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「自分のことを後回しにしてしまう人」の変わり方

Ask MAE Anything」では、吉川めいが、日頃のちょっとしたお悩みや相談をマインドフルな視点から、アドバイスをお届けします。
仕事や恋愛、人間関係、家族や将来についてなど、さまざまなお悩みに答えていきます。

【今回のご相談】

どうしても自分のことより周りのことを優先してしまいます。本当はやりたいことがあるのに、家族や周囲の調和を大切にしたい気持ちから、つい自分のことは後回しに。自分のことをもっと優先的に、大事にしたいのになかなかできません。

まず、あなたに伝えたいことは「表層レベルよりももっと深いところから生きて」ということです。

表層って?深いところって?というのは後でお伝えしていきますね。
ご相談者さんのお手紙から感じられたのは、そもそも「自分がやりたいことをやったら、それが家族のためにならない」とか「自分がやりたいことをやったら、周りは嫌がる」とか「自分がやりたいことをやること=周りの家族を大切にしていない」。そういった観念が潜んでいるのではないかな?と。

このご相談者さんが仮に母親という立場で、この相談をくださっているのだとしましょう。
1日24時間、朝目覚めてから夜寝るまでの間に何時間あって、そのうちに仕事、買い物、ご飯の支度にお片付け、お風呂に世話に…と、1日のうちに子供たちに何分を使い、夫には何分使うのか?

− こういった「表層のレベル」で見た時、その中から「自分のやりたいこと」という枠に時間を使うことは、家族のための時間や意識が減っていく様に見えてしまう。

この質問からは、そういった相談者さんの中に抱えているという意識、ニュアンスを受けました。

それに対してちょっと辛口に言わせてもらうと、それは至って「一側面しか見ていない考え方」だなと。

そもそも「あなたが本当にやりたいこと」と「家族があなたから必要としていること」というのは、対立していないはずです。もし、あなたには一時的に対立しているように見えているのならば、あなた自身が双方のバランスの取り方や工夫の仕方について、プロにならなければなりません。

自分のことを後回しにしてしまうということを、誰かのせいにしたり家族のせいにしたり、という“バランスを誰かにとってもらおうとする”考え方は、どうも甘いのではないでしょうか?

あなたは自分で“自分の人生の深いところを生きること”で、プロにならなければならないんです。それはつまり、あなたが心底本当にやりたいことがあるのならば、家族も心の深いところであなたがやりたいことに取り組む姿を祝福してくれるのではないでしょうか。

家族との時間の中で、「あれして欲しい」「これして欲しい」というような表面的な要望は絶えないことかもしれません。ですが、あなたが最期を迎える時、家族は子供は夫は「あなたのやりたかったことを僕たち/私たちが阻止してしまった」なんていうふうには、感じないでしょう。

そういう意味でも、あなた自身がなすべきことをすることで家族は喜んでくれる。そのレベルで「生きていくプロになること」があなたの務めなのです。

生きていくプロになる。そのためには、

  • まずはあなた自身の観念である「いずれ(自分)かどちら(家族・周囲)か」という考えから離れること。

  • あなた自身が広い視野で物事を見ること。

  • 家族や周囲と工夫してコミュニケーションを取り相談すること。

  • 表面的なレベルではなく、心の底からやりたいことを実現するために一歩動き始めること。

という何かしらの変化をチャンスに変える動き方が必要になるでしょう。

最初から完璧になる必要はなくて、今できることから動き始めてみてください。あなたの在り方を変化することで、家族や周囲の人の理解もちょっとずつ変化していくことでしょう。

一緒に変えていくチャンスを、あなたにも家族にも与えてみてくださいね。

吉川めい  Mae Yoshikawa
Veda Tokyo主宰、ウェルネスメンター。日本で生まれ育ちながら、幼少期より英語圏の文化にも精通する。母の看取りや夫との死別、2人の息子の育児などを経験する中で、13年間インドに通い続けて得た伝統的な学びを日々の生活で活かせるメソッドに落とし込み、自分の中で成熟させた。ヨガ歴22年、日本人女性初のアシュタンガヨガ正式指導資格者であり『Yoga People Award 2016』ベスト・オブ・ヨギーニ受賞。adidasグローバル・ヨガアンバサダー。Instagram @maeyoshikawa

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