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戦争は女の顔をしていない

お初にお目にかかります
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弓引くbunnyと申します


今回の管理は 

書籍_1

『戦争は女の顔をしていない』

2016年に岩波現代文庫から刊行されたこの本。作者であるスヴェトラーナ・アレクシエーヴィチ氏はベラルーシ出身の女性ジャーナリストで、2015年にノーベル文学賞を受賞されています。

日本では2022年に漫画化されたことで話題になりました。

ソ連では第二次世界大戦で100万人をこえる女性が従軍し,看護婦や軍医としてのみならず兵士として武器を手にして戦った.しかし戦後は世間から白い目で見られ,みずからの戦争体験をひた隠しにしなければならなかった――.500人以上の従軍女性から聞き取りをおこない戦争の真実を明らかにした,ノーベル文学賞作家の主著.(解説=澤地久枝)

岩波書店公式サイト

最初は単純にタイトル買いでした。

「戦争は女の顔をしていない」

なんとも頭に残るフレーズです。

まずこの本の形式がかなり面白いです。
作者がインタビューあるいは手紙のやり取りで聞いた声をそのまま文章化しています。
そのままの声が伝えられる文章から、このことを語るときの女性たちの戸惑いや誇らしさ、いろんな感情が伝わってきます。

この本に出てくる500人を超える女性たち
看護師や軍医、通信兵以外にも兵士として戦っていた女性もいます。

この時点でかなり衝撃的でした。

私の浅い知識では戦争時、女性は家で父親や兄、夫や息子など戦争に向かった男性を家で待っているというイメージがありました。
実際にそういった女性が多数派であったのだとは思いますが、この本に出てくる女性のほとんどはそれと異なり、確かに戦場を目にした女性たちです。

確かにある性差の中、過酷な環境に身を置いていた女性たち。愛国心のもと、愛する人への想いのもと、時代の流れに逆らえず、さまざまな思いがあるようです。

この本を読んで1番感じたのは戦争の多面性

ひとりひとりが少しずつ異なる戦争を語っています。悍ましい光景、生き生きとした時間、トラウマ、輝かしい栄光、そのどれもが彼女たちにとっての事実。

なんとも恐ろしいことだと感じました。


拙い文章でお目汚しではございますが
暖かく素通り、あわよくばチラ見していただけたら幸いです。

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