見出し画像

なぜマジシャンは"好かれないのか!?"

こんばんは。ふるふる@マジシャンです。

簡単に自己紹介させてください。私は、都内でテーブルホッピングマジシャンとして、年間1万人のお客様にマジックを披露しているマジシャンです。

私のnoteでは、世の中には知られていないマジックの裏側やマジシャンの裏側を伝えながら、世の中の人にも通じたり、役に立つ部分を抽象化しながら、記事を書かせて頂いております。

今回は、「なぜマジシャンは好かれないのか!?」について書いていきたいと思います。今回は、マジシャンの葛藤や悩んでいる部分について、世の中の人に知ってもらおうと思っています。

マジシャンをしていると、お客さんから「モテるんでしょう?」や「カッコいいね」などと言われることもあります。しかし、それと同じくらい、好かれていないなあって感じる場面があります。


なんで好かれないのかなあ?

1.お金がかかる

一番の理由が「お金がかかる」ですね。
圧倒的この理由です。

自分はテーブルホッピングマジシャンをやっているので、依頼ももちろんありますが、多くは、飲食店やレストランでお客さんに声をかけて見てもらう場面が多いです。そこではチップ制でやっていますが、チップ制を説明するのとしないでのでは、全くお断り率というのが違います

テーブルホッピングマジシャンと言っても、飲食店でやっているのは、「営業」そのものです。誰だって、営業って嫌なものですよね。自分もたまに家にくる営業きたら無視したりしますもん笑

やっぱり、マジシャンが生き残って、好かれていくためには、「営業」ではなく、できるだけ、お客様から求められる「依頼」や「自己開催ショー」などが大切だと思います。しかし、その方法で食べていけるマジシャンはどれくらいいるのだろう、、、

2.見たことがないものへの躊躇心

マジックは"見てもらったら"、絶対に感動や満足するエンタメだと思っています。特に初めて見る人は、絶対にです。

でも、この"見てもらったら"っていう言い訳は、ゴミですね。
もし、この言葉を言っているマジシャンがいたら、殴った方がいいです。

私が大切にしている名著で
『売れるもマーケ 当たるもマーケ』という書籍があります。

ここでは、商品の戦いではなく、知覚の戦いなんだということを言っています。

みかん農家の方が「私の作ったみかん食べれば、美味しさがわかるのになあ」って言っていれば、もうその時点で負けということです。
商品の質が49%で、残りの51%が売るためのマーケティングの力と思ってもらったらいいです。
一番大切なことは、手にとって使ってもらうことです。そのためには、生活者の心の中に入り込まないといけないのです。その方法が書かれているのが、この『売れるもマーケ 当たるもマーケ』に書かれています。

このように、マジックも見て貰えば、満足する人はほとんどだと思います。
しかし、その見るまでで苦労している人が多いように感じます。だから、マジシャンにもマーケティングの力をつけることが今必要とされていると思います。


3.マジックってなぜか怪しい

マジシャンの活動を行っていて感じるもの。それは

「タネを見破ろう」とする人が多いということ。

この楽しみ方というのも、もちろんマジックの楽しみ方の一つだと思います。しかし、純粋に「すごい」といった感情や「面白い」という感情よりも、「タネを見破ろう」とする人が多いのが少し問題であると感じます。

マジシャン/マジックが「怪しい」という印象を持たれるようになったのには、2つ理由があると思います。

まず、一つ目は、「昔のテレビ番組の影響」
昔のテレビには、前田知洋さんやマジシャンセロさんなど、怪しい雰囲気より、すごいと感じさせられるマジシャンもたくさんいました。
しかし、今でも少し印象が強いのは、ミスターマリックさんなど、少し怪しい雰囲気を持ったマジシャンの方が、まだ印象深い方が多いのではないでしょうか?

https://youtu.be/1K4e5rf_9pc?si=xQOD3noPm_tI51X4

このように、ミスターマリックさんなどは、マジックではなく、「魔術」といったように、普通のマジシャンとは少し違うブランディングをしてきたと思います。それが、マジシャンが怪しいという風に見られる一要因になっているのではないかと考えます。


2つ目は、「マジシャンが醸し出す雰囲気」です。
これも、ブランディングの話になります。最近では、若いマジシャンなどが、台頭するように、少しマジシャンもかっこいいブランディングをする人も増えてきました。しかし、35歳以上でマジシャンをしている人で、オシャレでかっこいいブームを作っている人っていうのは、まだ少し少ないように感じています。どっちかというと、マリックさんが醸し出していた、「怪しい雰囲気」や「奇抜な雰囲気」が多い印象です。

ここでは、それが良い悪いといった議論をするのではなく、なぜマジックが好かれないのかという部分について話します。だから、この怪しい雰囲気や奇抜な雰囲気より、マジックって「すごい」や「面白い」っていう感情をお客様の中にどう生み出すことができるかが一つ大切なことだと考えます。


まとめ:マジシャンもマーケティングやブランディングの知識をつけよう


最後にどうしたら、マジシャンは好かれていくようになるのか?を考えたいと思います。

まず、大前提、「全ての人に好かれる必要はない」ということです。
マジックというのは、正直富裕層の人の娯楽に近い部分があります。(金額的な意味も含めて)

その中でも、私がテーブルホッピングマジシャンを行っているのは、一般の人にもマジックの面白さや楽しさというのをもっと身近に知ってほしいという思いがあります。

そのためには、最初の「お金がかかる」というハードルは、マジシャンがどれだけ価値を提供できるのかによって、変わってくると考えます。飲食店では、まだまだチップ制でお金を頂いている店舗が多いです。そうすると、マジックはチップ制なのかという少しマイナスな印象を持たれる可能性があります。だから、できるならば、飲食店側から給料という形でお金を頂き、お客様に価値を提供するという流れができれば、マジックへのお金のハードルも回り始めると思います。

しかし、飲食店でそのマジシャンに払うお金がある店舗というのは少ないと思います。だから、最終的にはなりますが、そのエンタメ代が確保される他の市場を開拓していくことが大切になると思います。例えば、ディズニーの待ち時間やUSJのアトラクションの待ち時間など、大きな企業になればなるほど、そういった顧客満足度のお金を捻出しやすいと思います。だから、最終的にマジシャンが目指すお金はそこになると考えます。

そして、二つ目と三つ目の「見たことがないものへの躊躇心」と「マジックってなぜか怪しい」

これに対する答えは、マジシャンも「マーケティング力」を身につけようということです。マジシャンっていうのは、クリエイティブな考え方を持った人が多い印象です。マジックの大会が行われるように、よりすごいマジックを作った人や演じた人が、評価される世界でもあります。しかし、マジックというエンタメを広げていくためには、その前にマジックに見て、触れて、体験してもらうことが重要です。だから、「マーケティング力」を身につけることが大切です。これは、マジシャン個々人ももちろんですが、会社ならば、会社としても積み上げていくことが大切になります。

今日はどのエンタメを観ようかなと考えた時に、真っ先に出てくるのは「映画」や「ドラマ」

じゃあ、今日はどのエンタメを体験しようかなと考えた時に、真っ先に出てくるのが、「お笑い」や「ディズニー」ではなく、「マジック」という日が来るまで頑張りたいと思います。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?