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忘れられない日|8月13日

ライター経験ゼロなのに、ライティングの世界へ飛び込む羽目になったガーベラです。

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今回はこれまでの記事とは内容がかけ離れますが、自分自身の大切な記憶として残しておきたい8月13日という日に起こったことを書いていきます。 

実際にあったことなので、どこまで書いていいものか迷いましたが、お付き合いいただけると幸いです。


2021年8月

今年は東北地方が台風の影響で、被害が拡大しているようですね。
私が住む地域では、2021年の8月が同じような状況でした。

例年ならば雨が少なく、猛暑に嘆く晴天続きなこの時期。
しかしこの年は雨が続き、バケツをひっくり返したような大雨が何日も続きました。

そして8月13日。
私が住む街から車で30分ほどの温泉街で土砂災害が起こります。

そこは、私の娘の親友とご両親が住んでいる街です。

土砂崩れのニュース

子供の頃から何度も訪れていた温泉街。
テレビのニュースで土砂が流れている映像を見ました。
しばらくして、家ごと土砂崩れにあった場所があるらしいという情報が。

いつも我が家には、お盆の13日にお寺の住職さんがお経をあげに来られます。

「雨の中、原付バイクで大変だなあ…」

そんな思いの中、わざわざ来てくださった住職さんにお礼を言い、一息ついたところで娘からLINEが入ります。

「土砂崩れで家が流されてるのはM子の家だって!」

さかのぼって8月9日のこと

この年は8月の2周目に入った8日から雨の日が続きます。
娘の親友のM子ちゃんは、温泉街で仕事をしていてイベントなどを仕切っている街の有名人でした。

「雨で今日(9日)のイベントが中止にらなったから、お花が無駄になったの。もらってくれる?」

と、娘にLINEが入ります。

彼女の家は、娘の同級生の中では1人だけ通学に不便な山の温泉街でした。

彼女がお花を届けたのは、娘を含めて地元に残っている高校時代の仲間たち。

「10分後に着くね!」
それが娘とM子ちゃんとの最後のLINEになりました。

届けに来た花は、小さなブーケでした。

「これを届けにわざわざ何軒も回ってるの?」
と不思議に思ったのを覚えています。

不思議に感じたのがもう1つ。
M子ちゃんが帰るときのこと。

いつもはどんなお客さんにも笑顔で「バイバイ」と手を振る当時2歳の孫娘。
しかし、その時ばかりはなぜか凄く後追いしたのです。

その時は「どうしたのかな?」くらいにしか思わなかったのですが、小さい子供には何か彼女に対して感じるものがあったのかもしれません。

彼女と猫との縁

2020年、単身で東京に出ていた私は、娘たちと一緒に地元に帰って来ました。

「帰ってくるなら子猫飼わない?」
とM子ちゃんからのLINE。

聞くところによると、家の周りに子猫が4匹捨てられていて、保護して育てているから良かったら引き取って欲しいとのことでした。

過去に猫と暮らした経験がある私たちは、即決でOK。

2020年9月30日に、キジトラの子猫は我が家の一員となりました。

結局、4匹の子猫のうち3匹は飼い主が見つかったものの、1匹はM子ちゃんの家に引き取られることに。

翌年8月9日に我が家に訪ねて来た時、M子ちゃんが
「〇〇(猫の名前)はどうしてる?お母さんがどうしてるかなー?って気にしてた」
とひと言。

すかさず猫を抱っこして、M子ちゃんに会わせます。

しかし、私たちが会ったこともない彼女のお母さんの話も出て、胸の中の何ともいえない違和感はどんどん強くなっていったのでした。

8月13日前夜

2021年は、まだコロナ禍真っ只中。
人と接することが多いM子ちゃんは、高齢のご両親への影響も考えて、実家とは少し離れた職場の近くに1人で暮らしていました。

しかし、お盆休みに入ることでお盆は実家で両親と過ごそうと8月12日には実家に帰っていたとのこと。

12日夜、あちこちで避難指示が出ている中、M子ちゃんはインスタで
「みんな避難した?した方がいいかなー?」
というような内容をコメントしていたそうです。

リアルタイムで気付かなかった娘は後でそのコメントを目にし、気になって翌日早朝にLINE。

しかし、既読にはならなかったのです…。


ここからはセンシティブな内容になりますので、有料とさせていただきます。


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