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伸び悩む大学生アスリートに贈る短距離走を速く走る為の考え方

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〜12月1日 00:00

早いもので2024年も後2ヶ月を切りました。
陸上競技のトラック&フィールドは概ねシーズンオフの時期で、これからはロードの季節ですね。
私は短距離選手の指導をする機会が多いので、この時期になるといわゆる冬季練習のご相談も多く受けるようになってきます。
最近では専門の指導者がいない大学生からも色々ご相談いただいており、実際私をSNSでフォローしていただいている大学生アスリートも多いようです。

そこで今回の記事はタイトルの通り『伸び悩む大学生アスリートに贈る
短距離走を速く走る為の考え方』というものをお届けします。
こちらの記事は、2024年9月にリリースした『「そこまでする!?」社会人アスリートが速く走る為の考え方~短距離選手に贈る指南書~』(以下、『指南書』)では書けなかった、大学生向けのお話をまとめたものです。

『指南書』は、社会人アスリート向けとは言え、大学生アスリートの皆様にもお読み頂けるものとなっており、実際に大学生の方にもたくさんお買い上げいただいているようです。本当にありがとうございます。
この記事には『指南書』に書いたことと重なることも出てきますが、それは特に重要だと考えてください。
ただ、内容があまりにも重なりすぎると『指南書』をお買い上げいただいた皆さんに申し訳ないですから、全体としては別の内容を書きました。
ですので、新しい話を知ることが出来ると考えていただいて問題ありません。『指南書』をまだ読んでいない方は、この記事と合わせて読まれることを強くお勧めします。
また、この記事はこれから大学生になる高校生にもお読み頂けるように、なるべく分かりやすい言葉を使って解説するように心掛けて書いています。
つまり、専門用語をたくさん使った解説を求める方にはお勧めしません。この記事を特にお勧めしたいのは、体育やスポーツを専門的に勉強したことがない短距離選手や、これまで練習やトレーニングの内容について深く考えたことがなかった短距離選手、あるいはそんな選手の親御さんたち、更に言うと指導者の皆さんに対してです。
社会人アスリートの方も改めて読んでみるとよいかもしれません。

『指南書』同様に、手に取って読みたい人向けにPDFデータも掲載していますので、是非ご活用ください。
それなりの文字数と情報量ですので、有料記事になることはご了承ください。
ただ大学生向けということですので、「1回外食を我慢すれば購入できるぐらいの値段」ということで800円に設定しました。
ただ2024年12月以降は1500円に値上げ予定ですので、お買い求めはお早めに!
(※有料エリアの複写はご遠慮ください)

それでは以下より著者プロフィールと本編です。
ごゆっくりお読みください!


著者プロフィール

前田岳人(まえだたけと)。

滋賀県出身。パーソナルトレーナー。パーソナルコーチ。龍谷大学スポーツサイエンスコース修了。同学卒業と同時に大阪を拠点とするフィットネスクラブ運営会社に正社員として入社。パーソナルトレーニング、スタジオレッスン、プログラム開発、スタッフ教育、新店舗立ち上げ等、7年間に渡って幅広く従事した後2018年に退職。2018年より大阪市西区北堀江にパーソナルトレーニングジム「W-GYM」(https://w-gym.jp/)を立ち上げ代表トレーナーとなり、スポーツ選手や芸能関係者から一般の方まで老若男女問わず指導を続けている。また運動指導者向けの勉強会の主宰や、陸上教室のアドバイザーも務めている。日本選手権出場選手や全日本マスターズ優勝選手等、社会人アスリートの指導多数。100mのベストタイムは10秒56(2010年シーズン)。国体、日本学生陸上競技選手権大会出場経験あり。2024年9月に『「そこまでする!?」社会人アスリートが速く走る為の考え方~短距離選手に贈る指南書~』をリリース。

