変動金利について、再確認しませんか?

住宅ローンの「変動型」。
10月から0.15%の引き上げ。


先月末あたりからニュースなどで
あなたも見聞きされたかも
しれません。


今回報じられているのは、
いわゆるメガバンクと
言われる金融機関。


最優遇金利幅を広げて、
金利を据え置く意向を
示している金融機関も
ありますが、
7月末の日本銀行による
政策金利引き上げを受けて、
あなたや私のような
個人ベースでも、
利上げを少しずつ実感する
機会が訪れつつあります。


ローンの金利というと、
メディアなどでは住宅ローンが
取り上げられることが多いですが、
あなたがローンを利用して、
賃貸用の物件を持たれていれば、
いわゆる投資用物件のローンにも、
影響が出てくる話です。


しかも投資用物件のローンの
大部分は変動金利です。
私が借りているローンも
変動金利です。


ネット銀行のローンでは
2年固定などのパターンも
ありますが、2年限定なので、
その後、変動にするか
どうするかを考える必要が
出てきます。


そこで今回は、
変動金利の基礎的なポイントを
再確認してみたいと思います。


住宅ローンにも投資用ローンにも、
どちらにもあてはまるように、
お伝えしようと思います。


最初は、
上がった金利が反映されて
くるのはいつか?について。


金融機関によって
違いがあるので、
一律とは言えないのが
正直な所ではありますが、
10月に上がった変動金利を、
すでに借りている方に対して
反映させる場合、
翌年の1月からという場合が
多いです。


ネット銀行などでは、
即時に反映させるとか
翌月からなども
見受けられますが、
変動金利の半年ごとの改定は、
4月と10月を基準にして、
4月の金利は7月返済分から、
10月の金利は翌年1月返済分から
反映させるとしている所が多い、
というイメージです。


つまり、
10月以降に新しくローンを
借りる方は、
0.15%上がった金利で
借りることになる可能性が
ありますが、
すでに借りている場合、
年内は影響がなく、
2025年の年始から
変わってくる。
次の返済予定表を
受け取る時に変わってくる、
というイメージです。


このケースが多いですが、
異なる金融機関もあるので、
あなたの変動金利は
いつから変わるのか、を
この機会に確認しておくと
良いかと思います。


次に、年が明けて、
金利が上がったと仮定して、
通帳の上で、その影響を感じる
のは、いつになるか?について。


変動金利には「5年ルール」が
あります。
ネット銀行などには、
このルールがない金融機関も
ありますが、5年ルールのある
金融機関が多いです。


この5年ルールは何かといえば、
金利が仮に上がったとしても、
当初の借入から5年間は、
返済金額は変えません、という
内容になります。


そのため、ローンを借りてからの
5年間は、元利均等返済で
支払っている毎月の返済額は
同じ金額なので、
たとえ金利が上がったとしても、
毎月の支出という点では
変化が起きません。


5年経った時に、
金利に変化があれば、
その時に返済額も変わることに
なるので、今で言えば、
2020年に変動金利で借りた方で
あれば、ちょうど反映される
タイミングになる可能性が
あるというイメージです。


上記の理由で
毎月の返済額(支出)は
変わらないのですが、
気をつけないといけない点が
あります。


それは、
「返済額の内訳」です。


毎月の返済額は5年ルールで
変わらないのですが、
金利が上がり、反映されると、
返済額の元本と利息の内訳が
変わってくるのです。


イメージを分かりやすく
するために
極端な例をあげますが、
例えば
毎月の返済額が50,000円で、
30,000円が元本の返済、
20,000円が利息の支払だった
場合に、
金利が上がることに伴って、
元本の返済が20,000円、
利息が30,000円のように、
内訳が変わる、
ということです。


これの意味する所は、
残債の減りが遅くなる、
ということです。
当初予定より、利息を多く
負担することになる、
ということです。


金利が上がっても、
毎月の返済額が
変わらないために、
無頓着で過ごしてしまうと、
ふと気が付いた時に、
「思ったよりも、
 残債が減っていないなぁ」
ということにもなりかねない、
ということです。


まだそこまでの金利上昇に
見舞われる可能性は低いとは
思いますが、
仮に0.15%の金利アップ
だとしても、返済月額の中で、
利息の負担が多少ではあれ、
増えることになるのは
間違いない事実です。


そんな時こそ、
「繰上返済」を無理なく行う
などして、
利息の負担をおさえながら、
残債を減らし、
あなたの資産を殖やす
という方法を行うのが、
金利アップに対する
一番の防衛策になると
私は考えています。


今日お伝えした、
金利が反映される時期や
5年ルールの有無などは、
ローンの手続きを行う時に、
金融機関で実印を押したりした
書類の中の、
「金銭消費貸借契約書」に
記載がされています。


契約手続き時には、
一通り説明を受けている
はずですが、なかなか
覚えていないですよね?


保険の約款などと同じように、
細かな字がつらつらと
書かれている書類ですし、
一言一句覚えている方の方が
少ないと思います。


今後が金利がどうなるかなど
予見することは不可能
なのですから、
仮に金利が上がったとしても
それに対応できるように
するためにも、
1度、ご自分が交わされている
金銭消費貸借契約書、
目を通して、確認されてみること、
おススメしたいと思います。

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