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日記:20240217〜ヌュアンス・クリフサイドワンマン〜

 横浜・本町の古いダンスホール・クリフサイドで行われるヌュアンスのワンマンライブ『LAST WAKARU』を見に行く。

 予定よりちょっと早めに家を出て、元町のパン屋さん巡り。4軒ほどまわるつもりが、すでに1軒は閉業していた。ecomo bakery、前に行こうとした時も時間が合わなくて、結局一度も行けなかった。
 家を出る前に早めのお昼ご飯は食べていたけど、長丁場になりそうなので、パン屋さんで買った焼きたてのエッグタルトを港の見える丘公園でいただく。
 以前、港の見える丘公園でパンを食べていたら、トンビにベーコンエピをさらわれた苦い体験を払拭するために、あえて同じ公園で食べた。とはいえ、また同じ轍を踏むのは嫌なので、なるべく狙われにくそうな垣に囲われたベンチに座って、上空を警戒しながら。おかげで無事に食べ終え、トラウマ克服に成功した。おめでとう。エッグタルト美味しかった。

港の見える丘公園にいた猫



 クリフサイドに到着し、チケットを引き換え。これまでブラフ・ベーカリーに何度か来ていたけど、こんなに目と鼻の先にあるとは知らなかった。


 開場時間になり、最初は2階席から見ようかと思ったのだけど、知らない人とテーブルで同席するのも気まずいので1階フロアに移動。
  ステージの上部にバルコニーみたいなサブステージがあるのが特徴的で、絶対これ使うよなと思ってたら、1曲目から初音さん、海月さんが2階から登場していた。最初の曲は聴き覚えがなかったので新曲かと思ったら、『カレーフレーバー』だった。サブスクでも配信していないレア曲とか。

 続いて『love chocolate?』から『byebye』。3月で卒業が決まっているわかたんのラスト横浜ツアーということもあり、「byebye」の歌詞が刺さる。ラストライブで聴いたら泣いちゃうな。
 わかたん、1曲目から客席全体に目線を送り、フロアーみんなの顔をしっかり見ようとしていたのがとても印象に残る。

 ふだんライブハウスとして使っていない会場に機材を持ち込んで仕上げたとは思えないくらい、照明が完璧だった。曲や歌い分けに最適な色づかいで、タイミングもぴったり。照明さんのプロの技を見たし、ヌュアンスへの愛がなければできないものだった。

 9曲ぶっ続けで歌って、ようやく最初のMC。わかたんから、セトリは自分で決めたこと、わかさんぽをテーマに桜木町からクリフサイドまでお散歩するイメージで組んだことが明かされる。なるほど。
 
 そしてMC明けには、現体制で初披露の曲という前振りから『からくれない』! ヌュでいちばん好き。なかなかライブでも滅多に聴けないので本当に嬉しい。
 子供のまま取り残されて大人になれない焦燥感や孤独を描いたこの曲、とても切ないメロディーなのだけど、メンバーたちは笑顔で力強くダンスするのがかえって胸を締め付けられるような儚さを感じる。なんか短編映画を見ているようだったな。わずか数分間にぎゅっと濃縮された物語。

 サビの歌詞が「から」で韻を踏みまくる「からくれない」に続き、こちらも言葉遊びに満ちた『ai-oi』。この2曲を続けて聴くセトリを妄想してきたので、実現したことに感激。流石わかたん。わかりて。わかたんのロングトーン、あと何回見られるんだろうか。

 ラストブロック、『特急 元町・中華街行き 27 分』『Ocha cha cha chinatown』で中華街を抜けて、『コロニアルスタイル』で山手の街並みに入り、いよいよクリフサイドが、ライブの終わりが近づいてきたことを実感する。自分が今日たどってきた道のりを思い出したりもして、ここはグッと迫るものがあった。ほんとにすごいセトリ。

 コロスタからクリフサイドを舞台にした『タイムマジックロンリー』かなと思っていたけど、その前にまず『ミライサーカス』を挟み、タイムマの後に『highlight』で幕を閉じたのも素晴らしかった。「highlight」の2サビ終わりで解き放たれる瞬間、何回見ても、見れば見るほど、泣けてしまう。何だあれは。

 アンコール後、2階のバルコニー席にわかたんが現れ、ソロ曲『スタンダードになりたくて』。やっぱりアイドルにケチャを捧げるには、あれくらいの高さがあった方がいい。渾身で赤いペンライトを捧げた。

 アンコールは『we love 商店街』『青春の疑問符』『シャララ シャララ』という初期の3曲。横浜にちなんだ「we love 商店街」、ヌュアンスの始まりの曲「シャララ シャララ」は何となくわかるけど、「青春の疑問符」を選んだ理由は何だろう。ヌュアンスに捧げたわかたん自身の青春なのかな。ブログで解説してくれるのを待とう。
 「シャララ シャララ」の歌詞は制作陣からのアイドルへの愛が感じられてとても好きなのだけど、なんとなくメンバーたちにはそれが伝わっていなそうな一方通行感があるような気がしていた。それはそれで親子のすれ違いっぽくて微笑ましいのだけど、わかたんが大事なライブの大トリにこの曲を選んだことで、やっとお互いの思いが通じ合ったのかな、と思ったりした。

 おつりが出ないから小銭を用意してくれと事前に言われていたので、ほしくもないチョコをコンビニで買って細かいのを用意して行ったら、チケットや特典Tシャツを郵送から会場手渡しに変えたことによる送料の返金分をドリンク代に当てるので小銭は必要なくなったりとか、チケット引き換えや特典会ファストパスの方法はもうちょっと効率的にならないかとか、せめてもっとわかりやすくアナウンスしてほしかったとか、いろいろ細かい不満もなくはないけど、それを上回る楽しいライブだった。
 忘れたくない思い出ボックスに大事にしまっておきたい一日。

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