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動物病院選びの難しさ

みなさま、動物病院ってどうやって選んでいますか?

相談しやすい先生?設備が整った病院?
猫ちゃんの事が大好きで愛を感じる先生?
勉強熱心な先生?説明がわかりやすい先生?

2019年10月のある日

パトラさんはいつも早朝起きて、ご飯を食べに来ていたのに、その日は全くドーム型ベッドから出てこなくて。

こんなことは保護して以来初めてのことでした。

(※写真はイメージです)

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ベッドにご飯を運べば食欲はあって、気づけば排便もあったけど、結局夜の9時までほぼベッドからでてきませんでした。
推定老猫だし、季節の変わり目だし、病院が大嫌いな子なので様子を見ようと思っていましたが、夜11時頃に瞳孔が開いたままだと気がつきました。

やっと夜中ベッドから出て動き出したと思うと、心なしかヨタついている。
なんとなく不安げであたりが見えている様子もない。
もしかして、失明…?ってすごく心配になり、夜中ずっと付き添い、朝一番にかかりつけ医さんに診てもらいました。

もともと保護した当時から咳があり、心臓が良くないのではと言われていましたが、虐待された疑惑のある子で、警戒心が強く病院では激しく抵抗するのできちんとレントゲンを撮れていませんでした。

病院を拒否するパトラさんの意思も尊重してそのままにしていましたが、この日は本当に調子が悪そうで、おとなしかったので心電図を撮ることになりました。

結果は「すごく良いともすごく悪いとも言えない。今すぐ逝くわけではないかんじ。ただ、1週間後に逝く犬の心電図と比べると、似た傾向はある。」
みたいなことを言われて、なんだか目の前が真っ暗になってしまって。

ベッドから出てこなかったのは「心臓が変な風に脈打ち、とても怖くて動けなかったのではないか」とのことでした。
結果的に目には問題ないとのことでしたが、この病気は心臓の動きがにぶってきて、いずれ心不全で呼吸が止まるという話をされました。

猫ちゃんたちの前で泣かない。強い気持ちでいようってずっと思ってここまできたけれど、私、覚悟なんか全然できていなかったのです。

猫ちゃんたちがいる毎日に、慣れてしまっていたのです。

耐えられなくて、その日は病院でも父が運転してくれた車の中でも自室でも、わんわん泣いてしまいました。

泣いた私に先生は「心臓病って食べたくても食べられないっていう症状はないから好きなもの食べられるの。そういう意味では良いのよ」って慰められて。

その日から、心臓のお薬(フォルテコール)を飲ませることになりました。

それから、パトラの夜鳴きに根気強く付き合うようになりました。

ちゅーるも飲まない、缶詰は絶対食べないパトラさん。顔を押さえて服薬させるなんて持っての他。
フォルテコールを飲んでもらえない時は獣医さんに相談の上、セミントラという薬を併用してみたり。あの手この手で必死に、毎日ひと舐めでもしてくれたら…そう思って頑張ってきました。

この日より以前から、夜鳴きが激しくなっていたのは、心臓が苦しいよって言っていたのかもしれない。気がつけなかった…ごめんね。本当にごめんね。って思いました。

そう思って、夜中1時でも2時でも3時でも、何度でも何十回でも。
早朝4時に起こされたって、必死に起きて付き合って、パトラさんが要求する度にご飯をあげて体を撫でて。大丈夫だよ。大丈夫。一緒に楽しく過ごそうねって声を掛けてきました。

年末には風邪をひいたのかくしゃみをするようになって、鼻水もでてきて。
慌てて年末やっている病院に駆け込んで抗生剤を打ってもらったり。

とにかく私なりに、必死に向き合ってきました。


2020年7月の出来事

それが、7月に入ったあたりで夜鳴きがピタリとやみました。

少し安眠できることにほっとしつつ、あまりにも心配になって夜中に何度か起きて私がパトラさんの様子を見に行く始末。

そんなことが続いた数日後、パトラの様子がまたおかしくなりました。

今度は片目がほとんどあかなくなり、慢性化していたくしゃみも悪化。

これは風邪なのか…?もしかして猫エイズ?と思い、かかりつけのお医者さんに慌てて連れて行くと
「風邪ってかんじてもないけど…抗生剤を打っておこうか。あと単発で効くステロイドも。ステロイドを打てば心臓も少し楽になるからね」って言われてお願いしました。

