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ペットってなんだろう。命ってなんだろう。

さっきね、自宅から3kmほど先の場所を自転車で通りかかったら、しっぽの付け根がゴソっとハゲた猫ちゃんがいた。

ビックリして自転車を止めて近づこうとしたら、猫ちゃんは驚いて逃げてしまって。
こちらを遠くから伺っていた。

「大丈夫なの?」「どうしたの?」って問いかけても、答えてはくれない。


帰り道も通って、同じ場所を探してみたけれど見当たらなかった。

虐待かな。事故かな。病気かな。何があったんだろう。。


でも、現実問題、私には治療費を懐から捻出してあげることができない。
給付金さえもくぅちゃんの手術や治療費にキレイに消えてしまった。

もしも捕獲して治療まで繋げられたとしても、うちにいる猫エイズキャリアの子との同居や病状、繊細な子の居場所の事を考えると、隔離できる場所もない。

私には、何もできる事はないんだろうか‥。

明日から、とりあえず1週間、会えた時間に周辺をパトロール(ただ周辺を走るだけだけど)してみようかな。
少しでも虐待のリスクは減らせないかな…。
人とすれ違えば、何か情報ももらえるかもしれない。

何もできないくせにと、偽善者だと言われてしまいそうだ…。


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ワンちゃんや猫ちゃんを、繁殖させて売る必要ってあるのかなぁ。

処分しないといけないほどに、溢れているのに。

保護主は、保護する子を選ばなければいけないほどに溢れているのに。

野良ちゃんが虐待や病気、怪我、事故、飢餓と戦っている時に、増やす必要ってあるのかな。

これから人が故意に生み出す命と、今すでに存在している無数の命。
すでに生まれた尊い命の横を通る時は、見えていないふりをしないといけないのかな。

今、新たな命を生み出して、販売する必要って、あるのかな。


よく意味がわからない…。


そもそも、何度も子どもを生ませて、お金を作る目的で、時期が来たら勝手に引き離すのってどうなんだろう。

今、数値規制でたくさんの人が声をあげていて、私もそのひとりで。
向き合って考えることが以前よりも更に多くなった今日この頃。

何度も何度も交配、出産、帝王切開を経験させるのって、どうなんだろう。

その度に、我が子を何度も失わせる体験をさせるのってどうなんだろう。

人として、正しいのかなぁ。


私は、パトラが子どもを奪われた時にものすごい怒ったのを目の当たりにしたから、うん!それが正解だね!って決して言えなくて。

だってね、私自身がもしも命掛けで子どもを産んだとして
「私には私の生活のために、あなたの子どもが必要なんです。あなたの子を生活費にかえるから他人に売りますね。」って言われて

オッケー!わかった!あなたを助けるためだもんね!……なんて言えないんですよ。

きっとすごく抵抗すると思う。連れて行かれたら、涙が止まらなくて悔しくて苦しくてたまらないと思う。探してしまう。我が子を。
あなたの生活の糧だと言い訳しないでって思う。

生むたびに、今度こそ一緒にいられる?って思うだろうなぁ。期待してしまうだろうなぁ。
いや、どうせ無理だと諦めていく地獄の最中なんだろうか。

猫ちゃんやワンちゃんは、我が子が自分のお乳を飲んでいる姿を見て、大きくなってほしい、立派になってほしいって、思ってないのかな。(情がうつりすぎ?)

こんなことを言うと、所詮犬猫のことだから。猫ちゃんはひとりで自立して生きる動物なんだからって言われるんだろうか。
私はちょっと頭がおかしい人になってしまうんだろうか。

生まれた時から今の世界が当たり前だったからと、麻痺しているのは、あなたではないのだろうか。

本当の正解なんて私もわからない。でも、苦しむ命がいるということは事実。

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私、猫ちゃんをペットとして見られないタイプなんですね。
モノとして見る事は全くできません。

猫ちゃんは家族だし、飼うじゃなく暮らすだし、餌じゃなくご飯って言いたいタイプ。

呼び方はきっと意識の問題なんだけど、この意識って大事じゃないですか?
(意識=自分が現在何をやっているか、今はどんな状況なのかなどが自分でわかる、心の働き。グーグル調べ)

便宜上「ペット」という項目に、猫ちゃんの名前が書かれたり(病院の診察券とか)、「猫を5匹飼っています」と面接で言わなければいけない時、胸がズクンとする。少しだけ悲しくなる。

