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【エッセイ】男旅の「非」ススメ

何年前か、宿泊した温泉の宿に、若い男の子(アラサーぐらい?)3人組が宿泊していた。

ここは1泊ウン万円で、オレがその年代だった頃には、恐れ多くて泊まれなかったようなところだ。それを男3人で…。女の子を口説いて連れてくるとか、恋愛はこれから…という男2女2のグループなら、まだわかるのだが。

友人にこの話をしたら、某フランス料理のお店のオーナーシェフが、最近男同士のお客さんがよく来るようになったと言ってたという話をしてくれた。フ、フレンチを男同士で?高級旅館もフレンチも、全ての金のかかる行動が「女性を口説く」という目的のためだけに存在したホイチョイ的バブル世代には、到底理解できないことだ(むしろゲイなら納得する)。

たぶん…というか絶対そうなのだが、彼らは純粋にいい宿のおもてなしや美味しい料理を楽しみたいから、大枚はたいて泊まったり、店に行ったりするのだろう。

よく考えれば、こういったことは、年代問わず女性にとっては昔から当たり前。その行動が若い男性にも広まったからといって、驚いていちゃいかんのだ、うん。

で、これからは、男子会とか男子旅プランとかが、もっとウケる時代が来るのかも知れぬ。それはそれで、新しい切り口のセールスプロモーションが出来るんじゃないのかな…。でも、感覚的にはというか心の底では、「なんで男同士で!」と、バブル男はまだ思っているのである。

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