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種をまく

私は友達が少ない。

浅く広く、というよりは、狭く深く、というタイプ。

社会人になる頃には、親友と呼べる友達がふたり。
彩子とAチャンだ。(Aチャンには許可をもらっていないので伏せます)
ふたりもいれば、私にはとんだ贅沢だと思っています。

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社会人になって数年後に、パタンナー(洋服の型紙)を養成する学校に入りました。
思いがけなかったけれど、そこで新しい友達ができたりもしました。

卒業した後は、生活のためにも、修行にもなるとも思って、いただいたご縁でお仕事もしました。

久しぶりの新しい友達、同僚、上司でした。

学校でも仕事でも、どこに行っても猫ちゃんが好きだということを私はふれまわりました。(ダダ漏れっていうのもある。だって猫ちゃんを愛してるから。)

猫ちゃんのね、こんなところがいいの、こんなところが最高なの、って。大変な事もあるけど、やっぱり幸せなの、って。

それに私がいつも身につけるもの、持ち物は猫柄や猫モチーフがいっぱい。
コミュニケーションの中で、自然と猫ちゃんの存在に触れてくれて、猫ちゃんの話になることもとても多いです。

それで、反応を見ていいなぁこの人(家族構成、おうちの条件、よし良い!)と思えば「猫ちゃんどうですか〜」と本気半分、冗談半分で
「猫ちゃんをお迎えしたいと思ったら、ぜひ私に声をかけてください」と一言伝えておきます。

別にその時に里親を探していなかったとしても

そう、いつか来る猫ちゃんのための種をまくのです。


そんな種をまいていたら、「猫ちゃんを迎えたいからもっとちゃんと話を聞きたい」って言ってくれる方に巡り合ったりしました。

そうやってこの数年、子猫を保護したという相談をしてくれた友達のご縁を、迎えたいという気持ちになった方に繋ぐお手伝いをさせてもらったりしました。
(本当にポツリポツリだけどね!)

(※ちなみに私のまわりに募集中の猫ちゃんがいなくて、お迎えしたい方とのタイミングが合わなければ、お世話になっている団体さんをご紹介しようと思っています。)

ある時に無事にお迎えした人は、会うともう猫の話しかしない。
デレデレして本当に猫の話しかしない。

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私は今、キャパオーバーでこれ以上猫ちゃんを増やす事ができません。
私が最期まで共に生きる子は、もう今の5ニャンズまでだって思っています。
キャパオーバーで、猫と暮らす洋裁店magical(生業)と保護活動のバランスをとるのも、今すごく難しく感じています。

何より、5ニャンズという数は私にとても重くのしかかります。

猫エイズキャリアの子もいるので、感染力が弱いとはいえ、一時保護はできません。もちろんミルクボランティアだってできません。
きっと私が心配する以上に、新しい家族になる方は猫エイズキャリアの子と過ごしたということになれば、不安に思うはずだから。

じゃあ、私が猫ちゃんたちのためにできることってなんだろう。
他に自分に何かできることはないかを日々考えます。探します。


本当に限られた「できる事」だけど、
私はこの種をまく作業も、自分のできることのひとつかなって思っています。
他にもしている事はいくつかありますが、この種をまく作業はその中でも本当に微かなものだと思います。
見る人から見たらそんな事しかできないのか、と言われそう。
そんなの保護活動のうちに入らないよ。とか言われそう。

でも、そんな微かなものですから、誰にでもできること、ともいえるかもしれません。
そして、1件でもご縁をつなぐ事ができるかもしれません。

できる事があるのなら、些細な事だっていい。
誰かの未来につながるのなら、私は微塵の可能性も諦めたくないと思っています。


でも猫ちゃんファーストで考えているので、猫ちゃんがたらい回しになったりは絶対しないように、人に決して無理強いはしません。
最後のおうちを探すつもりで、慎重に話を詳しく聞いてみて、無理だと思ったらきちんとお断りもします。

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本日、16時24分。

親友のひとり、彩子から「子猫を保護しちゃった」ってLINEが届いた。

「おぉがんばったね!」と思った矢先、送られてきた動画を見たら
子猫ちゃん3ニャン、ママニャンひとりの計4ニャン!

