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介護報酬改訂による「生産性向上加算」がスマート介護士の有用性を高める



今回はこの記事を見ていきます。

【記事の概要】



・厚生労働省は新年度の介護報酬改定で、介護現場のテクノロジーの導入を後押しする「生産性向上推進体制加算」を新設。


・新たな「生産性向上推進体制加算」は介護職の業務負担の軽減、職場環境の改善に向けた施策の一環。

・実際にテクノロジーを導入し、それを適切に運用しようと努める事業所・施設を評価するインセンティブとなる。


・テクノロジーの導入や委員会の開催、実績データの国への報告などが算定要件として定められ、上位区分の加算(I)では、

更に複数のテクノロジーを導入していること
業務内容の明確化や役割分担を図っていること
実際に業務改善の成果が確認されたこと

なども求められる。


・厚労省はまず加算(II)を取得することが原則だと説明。

「介護現場の生産性向上を段階的に支援していく。一定期間は加算(II)に取り組み、それから加算(I)へ移行していくことを想定している」

との認識を示す。


・対象となるテクノロジーについては以下の三点を、加算(I)は全て、加算(II)は事業所・施設の実態に合うものを1つ以上導入すべきとした。

(1)見守り機器=離床センサーなどを有するもの。全居室に設置。利用者・家族の意向で機器の使用を停止する運用は可。

(2)インカム=職員間の連絡調整を迅速化する機器で、ビジネス用チャットツールなどの活用も含む。同じ時間帯に勤務する全ての介護職員が使用すること。

(3)介護記録の作成を効率化する機器=記録ソフトやスマートフォンなど。複数機器の連携も含め、データ入力から記録・保存・活用を一体的に支援するものに限る。



・加えて厚労省は委員会の開催について「3ヵ月に1回以上」と明記。


・必要な検討事項としては、

サービスの質の向上
利用者の安全
職員の負担軽減
必要な研修・講習

などを提示。


利用者の状態の変化やヒヤリハット事例を把握・分析すること、職員の負担の増減をヒアリングで確認することなども要請した。

【生産性向上のためのテクノロジー導入は避けられない】



こうして「加算」を新設されると

「介護ロボット等テクノロジーの導入は、施設存続の上でも避けられない事態になってきた」

と肌で感じられたのではないかと思います😳


介護保険制度が介護報酬によって日本の介護の方向性を誘導する性質を持つ以上、今回の改訂で科学的介護に連なる部分が強化されるのは必然です。


それは日本の人口動態と介護人材不足の二点だけ見ても「避けられない現実」であり、現場としては一刻も早く介護ロボット等テクノロジーを導入できる環境を整える必要があるでしょう。



今回挙げられた「加算」を現場に導入するにあたっては『スマート介護士』の資格が有用です😊


これからのトレンドとなる介護DX(デジタルトランスフォーメーション)に対応するための知識を押さえておけば、介護現場で求められる人物像へ一歩前進することは間違いないでしょう✨

【介護ロボット等テクノロジーは浸透しきっていないのが実情】



では、介護現場ではこうしたテクノロジーを必要としているのでしょうか?


日刊介護新聞 by いい介護によれば、


「厚生労働省がおこなったアンケートによると、見守り支援機器を取り入れているところが比較的多い「入所・泊まり・居住系」の施設や事業所でも、導入している施設・事業所は3割程度である」


として、介護ロボット等テクノロジーが介護業界に浸透しきっていない実情を述べています📝



また介護ロボットを導入しない理由として


①導入に必要な費用負担が大きい
②ロボットを使いこなせるか不安
③どのロボットが有効か情報がない


が上位3つとなり、以下「ロボットに詳しい職員がいない」「ロボットの使い方がわからない」と続いていきます😦



これらの課題もまた、スマート介護士資格を学ぶ上で対応策が見えてきます


例えば①の費用については、厚生労働省や経済産業省などが設ける介護ロボットの開発・導入・活用支援のための補助金制度を利用することで負担軽減が見込めます。

この際、どういった機器が補助金制度の対象となるのかを調べることで機器に対する情報が集まることにもなりますから、②、③の問題も解決していきます。



スマート介護士資格ではこうした介護ロボット等テクノロジーの導入に関して一連の流れを学ぶことになりますから、これからの介護業界を牽引する人材となるには欠かせない資格と言えますね😊

【まとめ】「学ばない、変わらない」という空気感を変えていく



今回は新設された「生産性向上加算」を取得するにあたってスマート介護士資格が有用となる、という話をしてきました。


ただ、その資格があっても資格を取るメリットが職員に還元されない限り「宝の持ち腐れ」になるリスクがつきまとい、職員個人が資格取得に向けた勉強をするのは難しいでしょう😓



実際僕もスマート介護士EXPERTの資格を持っていますが、意思決定者である施設長や現場の職員に介護ロボット等テクノロジーの重要性を伝えても


「そうは言っても使える人がいなければ意味がない😑」

「使い方を覚えられそうにない😵‍💫」


と言った理由から導入が見送られました😥


結果、今でも全介助が必要な利用者を人力で移乗介助しており、身体への負担を掛け続けています😖

これでは年齢を重ねるごとに腰や膝へダメージが溜まっていき、万が一身体を故障させてしまったらその職員は施設で働けなくなるだけでなく、その後の人生も辛いものとなってしまいます😭


しかもこうした故障の原因が現場の業務改善を怠った結果ではなく個人の問題と思い込んで


「あの人はやり方が悪かったからダメになった」
「私たちは平気なんだから、あの人がおかしいんだ」

と、個人に責任があるかのような空気感を漂わせて退職へと追い込んでいくのです😭



過去、身体の故障によって退職を余儀なくされた場面を何度も見ている身としては、介護・福祉施設で

「学ばない、変わらないという『現状維持』」

を選ぶのは一人ひとりが心に背負う責任が重いと感じています😔


自身を省みず他者に責任を押し付けるその在り方に、「人のしあわせ、ゆたかさ」たる『福祉』はないのですから。



目の前の出来事は「切り取られた『空間』(現象)」だけで起きているのではなく、「それまでの『時間』(経緯)」の中で起きていること。


このことが一人ひとりに落とし込まれていった時、介護・福祉現場、あるいは業界そのものがステップアップしていくものと思います。



今の介護・福祉業界は人材不足も相まって、目先の解決に追われる事態となり、なかなか根本解決にまで辿り着けない状況にあります。


ここで先陣を切って「学び、変えようとする介護職」になれる人から、どの介護・福祉現場からも求められる人材へ成長していきます✨

それは介護職自身の幸せ、豊かさにもつながっていきますし、関わる利用者、チーム、施設、更には地域をも「より幸せに、豊かに」変えていくことになるでしょう☺️




この他にも介護ブログや読書ブログを運営しています。

今回の記事に共感してもらえたり、興味を持ってもらえたなら、ぜひご覧ください☺️


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