンテーションで、お互いの夢を発表する機会があって。私はその時の思いつきで以前から思っていた『カンボジアの子供達とサッカーをするのが夢』と言ってしまったんです(笑)そうすると、学科の友達がまさかのカンボジアとのパイプを持っていて(笑)単身でカンボジアに行くなんて、海外にも行ったことの無い私にとってかなりのチャレンジだったし、親にも少し驚かれ、心配もされたんですけど、今までの自分を変えるのには良いチャンスだと思ってかなり思い切ってトライしてみる事にしました



弱い自分をさらけ出しながらも、そんな自分に正直に向き合ったのだ。

たかがカンボジアに行ったくらいで何も変わらないと思うのであれば、あなたにとっては本当にそうなのかもしれないが、彼女の人生において、その経験は決して外せないエピソードになっている。

人間はそう簡単に変わる事も出来ないし、変わったと思っているのなら、それは単なる錯覚であろう。

しかし、人生においてのこのようなイベントから何かしらの【気付き】を得られる人間だけが、本当の自己実現を叶えられるという事実だけは揺るがない。

カンボジアに行ってからは、どんどん自分の思っていることを行動に起こせるようになって、視野も広がっていきました。その中でも『東京ヴェルディカレッジ』での学びは今の自分においても大きな経験となっています

東京ヴェルディカレッジとは、Jリーグ開幕前から初のプロサッカークラブを目指し、Jリーグ初の優勝クラブとなった、日本サッカー界のパイオニア的存在である東京ヴェルディが主催するビジネスアカデミーである。

東京ヴェルディは2019年に創立50周年を迎えたと同時に先進のビジネスデザイン・総合型クラブとして新たな歩みを始めた。

そんな未来のスポーツの在り方、ビジネスの進化にチャレンジする現場を通して、社会で活躍できる人材を育成し、クラブ・学生が共に学び合い、発展していくアカデミーこそが【東京ヴェルディカレッジ】だ。

私はメディアプロモーション活動の一環として、このカレッジの創設者をインタビューさせて頂いたり、カレッジ生の座談会を記事にしたりしました。1年間のプログラムを通して、色んな経験をさせて頂いたんですけど、このインタビューの瞬間が私にとって一番の印象的なイベントでした。自分が信じているものや好きなことをどうにかして世に伝える為に試行錯誤しましたし、普段スポーツ界において最も注目を浴びるのは選手ではあると思うんですけど、こういったビジネス側の【スポーツを支えている人】の注目度が高まれば、もっともっとスポーツ業界も盛り上がると、インタビューをしながら思ったんです



仮谷さんのコメントのスピード感が増していく。

さっきと重複するんですけど、私はちょっと引っ込み思案だし、組織の中にガッツリ入って活動するのが苦手なんですよ。そんな中で、スポーツ業界にこだわり過ぎずに、もっと自分らしい違う関わり方があるんじゃないかと思うようになりました。ヴェルディカレッジでのプログラムは本当に実践的で学びも深かったんですけど、私にとっては、自己分析の側面で大きな財産を手に入れることができました

学生のうちは、たとえば、「サッカー業界で求められている人材はこういう人材だ!だから自分もそうでなくてはいけない!」と、

考え方を凝り固めてしまうというのが典型のパターンであるが、仮谷さんは自分のペースで、自分に合うのか、合わないのかを明確に選別している。

周りに合わそうとする焦りみたいなものを除去してあげる作業って本当に大切です。特に将来のことを決める時期は。それぞれの個性があると思うので。現時点での、私にとって1番マッチしているのは記事を書くことであったり、インタビューをすることですね。注目されがちな人、重要な役割を果たしているけど、注目されにくい職種の人のリアルを書いて、特に学生に向けたものを書いていきたいです

スポーツ業界で活躍するビジネスマンは皆、パワーがあって、行動力もある。

しかし、自分はそこに入っていくというよりも、一歩引いたところから、スポーツ業界を支えていければと仮谷さんは言う。

それでもスポーツ業界での仕事を夢見ている学生が増えてきているなかで、そんな人達にむけてスポーツ業界のリアルを伝えていきたい。右も左も分からない人達に提供する最初の情報が1番大事だと思うので。人脈も大事だし、行動力も大事だけど、何より大事なのはフェアで、クリアな情報です。そうすると、いざ入った後のミスマッチも避けられると思います

間違いないだろう。進路を決定する際に重要なのは“正しい情報”を収集し、今の自分に合っているかどうか、やりたい事なのかどうかを判別することだ。

今は色んな所で色んな情報が飛び交っているし、人間には先入観があるので、なかなかその“正しい情報”に辿り着かぬまま選択肢を狭めてしまっている人も少なくない。

そういった中でよりリアルでクリアなメディアが求められていることもまた事実だ。仮谷さんは今後、どのような記事を書いていくのだろうか。

新しい気付きを得られるような記事、学生さんにとって何かのキッカケになるような記事が書きたいです。私自身、今も学生なんですけど、学生のうちからいろんな事を試して、そこの情報を収集して、自分に合うものを探し続けて今があるので、とにかくやってみる事って大切です

仮谷さんは終始、等身大の自身を語ってくれた。クリアでフェアな記事を書くうえで、まずは自分がそうであろうという姿勢の表れなのだろう。



僕自身も記事を書く人間として。ノウハウや鉄則みたいなのが蓄積されていく日々のなか、改めて、感情の個性をそこに乗せてあげる重要性に気づかされた、インタビューであった。

スポーツ業界での仕事を志す学生が日々増えていく中で、そこにどういった大人が手を差し伸べるのか。

その行為は本当に目の前の学生を思っての行動なのだろうか、それとも自分の私利私欲の為なのか。

もう一度考えてみたいところである。