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呼吸ができるなら、できると思うべし。【システマをまなぶ】

カルチャースクールで学び始めた、ロシア武術「システマ」の講習、第二回。

この日は北川先生でなく、伊藤先生による指導。伊藤先生は普段は赤坂にあるシステマ東京で講師をされている。

二回目のテーマは「受け身」について。

受け身をとる、とは言うけれど、実際に身体的に受け身をとったのはおそらく初めてだった。前回の講習のときにも転倒したほうがケガをしない、という意味で転がったりはしたけれど、なんとなく転がる、という程度だった。

もっとも、今回の講習でも「受け身の正解」を学ぶ、というのではなく、自分のからだを守る、痛みを和らげる意味での受け身ができるように、という感覚。ただ、半数以上の受講生はもう3年以上はシステマを学んでいる方々だったし、そうでない方でも柔道をされていたそうで「受け身」とはなんぞや? レベルなのは私だけだろう。

受け身をとる練習は、いくつかの順序を踏んで。まずは自分一人で転がるもの。そのつぎに二人一組になって足を引っかけたり、柔道の足払いのようなもので「転ばされる」体勢をつくって、意図的に転ぶ練習。

少しまえに、ほぼ日の「今日のダーリン」で糸井さんがラグビーについて書かれたときに「転ぶこと」についても触れていらした。意図的に転ぶのはとわかっていて転ばされるのは、怖い。

【転ぶということは、一般の人間にとっては、かなりの大事件であるはずだ。それを、80分の間ずっと繰りかえしているんだもの。あらためてラグビー選手たちのことを尊敬したよ。巨体を倒しまくり転がしまくるラグビーは、異次元だ。】糸井重里・今日のダーリン7月28日

ラグビーとシステマはまったく別のものだ。けれど、「転ぶということは、一般の人間にとっては、かなりの大事件であるはずだ」という一文は、今回のシステマの講習で体感をもって大いにうなずける。

転ぶとわかっていても、はじめは怖い。受け身の姿勢もいまひとつなので、うまく転がれるか分からないことが怖さの理由なのかなとおもう。練習だし、「さあ今から足を掛けますよ」というのは分かっている。それでも「あ、転ぶ。怖い」とはじめのうちは、そんなふうに頭で感じてしまっていた。何回も転ばされると、次第に恐怖感は薄れていく。けれど、また別の動作から受け身をとってみよう、となると、また慣れない動きなので「あ、怖い」と感じてしまう。

もっとも、「怖い」と感じるのははじめは当たり前。その恐怖感を少しずつ乗り越えることで(目には見えないけれど)レベルアップにつながる、というよなことも教えてもらった。

また、受け身をとる以前の問題で、わたしは全然身体(筋肉)が動いていない、ということも自分で感じてしまった。いや、それがわかったらそこを自主トレすればいいのだけど。

受け身をとる前に、身体全体のウォーミングアップのような動作をあれこれしたのだけれど、ぜんっぜん動かない。あおむけに寝転んで、手足を使わず(足の裏で床をけらない)、頭の方に進んでいく動作。これが全然できない。床の上で腕を使わないで背泳ぎのように進む、みたいなイメージだろうか。反対に、お尻の筋肉をつかって、足のほうに進むのはまだ動けた。

腰回り、お尻周りの筋肉は「こう動かせばいい」みたいなイメージはできるし、実際にある程度は動かせた。けれど、肩、肩甲骨まわり、背中の筋肉を全然うまく使えなくって、ちょっとショックだった。

次の講習はほぼ一か月後、8月のおわり。それまでにすこし自主練としての身体作りに励みたい。

伊藤先生曰く、「リラックスする」のが重要なのだという。「意図的にリラックスするのは難しいですね」とわたしが言うと「難しい、と考えると自分で壁を作ってしまって、できない、となるからそんな風に考えなくていい」と。「『リラックス、イコール、呼吸』と捉えればいいので、呼吸ができるなら、できます」ともアドバイスをいただいた。

うーむ。とにかく、あんまり考えすぎずがんばろう。身体を動かすのはとても楽しい。筋肉痛と青あざに負けず、もっと学びを深めていきたい。


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