【名作絵本と旅】『眠れる森の美女』

バレエを習う子なら誰もが知っている演目。

『眠れる森の美女』は舞台でよく利用される物語である。

娘はバレエが好きだ。気づいたら踊っている。

でも娘はバレエを習ってはいない。

「バレエ習う?」といっても「家で踊るほうが楽しい!」と断られた。今のところ本人はだれかに習う気がないらしい。

最初にバレエに出会ったのは絵本『白鳥の湖』

アニメを元にした小さな絵本が近くのホームセンターに売っていた。僕の幼い頃もよく読んだ絵本。

オデット姫になりきるので、王子役を僕が務めた。最近は0歳の妹が王子役になることが多い。

それから「バレリーナが踊るのがみたい」というのでYoutubeを観た。

うちにはテレビがないので、映像が見たければ、スマホをプロジェクターにつないで観る。

生徒にいうと、「娘さんかわいそう!」とか「テレビ買うお金もないの?」と言われる。

僕としては娘を「守っている」つもりなのだけど、生徒には変人扱いされる。妻にもテレビがないと面倒なときもあると言われる。でも、だからといってテレビを改めて買うことはないのだけど。

テレビないと、気づいたらスイッチを押すということを防ぐことができる。

つけっぱなしにもなりにくい。
直接モニターのレーザーが目に当たらないから疲れにくい。
オススメな鑑賞法だが、実際にやっている家庭は少ない。

さて、大画面でバレエを観た娘はというと、それから毎日バレエの稽古に励むことになる。

2時間近くある動画を観ながら踊り続ける。好きなことなら、疲れ知らずで踊る体力と集中力に舌を巻く。

図書館に行ってもバレエをする女の子の絵に飛びつくようになった。

そうして出会ったのが『バレエ名作絵本 眠れる森の美女』だった。

まさに娘が好きそうな表紙。だけど、本棚に閉まっている時この表紙が見えないのに、見事に好きな本を見つけられるのはどうしてなのだろうか。謎である。

この絵本は、文字を読まなくても、物語が伝わってくる。絵の具がにじむようなタッチは幻想的であり、映像的な躍動感を感じる手法である。

バレエ名作絵本が気に入って、今度はくるみわり人形を借りた。

アマゾンで調べると、新品はとても高額。図書館さまさまである。

この次は何を「連続」させる?
そう思って、娘とゆざわやへ行くと、彼女は、青いフェアリーなドレスを指さす。

「これをつくろう」

次の誕生日までにドレスを祖母とつくることになった。


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