はじめに

これはかつて、大学3年生からシーズンオフの練習計画について相談を受けた話です。この選手は高校時代に100mを10秒9台で走っていましたが、大学生になってからは伸び悩んでいました。話を聞くと、その大学は立派な400mトラックがあり、シーズンオフはそのトラックを存分に使った300m等の練習を多く行っているとのことでした。きっと問題はそこだろうと推察した私は、思い切って練習で走る距離を短くして、シーズンオフにおいてもなるべくスピードを落とさないようにアドバイスをしました。最初、この提案をした時はチームの皆は半信半疑だったそうですが、スピードが高い状態で行うシャトル走等は300mをゆっくり走る練習よりもキツく感じた為か、何となく納得して取り組むようになったそうです。そうした練習を冬季練習で積み重ね、大学4年のシーズンでは自己ベストの更新となる10秒7台まで記録を伸ばすことが出来ました。卒業後も陸上を続けているこの選手は、社会人1年目のシーズンでも10秒6台まで記録を伸ばしました。ちなみに、ずっと記録が停滞していたそのチームの女子選手に関しては、走り方の見直しも相まって全日本インカレの標準記録を突破するに至ったとのことです。この女子選手も大学4年生のシーズンでの自己ベスト更新です。

「そこまでする!?」社会人アスリートが速く走る為の考え方~短距離選手に贈る指南書~

 この話は、2024年9月にリリースした記事『「そこまでする!?」社会人アスリートが速く走る為の考え方~短距離選手に贈る指南書~』(以下、『指南書』)でもご紹介した実話です。SNS等で私のことを知って頂いた方は、「前田は社会人アスリートの指導をしている」という印象をお持ちかもしれません。私は確かに多くの社会人アスリートを指導していますが、実はこの様に大学生へのアドバイスや指導も行っております。大学生の場合は学校の都合等もあって、SNS等に画像や動画を載せにくいので、その印象がないだけかも知れません。何が言いたいかというと、今回の大学生向けの記事についても、空想で書いているわけでなく、ご紹介した様な実際の指導経験をもとに書いているということです。ご安心ください。

 さて、今ご紹介したような「大学に入ってから記録が伸び悩んでいる」という選手は少なくありません。その一方で大学生になってから急激に記録を伸ばす選手がいるのも事実。これを単なる個人差として片付けることは簡単ですが、現時点で伸び悩んでいる選手は「いつかもう一度ベストを更新したい」と思っていることでしょう。また指導者目線で大学生アスリートを見ていると、記録が向上している選手でも「こうしたらもっとよくなるのでは?」と思うことは多々あります。つまり、誰にだって伸びしろがあるということです。そんな大学生向けに今回の記事を書いています。

 最近ではSNSやYoutubeなどで走りに関する情報を見ることが出来ますし、現役のエリートアスリートの練習を見ることも出来る便利な時代です。しかし、その情報が本当に自分にとって必要なものかどうかの判断は難しいものです。そもそも、そういった情報が適切なものかの判断が適切に出来るようになるには、体育やスポーツのことを専門的に学んでいないと難しいので、鵜呑みにするのはお勧めしません。SNSやYoutubeの情報が全て悪いとまでは言いませんが、それだけで何とかなるとは思わないようにしましょう。むしろ情報というのは批判的に見ることが大切です。この記事は、そんな情報を選ぶ時に役立つ考え方が身につくようにも書いています。この記事をご覧になった皆様のご活躍を心から祈念しています。

第1章 問題は指導者?~選手が指導者を育てる

「大学の陸上部に入ったけど、監督やコーチが全然指導してくれない」
「監督は在籍しているけどほとんどグラウンドに出てこない……」

これは作り話です

 こんな話をよく聞きます。確かに専門の指導者がいるのであれば、ちゃんと指導をしてほしいなと思うわけですが、泣き言を言っても何も始まりません。この状況をどう打破するかを考えていきましょう。大学生ともなると他人のせいにするのではなく、常に自分事として物事を考えることが大切です。

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