No.13 雨は歓んだ

『雨は歓んだ』2017年10月頃

雨は歓んだ。繰り返し彩られる悦楽に。
手のひらで世界を転がす自分の器用な才覚に。
支配的に踊り子を糸で弾く実感に。
馨(かおり)と愛し愛される肉体の確かさに。
それからまるで唾液を幾度となく転がすように酩酊した。
世界にエゴイスティックな八角の花を撒き散らす中毒に。
鳥になって勝ち誇ったその絶景に。

#詩 #雨 #快楽 #優劣 #錯覚

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