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梅は咲いたか、桜も咲いたかな。
あと数日で二月が終わってしまうなんて。いくら何でも早すぎやしないか? とカレンダーを見ては、首をかしげてしまう。
そうは言っても、季節は少しずつ移ろいでいて、二月のはじめには実家のお向えに植えられた梅のつぼみがほころび始めていた。その梅の木に、メジロがとまっていたので、姉と「お父さんがメジロになってやってきたのかも」と涙ながらに話していたのを覚えている。
あわただしく毎日が過ぎていって、もうほとんど、代わり映えのしない日常生活を送っている。時間が過ぎていくのは残酷なようでもあり、また救いでもある。
わたしが住まう地域では、早咲きの桜として知られている「河津桜」があちこちに植えられている。
二月中旬くらいから、河津桜は咲きはじめ、三月上旬ぐらいまでが見ごろである。
今年は河津桜のことなんて、すっかり忘れていた。近所で咲いている花に、気を配っている余裕なんてなかった。
しかし、どうやら今年は少し咲きはじめが遅いようだった。先週あたりになって、「河津桜、いま咲いているみたいだね」と、夫と会話する機会があって、ようやく河津桜の存在を思い出したほどだった。
家から駅までの通り道で、何か所も河津桜が咲いているのに、全然気にも留めていなかった。鮮やかなピンク色の花びらを、誇らしげに開いているのに、わたしの目にはひとつも映っていなかったのだ。
週末に、駅まで歩く途中の河津桜を撮影してみようという気持ちになった。
あっというまにその花びらを散らしてしまうんじゃないかと思うほどに、風が強く吹いていた。
すぐそこまで、春はやってきている。
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