これで様子を見てみようと思った翌日、さらに悪化。
耳は冷たいし、ヨボヨボがひどい。

猫ちゃんって少しくらい体調が悪くても隠すっていうじゃないですか。

全く隠せてない。

他の猫ちゃんもパトラさんの様子を見てなんだか騒然としている。

あれ?これはもしや心臓なの?心臓悪化した?とすごく不安になってきて…


昨日病院で注射したばかりだし。少し様子を見てみよう。
そう思って更に翌日、パトラさんの様子は変わらなくて。

そしてタイミングの悪いことに、かかりつけのお医者さんは休診日。(これが本当に困るんだけど、休診日は繋がらない)

もうこうなったら近くで心臓の病気に強い先生…いないのかな…そう思ってネットで検索することにしました。

最近、パトラさんも病院で大暴れする事が減ってきたし、別の病院に年末行けたし、もしかしたら診てくれる病院もあるかもしれない。


そしたら、少し離れている場所で気になる病院を見つけまして。
(パトラの病名の研究をしているようなことがホームページに書いてありました)

もう閉店間際でしたが、試しに電話して相談すると「連れてきてください」と言ってくださって、急遽夜間に駆け込みました。

私は今までの経過をできる限り先生に伝えました。

2014年あたりに撮っておいた咳の動画がiphoneに残っていたので、それも見ていただきました。

すると先生に「この咳に関して何かアプローチをしたことはありますか?」と聞かれて。

私、心臓が悪いからだと思うよ〜しか言われてなくて、何もしてこなかった…
パトラさんも病院でいつも大暴れだったから、血液検査もレントゲンもきちんとできたことがなかったし、服薬もできないから注射してもらってた…

そう伝えると「あまりにも血液検査をしていない期間が長すぎるので、血液検査はしてみましょう。全部やっちゃうと料金的にかかってきちゃうから、今日はレントゲンと血液検査をしましょうかね」と先生。

え…採血…以前完全拒否して流血事件起きたけど大丈夫かな…と思ったけれど、少し抵抗するものの、採血させてくれて。

すごい!採血できた!パトラさん、人に慣れてきたんだ!と少し嬉しくなる私。

それから、レントゲン室に入っていくパトラさん。
パッちゃん大好き!大好きだからね!今日ちゃんとおうち帰れるからね!と声をかけて見送りました。

レントゲン…以前完全拒否してかかりつけの先生、汗だくになって2回頑張ってくれたけれど無理だったんだけど…大丈夫かな…と思っていたら、あっさりレントゲン撮られて戻ってきまして。

えー!すごいー!!!パトラさんすごいすごい!!!!!

そう思う反面、これは相当具合が悪くて、診察しやすくなっているのか?と不安にもなり‥

いろんな感情が入り混じりました。


そして、レントゲンの結果から不安に思うことがあった私は、エコーも希望して診てもらうことになり。(この感じならいけるのでは…とも思いました。はい)

エコーもきちんと撮れました〜と先生。

「今までの知っている子の中ではとても良い子でしたよ〜」と。


保護して満7年。ついにこの日、きちんと血液検査、レントゲン、エコーまで撮れました。

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診断

結果が出るまで待合室で待っていました。

名前を呼ばれて、すごくドキドキしながら病室に入りました。

先生「心臓悪くありません」

私「えっ!??!??!?」


超絶ビックリなんだけど…

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先生「この年齢で、この血液検査の結果は驚くほど優秀です。特に腎臓の数値はこの年齢では見ないくらい良いです。」

私「え…ちょっと待って、めちゃくちゃ嬉しい…」

先生「レントゲンを診ると気管支が狭い。気管支炎です。咳は喘息からくるものかなと思います。先ほど見た2014年の動画の咳が心臓からくるものだとしたら、もうすでにお亡くなりになっていると思います…。」

私「えええ」

先生「ひどい風邪をひいたことがあると、ワクチンで抑えられていても時々症状が出てくる時があるから。鼻水は治すのが難しいんだけど、今まで抗生剤も結構やっているみたいだし…お薬を処方して、インターフェロン入りの目薬を目とお鼻に指してください」

私「先生…あの…フォルテコールは飲まなくても良いのですか?」

先生「今そのお薬ですごく調子が良くなっている、というのなら飲み続けてもそこまで強い薬じゃないから…でも、まぁ、飲む必要…ないかな…ははは」

私「あはははは」

私「もう、今日明日にでもいってしまうのかと思いました。」

先生「まぁ何があるかなんてわからないけど、今すぐいくってことはないと思うんですけどね〜」

そう言ってくれて、ホッとしすぎました。(あれからひとつき。本当にあの日、今すぐいくことはありませんでしたね)

要約すると、こんな会話の流れだったと思います。


でも待って。なぜ私は夜鳴きで起こされて何度もご飯を一生懸命あげてるんだ?

