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第100回箱根駅伝出場校紹介(5)「順天堂大学」

今回は順天堂大学の紹介。近年三浦龍司くんをはじめとしてオリンピアンも出てきた順天堂は確実に強豪校に返り咲いている。長門俊介監督のもと、今年はどうなるのだろうか。


順天堂大学

1838年に下総佐倉藩主堀田正睦が招聘した佐藤泰然が江戸薬研堀に蘭方医学塾を開学。これが現在の順天堂大学の起源である。おおよそ180年以上に亘る伝統ある医科大学として知られ、順天堂大学附属病院の規模はとても大きく、それに伴い看護師の数も多い大学である。スポーツ医学とのかかわりも深く、多くのアスリートはもちろんだがスポーツ関連の人材を輩出し続けている。

バレーボール・体操・陸上競技と多くの分野に卒業生を輩出しており、サッカー部の卒業生には日本代表でコーチを務める名波浩さん、体操では団体金メダルを獲得した冨田洋之さん、短距離でも4×100メートルで銅メダリストとなった高平慎士さん、競歩の世界では20kmで世界記録を持つ鈴木雄介さんと多岐にわたる。

長距離部門の卒業生も大変著名な選手が多く、3000メートル障害元日本記録保持者である岩水嘉孝さん、小出義雄さん、山梨学院大学陸上部監督にあたる上田誠仁さん、かつて箱根駅伝にて2区区間記録保持者であった三代直樹さんと箱根路や世界へと駆け抜けていった選手がとても多い。

現役選手でも「山の神」今井正人選手や3000メートル障害を主戦に戦う塩尻和也選手が在籍していた。現在、3000メートル障害日本記録保持者である三浦龍司くんは同校に在籍中だ。

昨年度のチーム成績

出雲駅伝 10位
全日本大学駅伝11位

「-三浦くん」が課題となっていた順天堂大学だが、本格的な世代交代を前にして今年は苦闘が続く。その中で光明と言えるのは浅井皓貴くんが高い安定感を保てているところだろうか。

非常に強かった4年生たちが卒業した今、本来ならばもう一人のエースである石井くんの奮起にも期待したいところだが……。距離が伸びた全日本でことごとく強さを発揮できなかった順天堂大学は、直前までその選考に悩みそうだ。

監督

長門俊介

順天堂大学が最後に優勝した2007年大会で9区区間賞を獲得、JR東日本でも現役を続けた。その後、2011年に母校にコーチとして戻ると塩尻和也選手に松枝博輝選手を育成して、低迷していた順天堂大学を立て直した。

特筆すべき点は、個性派集団の順天堂大学においてそのチームをまとめ上げた事。そして、高い能力を持った選手をオリンピアンにまで育て上げている点だ。
順天堂という環境がそうなのかもしれない。しかし、順天堂大学という優れた施設を持った環境をもっても低迷していた時期もあるため、やはり長門監督の手腕が優秀だという事だろう。

個性派軍団を率いたキャプテンがこれからどうやんちゃな選手を育成するのか、要注目だ。

ちなみに順天堂の件について記載しているのは下記記事。

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