『呪いの歌』ジャンル:ホラー

私はある歌を聴いてしまった。一度聴いたら絶対に忘れられないあの不気味な旋律。歌う女の執念すら感じさせられる詞。聴いたものは必ず死ぬと言われる、そんな歌。
その歌は、少なくとも40年以上前から存在するらしい。この歌を聴いたであろう祖母は、私が小学生の時に死んだ。


この歌を聴いた者は、まずあの女に呼ばれ、幻覚を見るようになる。そして、血塗られた殺人劇が好きな狂人へと変貌する。若さを隠さないほど醜く歪んだ顔は、完全に人間のものではない。魂を奪われ、危険な行為をも厭わなくなった者たちは、不可思議な存在、つまり都市伝説そのものになってしまう。あの女は、人の意思を無視して行動を強制することができる。気が付いたら真夜中の山奥にいたことも、生きている獣を喰らっていたこともあった。全てあの女がさせたことだ。あの女に魅入られたものは、代償を払わなければならない。本当の勇気を見せなければ、殺されるだけなのだ。



あの女は、私にあるものを渡してきた。
それがなんなのか、ここで語る勇気は私には
ない。どうせ私は死ぬ。しかし誰かにこの歌の謎を解いてほしい。私の無念を晴らしてほしい。その思いを込めて、歌の名前を記させてもらう。この歌を聴いた者は、ブルマと共にあの橙色の玉を探しにいってほしい。レッドリボン軍を、ピッコロ大魔王を、フリーザを、セルを、魔人ブゥを倒して地球を救ってほしい。聴いてください、「ロマンティックあげるよ」





この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?