まさか…ただの…食いしん坊……?

いや、甲状腺系の病気とか…?まだ原因は不明なので、今でも必死に毎日夜鳴きにお付き合いしています。

ひと月後の今

猛暑の中エアコンがない部屋を好んでいるパトラさんの様子が心配で、ちょこちょこ様子を見に行ったりご飯を運んだりしています。

気管支炎の薬を飲ませたら、気候もあるかもしれないけれど咳は落ち着いています。あの日病院に行く前日に咳しているのを見たのが最後で、最近は見ていません。気管支炎という診断は当たりで、咳は喘息によるものだったのかなぁと感じています。
目薬は断固拒否で断念しました。

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毎年蒸し風呂のような部屋で過ごすことが多いパトラさん。
あまり水も飲まないし高齢期の夏は特に心配です。

血液検査で腎臓の数値が良いと言われて浮かれましたが、心臓のために飲んでいたフォルテコールやセミントラという薬は腎不全のお薬にもなるものらしく、薬が影響していたのかな?ということも考えられるので、経過観察で2ヶ月以内にもう一度血液検査する予定です。

夜鳴きはまだあって(今も鳴いてる)昨日もほとんど眠れずに過ごしました。

夜鳴きって必ず理由があるらしく老化やお腹すいた等の他に、病気が原因の場合もあるらしいので、きちんと次の診療で夜鳴きを主訴として相談してみようかなと思っています。

お医者さん選び

かかりつけのお医者さん選び、すごく慎重にしてきたつもりで。
いろんな病院に行って確認して決めたしそこそこ有名で口コミも良く信頼していた先生でした。

特にパトラさんを保護時の凶暴マックスな時から診てくださっていて、保護後すぐに抜歯してもらったり、大暴れで看護師さんに怪我をさせてしまうこともあって。先生と看護師さんには感謝してもしきれないほどです。

たぶん、今までのかかりつけの先生はベテランで、経験で判断することも多かったのかなと思います。
今回の先生は、若くて私よりも年下で、最近開業したばかり。でも夜間救急をやっていた経験もあるようだし、いろんな勉強をされているようだし、数字やデータを元に診断してくれたように思っています。

得意な分野が違うのかな…。

何が正解なのかは本当にわからないんだけど…今回の件でかかりつけのお医者さんの変更を検討しています。
今、せたじ、くぅちゃんと、ふたりはパトラに続き新たに診てもらっています。。

心臓が悪くないなら、あの日瞳孔が開いてベッドから出てこなかったのはなぜ?
でもエコーでも診てもらった上での今回の判断だし…と悩みつつ。
まさか、まだ隠れた病気があるのかもしれない。そんなふうに不安になることもあります。

高齢期だし、どうしても必要最低限の医療は必要で。
できるだけ、病院にかからずに毎日おいしいもの食べて、ご機嫌に過ごしてくれたらそれでいいと思っているけれど、どう病院を選ぶのが正解なのか…

パトラさんに聞けたらいいのだけど、それはまぁ難しくて。

きっと、パトラさんも家猫7年目。人に慣れてきてくれたんだよね。
今回診療ができたのはタイミングが良かったのかもしれません。

パトラさんが血液検査やレントゲン、エコーまで診療をさせてくれた。それはとても大事なメッセージのような気もしていて。(相性もあった…?)


何年も心臓病が不安で悩まされてきました。
それが、心臓病じゃありませんってなると、なんだか本当にそこに配慮しなくていいのか逆に不安になってしまうな…。

今回の診断を聞いて最初は喜んでいたけれど、少し時間がたって冷静になった今、何が本当なんだ?と大混乱な私ですが、毎日、猫ちゃんにとってより良いもの、私なりの最善を追求できたらと思います。

まずは再度血液検査にトライしてもらう。
それから夜鳴きの相談、あとはパトラさんの爪切りをきちんとしてもらうことができれば!


今年の夏もこれからも、ご機嫌なパトラさんとできるだけたくさんの時間を、一緒に過ごしたい。

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