一年間Slackワークフロービルダーを使い倒して問い合わせ対応の光景を変えた話
この記事は GMOペパボエンジニア Advent Calendar 2021 8日目の記事です。
自己紹介
mafです。GMOペパボへ2020年10月に入社し、コーポレートITを担当しています。それまでは情シスやカスタマーサポートなどの経験があり、オンサイト・電話・チャットでの問い合わせ対応をしてきました。
なのであくまでも属性は非エンジニアです。実はN予備校でコソコソ勉強していますが、基本的にはアプリの開発?ナニソレオイシイノ?な人間です。
自分が入社したときのSlackの光景
チャットサポートにも慣れているため、入社して2〜3週間後には問い合わせの対応を始めることとなりました。当時はグループメンション呼び出しによる直書きでのやり取りが中心のチャンネルでした。
件数が少ないのであればどのような投稿であってもよいのですが、件数が重なったり、ミーティングや別の対応に入ってしまい手が回らないと即時の反応もできなくなってしまいます。
問い合わせを受け取るときのつらみ
ひと目で何の件か、コンテクストがわからず追加のやり取りが必要になる
急ぎの対応を必要としているのかが伝わらない
対応が完了しているかの見分けがつかず、結果取りこぼしてしまう
せめてこの辺りが明確になればいいのに・・・
いや、そもそも「質問する」って難しくないですか?
自分が問い合わせ主としてサポートセンターに聞く場合によく思うのが、そもそも最初に事情を説明するところとかハードルが高いんですよね。あと困っていることを表明することに対しても心のハードルが高い。
そしてあるあるなのが、「何がわからないのかわからない」「どう聞けばいいかわからない」状態の場合。
Googleで「質問 仕方」で検索するとたくさんの記事が出てくるところを見るに、やはり「質問」という行動自体の難易度が高いのだと思います。
問い合わせのハードルをなるべく下げたい
「何を(今の状況)」
「どうしたい(実現したい方向)」
「事実(起こったこと)」
「推測(調べた情報・試したことなど)」
問い合わせには事前にざっくりとこのくらいまで情報を整理していれば、やり取りの往復が節約でき、お互いに楽になれそうと感じます。
Slackワークフロービルダーを使ってみた
ワークフロービルダーとは、Slackから2019年にリリースされた機能です。ノーコードで定型的なプロセスを自動化させることができます。
世の中には他にもたくさんノーコードツールがありますが、あくまで社内でのやり取りの中心はSlackのため、これを試してみることにしました。
使ってみた結果
問い合わせの一次受けができるようになりました
まず緊急の対応を要するものかどうかの見分けがしやすくなりました。そして情報がフォーマット化によって整理されたことで、問い合わせで頂いた内容をひと目で読みやすく、受け取りやすくなりました。
問い合わせのログが取れるようになりました
SlackワークフロービルダーはGoogle スプレッドシートと連携ができるので、問い合わせ情報を溜めることができるようになりました。これにより、問い合わせ頂いた内容の集計が取れるようになりました。
さらに対応が完了したかどうかのチェックもボタンと連携して記録することにより、簡単に未完了のもののチェックができるようになりました。
さらに活用が広まることに
Slackワークフローを導入してから最初のうちは、(自分を含め)慣れてないこともありワークフローを使ってもらうよういつもお願いしていました。
そうしている内に徐々に利用が広がり、実際に利用いただいた方からも良い評判をいただけました。
現在では他のバックオフィス部門にも導入されており、現在では総務、法務、人事を中心に問い合わせ用のワークフローが毎日動いています。
Slackの光景を変えることができました
問い合わせを発信する側、受け取る側の双方がより楽にやり取りができるようにと思い立ち作ったSlackワークフローは、我々の想像以上にSlackでのコミュニケーションの隙間を埋めてくれました。
社内コミュニケーションの根幹であるSlackの光景を自分の手によって変えることができた、といっても過言ではないかもしれません。そのきっかけは間違いなく自分です。
恥ずかしながら、今までの社会人人生で自分のやったことがこれほどの規模でわかりやすく誰かに影響を与えたり、良い反応を頂いたりするきっかけになったことがなく、とても面映い気持ちです。
これからも、さらに頼りやすい・頼りがいのある情シスを目指します。
(あと、他にもSlackワークフローを使い倒したお話はまだまだあります。それは別の機会にお話したいと思います。)
ありがとうございました。
ランチを豪華にしたいです。よろしくお願いします。