おいおい想定外!!がんばりすぎだろ!(良くやった!の意)
子猫ひとりかと思ったわ。

親子全員きちんと保護できるところが、本当に彩子のすごいところ。
実力ある。


子猫ちゃんたちは猫風邪をひいていて、弱っていた。
確かに、動画に写る子猫ちゃんは目があまりあいていない。
でも、ママニャンはとっても美猫。
きっと子猫ちゃんたちも風邪が治れば美しくなる。

4ニャン…なかなか大変だ。

医療費だって×4。食事も×4。

しかも、彩子は先住猫ちゃん3ニャンも抱えている。
これから計7ニャンを抱えることになる。

頑張って里親さんを探すとしたら、
ママにゃんと子猫ちゃんペア、子猫ちゃんふたりペアが理想だよね…
なんてLINEし合う私たち。

と思った矢先、もうひとりの親友Aチャンを思い出した。


Aチャンは小学生の頃からキジトラ猫ちゃんと暮らしていた。私よりも猫と暮らす大先輩だ。
その猫ちゃんはAチャンが結婚後、大往生した。
私は、乳飲み子から育てて一緒に寄り添って生きるふたりの姿を何年も見ていた。

結婚後、猫ちゃんを迎えたい気持ちはあれど、旦那さんに猫アレルギー疑惑があり、迎えられずにいた。
それが数ヶ月前に会った時に「最近どう〜?」って聞くと、なんと旦那さんの猫アレルギー疑惑が晴れていた。
「じゃあ猫ちゃん!私この前あそこで野良猫見た!どう?」って言うと
「猫ちゃんを迎えたいんだけど、子どもが怖がるから、おとなは難しくて、子猫からなら受け入れられるかなって思ってて…」って言っていた。
(ちなみに野良猫さんはその日以降全く見当たりません。どこかに隠れているのかな‥)

そう、言っていた!!!!!……これは…種をまいていた…のか?
まぁ、わからないけれど、きましたよ、Aチャン。
次はあなたの番です。


すぐさま私は彩子に許可をとってAチャンにLINEした。今、返事待ちだ。

子猫ちゃんふたりを検討してくれるらしい。

もちろん、大事なことだからよく家族で話し合ってと伝えた。
特に、旦那さんや子ども達にとっては初めての猫ちゃんだ。

あまり期待しすぎないようにしようと思う。
きっと、こういうのはご縁なのだ。

でもこれ、決まれば私史上里親決定最速記録でちゃうな。

しかも、猫を迎えたいと言っていたAチャンは今日(7月16日)、お誕生日である。
(おめでとーう!今年の誕生日プレゼントは、子猫ちゃん用のご飯かな?笑)

もはやこれは運命なのでは?
これがご縁というものなのでは?

私の大好きな彩子から大好きなAチャンへのご縁。
繋がるといいな。


でも、私がもしも子猫ちゃんを緊急保護したら、いつかAチャンにたくそう。
そう思っていた。
猫を迎えたいという種は今のところもう後が無い。

嬉しいと困ったの狭間に、今私はいる。(本音)


でもいつだって、家に入れる猫ちゃんがひとりでも増えるのは、なによりの幸せ。

決まったら、全力で祝福しよう。


彩子はいつだって私の味方になってくれる。絶対に否定しない。
私が猫ちゃんを保護する度に、受け止めて応援してくれた。
どうしよう…って困る度に背中を押してくれた。

私もそうでありたい。

何よりも、私はこの世の全猫ちゃんの味方だ!

さぁ、猫ちゃんたち。
私の親友彩子はきっと、君たちを幸せにしてくれる。

現実問題、子猫ちゃんのペア以上に、ママニャンと子猫ちゃんペアはきっと里親さんを探すのが難しい。
探す前にママニャンは人慣れ訓練が待っている。

私はどれだけ力になれるかもわからない。

でも一緒に頑張りたい。


私は誰よりも、猫ちゃんに優しい彩子の1番の味方でありたい。


そして、ぜひみんなで周りに種をまこう。

もしかしたら花が咲くかもしれない。


ひとりひとりが少しずつ気にかけていけば、きっと素敵な美しい世界になる。

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