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舞台『コオロギからの手紙』に出演して学んだこと

私は映像劇団テンアンツさんの出発点である大人気作品!第48回公演『コオロギからの手紙』に出演させていただきました。
出演場所は300名ほど収容出来る素敵な舞台ABCホールさんでした。
劇団テンアンツを主宰しているのは、映画「ひとくず」や「ねばぎば新世界」、「10匹の蟻」、「姉妹」、「恋する」などを世に送り出した上西雄大さんです。
上西雄大さんは監督、脚本、演出、主演など全てを担当されているスターです。
現在は多数のメディア出演以外にもミラノ・ロンドン・ニース・マドリード国際映画祭などでグランプリを受賞するなど遅咲きのスターと言われています。

このノートでは、『コオロギからの手紙』の舞台に出演するまでに行った稽古と本番を得て学んだこと。稽古中にあった裏話を話します。お越しいただいた皆様やこれから舞台に出演してみたいという方に読んでいただきたい内容です。

【本番までの流れ】
まずは、ワークショップという名のオーディションがありました。ワークショップに参加しているのは上西監督の作品に興味を持ったプロアマ問わない多くの方が参加されました。
私も参加して舞台に立ちたいと志願して見事、合格することが出来て舞台稽古が始まりました。
12月下旬に稽古が始まって本番は2/7〜2/14という本番まで40日間ほどの期間でした。

龍🐉と虎🐯チームに分かれており、シングルと変則キャストの方がいました。
シングルは両方のチームに出演、変則キャストはどちらか片方だけといった感じです。

稽古はチームごとかつ場面ごとに時間差で稽古が行われました。毎回3〜10時間ほど稽古を行いました。最初の台本のセリフから役者のキャラクターによって上西監督が演出を加えていきます。
同じ役なのに違う人がちがうセリフを話すこともよくあります。だからこそ1回だけではなく何回も見ようとする方がいるのだと思います。

稽古を重ねるごとにキャラクターが固まってきてセリフも決まってきますが、直前になって変更することもよくあります。それだけ最後のギリギリまで良いものをみせたいと思う監督の気持ちがあってこその変更です。

【大まかな流れ】
舞台稽古(チーム・場面ごと)→抜き稽古(完成度が低い人だけ残ってする稽古)→通し稽古(全体を通しながらの稽古)→場当たり(音響や照明、道具、役者の立ち位置、道具の出ハケ、きっかけ確認をしながら裏方の方全体で稽古をする、飛ばしながら行う)→ゲネプロ(本番と全く同じ劇をする)→本番

【本番の感想】
私は賭場の客という役をしました。
ヤクザ事務所で賭け事をしに行く役です。
出番は数十秒という一瞬の役でした。
しかし、最後のカーテンコールでは涙が出てきます。感動する3時間半の超大作です。
稽古の時にうまくいかずに何度も繰り返しやってきたからこそ、終わった時の達成感から感動したのやと思います。

【裏側の話】
実は最初は石原財閥の御曹司"石原洋介"の役で舞台に立つはずでした。しかし、私の実力不足で役を降りることになり、賭場の客という役になりました。悔しい思いも味わった舞台になりました。
この悔しさをバネにして一流のエンターテイナーになっていきます!

【学んだこと】
「役者は中身に人間がいる必要がある」「お芝居はオールリアクション」という言葉が今回稽古をしてきて特に印象に残った言葉です。
上西監督からの言葉でしたが、心に残るものがありました。
どれだけ上手い役者のモノマネをしても役者本人の中にその役の人間がいないと何も伝わらなくて面白くないというお言葉がありました。
言葉の言い方やトーン、間、音の強弱、表情なども大切な要素ですが、それ以前にその役の中に人間がいる必要があって、その役の方も色んな家系や環境、周りの人間関係、年収、経験があって今の自分が出来上がります。そのことまで考えていくと本当に奥が深いです。

「お芝居はオールリアクション」というのは、芝居はアクションではなくノーリアクションである必要があるということです。
アクションは自らが起こす"行動"であり、リアクションは相手から受け取った"反応"です!!
何も受け取っていないのに行動するお芝居はウソになる。必ず人は周りの言葉や行動を受け取って何か思うことがあるから行動するのだと教わりました。
私はプロの役者ではないので、この言葉の意味を全て受け取れているとは思っていませんが、多くのことを学ばせていただきました。

【最後に】
役者というお仕事は本当に難しく奥が深いものであると今回の経験で思いました。
しかし、劇を見て笑ったり泣いたりするお客様がいたのも事実です。役の中の人間が見えてきて心の中に訴えかけるものがあって本気で取り組んでいる様子が伝わったからこそ感動するお客様が多いのだと思いました。

私はこれから感動のステージを作っていくために今回学んだことを活かしていきます。

監督をはじめ共演者の皆様、裏方のスタッフ、スポンサー、ABCホールのスタッフの皆様、お越しいただいたお客様に感謝いたします。
本当にありがとうございました。

【コオロギからの手紙】STORY
昭和中期、神戸にコオロギと呼ばれる読み書きの出来ないヤクザがいた。そのヤクザに字を教えてくれたのは、汚れを知らない美しい小学校教師、聡子であった。字を知らずに生きたヤクザが初めて書いた手紙がやがて、聡子に届く…
その手紙は…
 
作/演出 上西雄大

■日程
2022年 
2月7日(月) 18:00
2月8日(火)13:00/ 18:00
2月9日(水)13:00/18:00 出演日🎩
2月10日(木) 13:00/18:00 出演日🎩
2月11日(金) 12:30/17:30 出演日🎩
2月13日(日) 12:30/17:30 出演日🎩
2月14日(月) 12:30

■チケット料金■
前売/当日精算¥5,900
当日6,500
千秋楽前売/千秋楽当日精算¥6,500
千秋楽当日7,000

■全席自由席■
お席に限りがございます。
事前ご予約をお勧め致します。

■会場■
ABC ホール 
〒553-8503 大阪市福島区福島1丁目1番30号
TEL : 06-6451-6573 
最寄駅:阪神本線「福島駅」から徒歩5分
JR 東西線「新福島駅」から徒歩5分、 
JR 環状線「福島駅」から徒歩7分
京阪中之島線「中之島駅」から徒歩7分
JR「大阪駅」から徒歩15分

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