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介護施設で女性職員が勤務中に介助の様子などをライブ配信。問われる職業倫理と『福祉』の哲学。



「まぁ、そうなるよなぁ…」という記事を見かけました😓


【記事の概要】



・介護サービス大手「木下の介護」(東京都新宿区)が運営する東京都内の施設内で、若い女性職員が入所者を介助する様子などを動画サイトで配信していたことが分かった。

・木下の介護は、「入所者の方やご家族には、報告して謝罪しています」と取材に話し、職員に対しては「厳格な処分の対象になります」と述べた。


・投稿された動画について、木下の介護は4月1日、J-CASTニュースの取材に対し、同社が運営する都内の施設内で動画が撮られたことを担当者が認めた。


介護施設で勤務中に動画サイト「ツイキャス」で生配信している女性がいて、「きもい」とのコメントを載せたりするなど酷かったとされる。


・施設を管轄する都の施設支援課は1日、次のように取材に答えた。

「勤務時間中に施設内で動画配信するのは、好ましくないと思っています。

木下の介護からは、入所者や家族向けの運営懇談会を開き、説明や謝罪をするとの報告を受けています。

今回の件を踏まえ、現地で運営状況や再発防止策を確認するなど、しっかり指導していきます」


【理念がなければルールを守る理由も生まれない】



常識では考えられないような事件ですが、これまでお話ししたように、多くの現代人が自分を満たす為の『刺激』を求めて


「今だけ金だけ自分だけ」


に陥っている
ことからも、少しの不満・不安、ストレスから「ついやってしまう」ことはあり得ます😑


今回の件は「仕事に対する誇りもなければ、『共感される理念』もない」という身も蓋もない話であり。

仮に配信禁止ルールが出来上がっても「自分の気持ち」を優先してこのような動画配信をバレないようにする人は後を絶たないでしょう😞


それは既に「スシロー」を始めとした他の『SNS炎上』案件で立証済みで。


今回の件もまた一時の「空白期間」の後、空虚な自分を満たすために偽りの承認欲求を求めて「やったもん勝ち」とやり始める介護福祉職が出てきても不思議ではないのです😨


【「福祉を欠いた介護職」が招く介護の未来】



以前、「福祉を欠いた介護職が招く介護の未来」という記事を紹介しました。





ここで指摘したのは

今の介護・福祉職には『福祉』が欠けている

として、多くの介護・福祉職が

福祉実践の一手段として介護(介助)を行っている

という事実ですら認識していない、というものでした🥲


簡単に言えば

自分が何をしているかを意識しないまま、与えられた業務をこなしている

のであり、そこに仕事への誇りや理念への共感が生まれないのは自然の流れです😥





本人の気質もさることながら、職員教育が事実上機能していないのも問題です。


この教育とは単に業務や作法を覚えさせることではなく

「社会人としてどうあるべきか」

という理想の姿であり、憧れのことです。



それは「『こうありたい』姿を上司や先輩が見せられているか」であり。

憧れられる職員として普段から仕事をしているかが、後輩や新人にとっての「仕事への誇り」「理念への共感」につながる訳です👨🏻‍🏫



既に働いている介護福祉職の多くが

「自分たちが福祉実践のために介護(介助)をしていることを普段から意識していない」
(=誇りを持たず、理念に共感していない

のですから、その彼らから教わる部下・後輩もその姿を見て「与えられた業務をこなせば良い」という職員へ育つことは明らかです😰





こうした視点で今回の件を見返してみれば、

・「魔が差し」て、注目を浴びるために「きもい」と画面表示させながら配信する職員

がその施設にいるのは。


この女性職員にとって介護が「誇りを持ってやる仕事」でもなければ「企業理念に共感して行う仕事」にもなっていないことが容易に想像が付きます😔

そんなモノよりも「プライベートで嫌なことがあった」という『自分事』の方が大事な訳ですから。

【まとめ】



今回は「介護施設での不適切動画配信」の記事を見ていきました。


こうして「夜勤帯のやらかし」がニュースになれば、当然夜勤帯の規制が厳しくなります😣


今回のような事件が続けば、役所や家族側から「介護職員を監視するカメラの設置」が議論され、導入されても何ら不思議ではありません。

最早「人に任せても大丈夫」な領域をヒト自ら手放すようになるほど、自分たちの仕事を介護ロボット等テクノロジーに置き換えられる時代になっていることを、介護福祉職は理解して行動すべきだと思います😥





そうしてテクノロジーへの代替が進むほど、ヒトは『想い』へ逃げ込んでいきます


それらがヒトの専売特許であり、侵害できない聖域だと思い込んでいる訳ですが、


・その『想い』とは、双方の思いを通わせた「想い」なのか、自分の思いを一方的に押し付けている「思い」なのか


という『想いの方向性』をどこまで理解しているかを自問すべきでしょう。





以前伺った組織では「夜勤帯に副業をした結果、利用者への対応が疎かになってはいけない」という理由で副業禁止にしている、という話を聞きました。

確かにそうだと思う反面、そこまで自施設の職員を信用できていないのか、とも感じました。


その予感は事実として僕自身に襲いかかったのですが、それはまた別の話ですね😢





いずれにせよ、どんな施設にしても『理念』が共有・共感されて目の前の仕事に誇りが持てなければ、表面的な報酬(給料、評価など)に傾倒して内側から壊れていきます😢


例えるなら「骨粗鬆症」と同じで、外側が形を保っていても中が空洞になっているのを放置すれば、待っているのは自重による骨折(自滅)です😭

そして2024年から本格化する『風の時代』において、本音・本質を誤魔化し続けることは徐々に無理難題となっていきます


その点で今回の事件は

今一度組織の理念を吟味し直し、新しい時代に合わせた理念を共有・共感して日々の仕事に誇りを持って挑もう

という教訓(あるいは最後通牒)なのだと感じました。


今回もここまで読んでもらい、ありがとうございます☺️



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今回の記事に共感してもらえたり、興味を持ってもらえたなら、ぜひご覧ください☺️


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