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北海道のスシローはジェネリックトリトンに進化していた


北海道に来てから、そろそろ1年間になろうとしてるが、ぼくは疑問であった。

なぜスシローは北海道で繁盛しているのか?と。

いらないではないか。

札幌のスーパーの寿司は100円寿司と同等、もしくはそれ以下の値段で買える。

回転寿司のトリトンや根室はなまるに行けば、カウンター寿司と同じレベルで食べられる。

スシローよ、お前のアイデンティティーは一体なんなんだ?

安さを北海道のスーパーの寿司に取られ、

うまさを北海道の回転寿司に取られる。

スシローのいいところなんて、タッチパネルが使いやすいくらいしかない。

なのに、なぜ札幌のPARCOの8階に新規で入るのか!?

北海道でスシローに通う道民の舌はおかしいのではないか!?

ぼくはそう思ったのだが、先日うちの彼女と札幌PARCOのスシローに入った時、ぼくは感じた。

土下座謝罪をするのは自分であったと。

美味いのである。スシローの寿司が。

ホタテは根室はなまるのホタテと見間違うほど甘みがあり、

寒ぶりはトリトンで食べる時と同じように脂が乗っている。

スシローでは380円の白身の王様ノドグロが売っていたのだが、その味は金沢まいもん寿司に匹敵した。

スシローは客単価が1,500円のはずなのに、客単価2,500〜4,000円くらいの高級回転寿司と肩を並べようとしてるのだ。

スシローはチェーン店なので、味は全国均一だと思いがちである。

しかし、東京のスシローは豊洲市場から魚を仕入れるが、札幌のスシローは札幌市中央卸売市場から魚を仕入れるはずだ。

豊洲市場はおそらく太平洋から魚を獲ってくるけど、札幌市中央卸売市場はオホーツク海から獲ってくるはずである。

海が違うのだから、獲れる魚も違う。そこから仕入れるチェーン店の魚の味も違う。

ぼくはようやく納得した。北海道のスシローがなぜ美味いのか?を。

しかも値上げである。

悪いニュースのように聞こえるが、100円寿司から130円、190円、370円に皿の値段を上げており、スシローは魚の味のうまさも上げたと思えるのだ。

実際に食べていて本州よりも美味いし、去年の夏の7月にぼくが北海道でスシローを食べた時よりも美味しくなってる。

これはジェネリックトリトン、もしくはジェネリック根室はなまると呼んでもいいのではないか?

今回は2人でスシローに行き、たらふく食べて会計は3,100円だった。

ひとり頭1,500円だ。

1,000円で収まったかつてのスシローの安さはない。

しかしトリトンや根室はなまるに2,500〜3,000円支払っていた味の満足感には近付いている。

ぼくは味を追うならジェネリックトリトンこと北海道のスシローを推したい。

初回の北海道観光には向かないが、何回か北海道を訪れたことのある人や北海道移住者にオススメしたい。

この味と値段のコスパは地味にクセになる。

あ、「コスパ」「コスパ」と言い出す時点で、ぼくは充分に北海道に染まってしまったのかもしれない。

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