「自分を大切に」って難しい
「自分を大切に」って難しい。
だって、義務教育で教えられてない。大切にするほど自分を価値ある人間だと思えない。嫌なところばかりが目につく。常に誰かに迷惑をかけているような気がする。周りの人が優しすぎて嫌になる。
こんなふうに、自分を大切にできない理由はちゃんとある。
まず、自分を大切にするということが、何なのかがそもそもよくわかっていない。
自分を大切にできているかって、どうやってわかるんだろうか?わたしの胸のあたりにランプがあって、大切にできていたら青に、できていなかったら赤に光るとかの仕組みがあったなら良いのに。
でも、紛れもなく今のわたしは、自分を大切にできていない。
わたしの爪は伸びていて、畳まれた服が床に積まれていて、カバンからものを取り出さないまま放置していて、空のペットボトルの容器が3本くらいあって、マスカラ下地も乳液も切らしたままで。
そんな部屋にいても、ああやらなくちゃ、自分はダメだとは思わないように、深呼吸をする。よし。
部屋にお気に入りの音楽を響かせよう。心臓と同じくらいの速さのビート。
自分を大切にすることが何なのかわからないけれど、自分を大切にできていない状態から少しでも抜け出すために、とりあえず起き上がる。
とりあえず爪を切る。えらい。
とりあえず服をタンスに入れる。えらい。
とりあえずペットボトルの容器を潰して、ゴミ袋に入れる。えらすぎる。
とりあえずAmazonでマスカラ下地と乳液を買う。えらすぎて、ノーベルなんとか賞だ。
少しは、自分を大切にできただろうか。
調子が出てきたら、この部屋から出ればいい。
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