中国の顧客接点は日本より進んでる件

こんにちは新卒のマフィンさんです。今週は勤労感謝の日で三連休でした。

さて今回お話しするのはDXが今日本の数歩先を進んでいるIT技術を用いた中国での顧客との接触方法。コロナで社会のデジタル化が進歩した今となっては、DX(デジタルトランスフォーメーション)という言葉はかなり浸透してきているのではないでしょうか

DX:「企業がビジネス環境の激しい変化に対応し、データとデジタル技術を活用して、顧客や社会のニーズを基に、製品やサービス、ビジネスモデルを変革するとともに、業務そのものや、組織、プロセス、企業文化・風土を変革し、競争上の優位性を確立すること」

上記にも出したようにDXを語る上で重要なキーワードは「デジタル」と「データ」です。今後のDXの方向性は中国を追いかける形になると思います。

なぜなら、中国では日本よりも前からスマホ決済が普及しており(2019年で中国内でのスマホ決済普及率は約87%で世界一になる)、アリババのアリペイ、WeChatPayが2011,2013年あたりにモバイル決済機能を実装して以来現在は中国のスマホ決済の二大巨塔アプリとして君臨しています。日本を含め中国外でもこれらの支払い方法は導入されており、世界中の購買データがどんどん集まっておりデータを使ったビジネスの試行錯誤を何度も繰り返しているからです。

対して日本のスマホ決済普及率はかなり低く、2017年に経済産業省が発表した、キャッシュレス決済(QR決済とカード決済など現金ではない支払い方法)の目標普及率も2025年までに40%を目指す(キャッシュレス・ビジョン)という目標からみてもかなり中国に遅れをとっていることがわかります。(2016年時点でのキャッシュレス普及率は日本19% 中国 60%)

ここからも日本は中国のDXを追いかける形になることを想像しました。

ただ、中国の方が進んでいるのだからみんなスマホ決済をすれば良いんだ。というつもりではなく、今回紹介したいのはこうしたデータを用いたマーケティング戦略の一つOMO(Online Merges with Offline)「オンラインとオフラインの併合」という考え方です。

これとよく対象にされるのはO2O(Online to Offline)です。これはスマホの普及によって消費者のカスタマージャーニーがAISASからAIDMAになった背景でまずはオンラインで商品の情報を取得するというフェーズが加わったことで、オンラインでの情報を元にリアルに店舗に買いに来る。というようなオンラインから顧客を集めようという考え方です。例えば、オンライン限定のクーポンを発券して店舗で使ってもらう。マクドナルドのアプリ限定クーポンもO2Oの戦略ですね。

対してOMOはスマホ決済の普及やECでの購買が普及していることで、オンラインでも購入することが珍しくなくなった現代で考えられる戦略です。オフラインでの行動がオンラインに反映されて、オンラインのデータがオフラインの生活の体験を向上させるところがポイントです。         

以下私がいいなと思った中国のOMO戦略を紹介します。

一つ目は拡張現実でのショッピング。   https://www.moguravr.com/alibaba-ar-shopping/)            AR技術を使って商品が手元にあるように見ることができ、商品を身近に感じることができます。

二つ目はフーマー・フレッシュ https://d8r.ai/series/china_future_of_retail_1/               オンラインで購入した商品がオフラインの実店舗で袋詰めされて30分ほどで自宅まで配送される。ECで不安視される鮮度の問題について、食糧が配送される元のスーパーで顧客が鮮度を確認できるのでオンラインで食品を買うハードルを下げた。(この記事をみていると顧客の消費行動がうまく誘導されていることを感じ非常に感心しました)

最後はモバイク:レンタル自転車のサービスです。      https://mobike.com/jp/                        会員登録をすることで各所にある自転車置き場から自転車を借りることができます。そして定められた場所ではなく白線の内側であればどこでも放置しておけば収集車が回ってきて回収していくというシステムです。GPSのデータを用いています。このサービスはコストと利益が釣り合っておらず赤字事業ですが顧客の移動データを集めるためにテンセントが出資しているそうです。

以上3点簡単にまとめましたが、個人的な感想としては中国の企業の顧客の体験価値への投資はかなり積極的に行われていると思いました。     データの収集が大きな目的ではあるとは思いますがそれだけではなく、データを使ってもっと便利に生活できるようにしたいという企業の思いを感じました。                                日本は中国よりも現金での取引文化が長く残っていたり(それだけ治安がよかったとも言えますが)と中国とは元々の環境が全く違うと思いますが、キャッシュレスにしてデータを集めることだけに執着するのではなく、データを使って我々消費者の生活がより豊かになるように日本人のアイデアパワーで良いサービスが生まれて欲しいなと思いました

以上!ここまで読んでくださった方ありがとうございました

さぁ明日から仕事頑張りますか!!


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