ペットって愛玩を目的で飼育される動物って意味(wikiから引用)らしいんだけど、どう考えても私、愛玩を目的で飼育してるわけじゃないんですよ。

ただ癒されたいからじゃない。かわいいからじゃない。
一緒に暮らしてみたいと思ったけれど、根本にあるのは、命が何もせずに消えてしまうのを見ていられなかったから。家に来てもらって、共に生きることにしたんですよ。(パトラから本当に多くを学ばせてもらいました。)
一緒にいたら深いご縁を感じて里子に出せなくなってしまった子もいますが…。(それはいつかまた今度)

保護をする時はいつだってそう。


日本語を話さないから、気がついていないだけで、人に都合良く使われてきただけで、本当はいろんな感情があって、いろんな表情がある。

人の家で暮らすにはどうしたって経済的な事があるから、保護された後、兄弟や親子、離れて暮らすことになってしまうことは仕方ないけれど、親猫は命懸けで子猫を生んで育てているし、もしも育児放棄されたとしたら、それは親猫の自分自身の命を優先してのこと。お迎えするとしたら、それを理解して家族として迎えてほしい。

押し付けたくないけれど、ちょっとだけ考えてみませんか?ってお願いしたい。


私は幼稚園から大学生に至るまでの約19年間。

教育現場で、殺される動物の命についてを考える授業がなかったように思います。
保護される動物たちのことを、学んだ事は1度もありません。
そもそも、保護猫、保護犬という言葉はいつからできたのかしら…。
殺処分という言葉の本当の意味を知ったのは、20代でした。

私は普通の市立小学校を出て、中学校を出て、私立高校の普通科を出て、私立大学の心理学系学科を卒業しました。

大学の授業で『頬に穴を開けられ、唾液がでるのを確認する』というパブロフの犬の実験動物として使われた、犬の映像を見せられた事があります。
見るのが辛いとクラスメイト達と正直に言うと、教授は「犬は痛覚が鈍いから大丈夫」と言っていました。

教育現場では動物をモノとして見ることに肯定的だったように思います。

え、教授、犬語しゃべれるん?直接聞いたん?って思ってしまう私は、こんなことを口に出すと少し頭がおかしいのかな?って思われたりするのかな。


痛覚だけの問題なのでしょうか。

頬に穴を開けられる時、怖くなかったのでしょうか。身動きをとれずたくさんの人に観察される行為は、不快ではなかったのでしょうか。。おいしそうな、食べられない物を見て唾液を流すことは、辛いことではないのでしょうか。

小学生の頃あたり前に学んだ事。「人の嫌がる事をしてはいけない。」は人だけが対象なのか、それが正しい振る舞いなのでしょうか。

きっと、それぞれの意識の問題だと思うんだけど。
この意識って、実は私たちの未来にすごく大事なことなんじゃない?って思います。

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私は、ヴィーガンではありません。

今はもうお肉はあまり食べませんが全くではありません。お魚はいただきます。
蚊も殺します。ゴキブリは怖いです。(修行が必要)

だけど、生きる上で不必要な殺生はしたくないと考えています。
いただく命に感謝を忘れないようにしようと思っています。
1日中お肉を食べない日を、週に何度かもうけて、いただくことを考えています。

ただし、過激な活動家にはなりたくないし、誰かに何かを無理強いしたくはないと思っています。

だからまずは、私たちの調和をとるために、あなたの言っていることを一度私が飲み込んでみようと思います。
あなたが猫ちゃんを飼うと言う度に、胸がチクリとするけれど、頭ごなしに否定したりしない。
あなたが猫ちゃんをペットと呼んで、餌をやらなきゃ、って言うのを聞いて少し悲しくなっても受け止める。

そこに生まれている愛は変わらないと思っているから。


その代わり、ほんの少し、例えば人生が80年あるとして、そのたった1週間。いや3日、24時間だけでもいい。

あなたに。
少しだけ今の意識についてを、目をそらさずに考えてみてほしい。


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今私ができる事。

それは、ただ私は私のnoteで、私はこんな考え方をしている人間ですと、書き綴るくらいです。
こんなふうに考えている人間もいますよ、としたためるだけです。

私は猫と暮らす洋裁店magicalを生業として、生きていきたいと思っていて。
動物さんたちと向き合う1つの小さなブランドとして、私は細々とでも頑張っていきたい…。(コロナの大打撃に打ち勝つ方法を、まずは考えなくちゃと思っています。)


今はきっと、保護動物に興味のあるご家庭の子が学ぶだけの日本じゃないのかなと感じていますが、どうでしょうか。
普通科の小中高学校(獣医や動物さんの専門以外)でも、ごく自然に命について『考える時間』『向き合う時間』『共存という調和をとる世界』を作る未来になれば嬉しいな、と思っています。

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こうやって書く事、少しドキドキします。勇気をだしています。
こういうことを書く人がいることを、少しでも受け入れてくれる人がいますように…。


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