喫茶店という装置
喫茶店という文化が好きでたまらない。
「カフェ」と「喫茶店」
法律上の明確な違いがあるのは知っているけれど、
それはおいといて、
ぼくが好きなのは、いわゆる街の喫茶店。
ノマドオフィスとしてのカフェには大変感謝してるんですが、やっぱり顔や名前の見えない多くの人が行き交う大きなカフェより、馴染みの客が半分以上を占めるこぢんまりとした喫茶店でしょう。
店主の人間性とこだわりが半分、常連客たちが醸し出す独特の雰囲気が半分。
何のこだわりもない店主もいますが、こだわりがないのがこだわりということで。
「あ〜、このお店はこういう感じね」
という個性を放っているお店が好きなんです。
「うわー、愛想ワルっ!きっついわー!珈琲飲み終わったらすぐ帰ろ」
というお店も意外と好きだし、
「はぁ〜、落ちつくぅ。よし、小説でも読もう。」
って雰囲気のお店も好きだし、
「いや、おばちゃん、もう昼ドラの話はいいからさ、マスターほとんど聞いてないじゃん。」
なんていうのも最高に好き。
「自分が普段接する機会のない人たちがこうやって全然違うコミュニティを築いて、全然違う価値観で生きててるんだー。いろんな生き方があって、おもしろいなー。」
そんな感じが好きなんだと思います。
ぼくがよく行く喫茶店たちは、それぞれ違った機能を果たしてくれます。
・クラシックを聴きながらアイデアを練るための喫茶店
・マスターと話しに行く喫茶店
・地元で20年近く通い、今も毎日娘と通う別宅みたいな喫茶店
・よその街の知らない人たちの人間観察をするための喫茶店
・ワイドショーしかみてないおばちゃんたちの会話を楽しむための喫茶店
などなど。
「こんな気分になりたいなぁ」と思った時にそれぞれの喫茶店に行くと、なんとなくそんな気分になれる魔法の装置。
それが喫茶店。
これ以上なくならないでほしい。
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