あなたは、4%で運用続けられますか?

以前相談に来て頂き、
その後、転勤で海外に
お住まいになっている方から
久々にご相談をお受けしました。


相談内容は
「繰上返済」についてです。


海外で生活をされている中で、
円安の恩恵を実感しての
相談という感じでした。


日本国内で過ごしていると、
円ドル相場のニュースなどを通してしか
感じにくい為替の世界ですが、
外貨で生活している方にとっては、
インバウンド需要ではないですが、
日本が安く感じていることの一端を
垣間見た気がしました。


さて、あなたが、
マイホームにせよ、
賃貸物件にせよ、融資を受けて不動産を
所有しているなら、購入した後、
繰上返済はしていますか?それとも、
まったくしていませんか?


繰上返済をすれば、融資残高は減るので、
気分的にはラクになるけれど、
手元のお金が減ることへの抵抗や
不安感がある。


そう考えて、
繰上返済をされていない方のほうが
多いかもしれないな、
と個人的には感じています。


するしない、どちらが正解という
訳ではないので、
したいと思えばする、
したくないと思えばしない、
というあなたの判断が、
一番優先すべきことだとは思います。


ただ、繰上返済するかどうかの
判断基準が分からないという方も
いらっしゃるかもしれません。


そこで、今日は、私なりに考えている
目安をお伝えしようと思います。


そのキーワードが
冒頭の「利回り4%」です。


どういうことか?


最初に繰上返済には、
「期間短縮」と「返済額軽減」の
2種類があります。


今の返済額は変えずに残りの返済年数を
短くするのが「期間短縮」


残りの返済年数は変えずに今の返済額を
下げるのが「返済額軽減」


です。


あなたが、もし繰上返済するなら、
どちらを選びたいと思いますか?


それぞれに一長一短はありますが、
私は「返済額軽減」をおススメしています。
私自身も繰上返済する際は、返済額軽減を
選んでいます。


賃貸用不動産の場合、
保有を続けている中で、安心感が
高まる方法の1つに、毎月の
キャッシュフローのアップが
あると私は考えています。


例えばですが、
毎月のキャッシュフローが1万円増えれば、
年間で12万円通帳残高が
増えることになります。


少しずつかもしれませんが、毎月、毎年の
お金の流れが増えることは嬉しさと安心を
感じることにつながると思うのです。


これを実感できるのが返済額軽減型なのです。


では、返済額軽減型と利回り4%は、
どう関係しているのか?


例をあげてお伝えします。


金利2%、借入年数35年で2,000万円を
借りたとします。


この時、元利返済額は毎月66,252円です。


では、返済額軽減の繰上返済を100万円
したとすると、毎月の返済額は、
いくらになるでしょうか?


答えは、約62,940円で、
差額は3,312円です。


これは毎月の差額なので、
年間にすると12倍して39,744円になり、
この金額分、繰上返済で
キャッシュフローが増えることとなります。


ここまで伝えて、気づいて頂けましたか?


100万円繰上返済して、年間39,744円増える。
約4万円と考えると、
100万円の繰上返済に対して、
約4%のリターンを得ていることになるのが、
返済額軽減の繰上返済なのです。


しかも、この約4%のリターンは
相場など関係なく、確実に得られる
リターンです。


これは、一例で、
借りている金利や年数による違いは
出てきますが、もしあなたが、
2%前後で30~35年のローンを
借りているならば、返済額軽減の
繰上返済で、おおよそ4%に近い
リターンになってくるケースが多いです。


なので、考え方の基準の目安として、
約4%のリターンを確実に得たい
のであれば、返済額軽減の繰上返済を選ぶ。


株式やつみたて投資などで、
4%を上回るリターンを目指す運用に
取り組んでいくのであれば、
資金効率としても繰上返済は劣るので、
運用に回す方を選ぶ。


繰上返済に関して、
4%を上回る運用をあなたが
できそうかどうか、という視点で、
考えてみるというのが、今回、
私が一番に伝えたかったことです。


例として100万円の繰上返済を
あげましたが、金融機関によって、
最低50万以上からできたり、
1万円からでもできる所もあります。
金額は異なっても、
4%という「率」は変わりません。


繰上返済を急いで、
手持ちのお金が心もとなくなるのは
本末転倒です。


なので、無理なくバランスを考えて、
返済額軽減の繰上返済から生まれる
キャッシュフローを、
利回りという視点で考えながら、
やるかやらないか、考えてみるのも、
選択肢の1つとして良いのではないか、
と私は考えていますが、
あなたはどう思いますか?

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