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ゼロから学んでる整数論

私が習ってるのは初等整数論と代数的整数論です。
教科書はこれ(必要)。現在、まる3年位。

色んな参考書を買っては順番を間違えてはの繰り返し。
本当に使った参考書に出会うのにその3倍は買った気がします。
それまでの茨の道を読んだ数学書で振り返ります。少しずつ追記します。

Mathtodonというかなり難解な所で、
決して若くはなかったんですが無知は恐ろしい。
何か呟いてたら教えてくれる先生がおりまして。
 「素数は好きですか?」
 「はい」
 「では教科書はこれにしましょう」
 「たまたま持ってました!」(本当)
 「この本の全証明を書いていきましょう」
当時の私は証明を書いた事など一度も無いので不安でしたが
やはり無知は恐ろしい。
 「分かりました!」
まさかこんなに奥深い世界だったなんて。

何回、脱走しようと思いましたかね。
Mathtodonやめて逃げれば良いんですから簡単です。
well-defined、イデアル、(Z/pZ)*、アーベル群。。。
何度逃げようとしたか分かりません。


一番最初は群でした。これを参考にします。(色々必須)

でもすぐに詰まってしまって違和感がありました。
おかしいな。。。
今となっては分かるんですが、
 ・代数は範囲が広い
 ・しかも今回やりたいのは整数論と代数の両方
 ・素人は「代数」に馴染みが無い
ので、必要な参考書がボコッと抜けるんですね。大変でした。
※特に群論の本は沢山ありますが、基本的な本はこれ一冊で充分ですね。
 可能ならば演習の解答も出てるので、それも併せて。
 ちょっとこの著者の証明には癖があるんですが丁寧です。


一冊目の参考書の正解はこれだったんですね(必須)。それは分からない。
この本、良いんですが「読者の宿題とする」があまりにも多い。
そこで副読本で上記「群環体入門」を選ぶのはありでした。


代数系入門の「読者の宿題とする」を穴埋めするものが欲しかったので。
これは万能では無いですが、なかなか面白く。(必須ではない)


それでも定理の証明で困る事があっていよいよ王道を見つけます。(必須)
3巻まであって全巻必要です。“演習”も2巻出てますがこれは任意ですね。

ただ、この本にはガロア理論はあまり載ってません。


次は初等整数論。最初に参考にしたのは書庫からこれ。(必須ではない)

あれ?証明を書かないといけないのに載ってない?不味い。。。 
(買わなくても良いんでしょうね、分かりやすいですけど)


実は買ってありましたが私の一冊目はこれだったでしょうか。(必須)
難易度的に適切では無かった感があります。
(この時点で知らずに「代数的整数論」も買ってました。
 無知は最強。)

後になって他の本の存在も知りましたが、開ける余裕がありませんでした。
後悔先に立たず。


その後、これを見つけます。
初等整数論から二次体まで一気にこれ一冊でいけたんですね。
実はこれも持ってたんですが、価値に気づかず。
初等整数論の一冊目の正解はこれだったのです。(必須)


内容に癖が強くずっと使いませんでしたが、
フェルマー数で活躍しました。(必須ではない)
(そこが終わるとまた仕舞いました。
 この本が悪い訳ではなく、他の本でも読めるので)


買ったのが随分と後で、最初から持ってたら重宝してた気がするのが。
結局、表には出てきてません。(必須ではない)


(Z/pZ)*で読んだのがこれです。相当に難しかった記憶が。
(必須ではないが、他に情報が無いので)


いよいよ多量の新兵が脱走する「イデアル」。
これ、今でも良い本がどれなのか分からない。。。(一応、必要。。。)
後になってこれを読みましたけど。。。 これは調査続行!
(イデアルも「素数と二次体の〜」で良かったのかどうか)


この教科書、「カントールの実数体」という凄い証明を
練習問題的に用意してます。大苦戦しました。
ここだけで3ヶ月間を費やしました。
(必須ではない。デデキントの方法は載っていない筈だけど、それは
 どの本にもあるので)


「有限アーベル群」が何処にも載ってなくて困りました。
後になってここで発見。
雪江本(ユキポン)は証明に行間が多いので初学者には不向きですね。
(必須ではないけど、アーベル群の本は何がいいんだろう)


その後に「代数的整数論」です。(必須)
この名著に出会うのが遅れて後悔しました。
(高木貞治先生のは難しいんです)


必須では無いけどお薦め。あった方がいいでしょうね。


これも一時期読みましたけど、
初学者には証明がトリッキー過ぎるので逆に困る事が。
代数体やデデキント環で読みまくりました。(必須では無い)


これも参考になります。
証明は読みやすいんですが、どうも厳密ではないらしく。
どうしても困った時にひょっこりと載っていたりします。
(必須では無い)


かなり後になってこれをメルカリで買いました。
ディリクレの素数定理になって、他のどの本にも載ってないので、ご登場。
しかしこの本は行間が広い。
(必須では無い)


やっと「ガロア理論」です。
これを買って待ち構えていたんですが、思っていたカリキュラムが一致せず
以外とフォロー範囲は狭いんだと知りました。
(必須では無い)


一冊目は張り切ってこれを揃えておくべきでした。(必須)


説明が分かりやすくてイメージ出来るようになったのはこれのおかげです。
(必須では無い)


現在、円分体の辺りをやってます。
ガロア理論の頃までは色々と資料も引く手あまただっのに
ガクッと減りました。さあ、何処にあるのやら。
そこを終えたらまた仕舞う感じですね。(必須じゃ無いですね)


たまにヒットします。(必須では無い)
円分体で助かりました。


難しい専門書を読んでると、数式ばかりで自分がどんな事をやっているのか段々と分からなくなる事が多々あります。
そんな時には会話風のこれを読んだりします。(必須ではない)


古本が多いとはいえ、数学は金がかかりますね。他の趣味と比べるとコスパは最強ですけど。誰ですか、「数学者は紙と鉛筆があればいい」なんて言ったのは。そこに行き着くまでに破産しちまいますよ。

大切なことを忘れてました。
最初に「類体論へ至る道」の先生にいわれた事を。
「今からの事は全部ノートに書いて行ってください。」
よく分からないので、手元にあった500ページ級のノイキルヒみたいな白紙の本(私、印刷屋なので束見本と呼ばれる真っ白の本は幾らでも貰えるんです)に赤字を含めて書き込んでます。現在、三冊目。
ここまできて分かりました。確かに、やっといて正解でしたね。

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